~魔術師タンタロンの12の難題~ その6
『君』が二つ目の難問をクリアした夜のことが、三つ目の難問のページに書いてありました。何と、『君』のために祝宴が催されたとのこと。前日の夜、散々あざ笑ったくせに、現金や連中ですね。
御馳走はひょっとして悪魔魚? 刺身にしたり、煮つけにしたり、焼き魚にしたり? フルコースで 堪能できたのでしょうかね。美味しさはわかりませんけど。
祝杯の席で村の薬剤師さんから、『透明人間』になれるポーションをいただきます。この薬が役に立つことが必ずあると。
なるほど。つまり女風呂に忍び込まなくちゃ行けないミッションが出てくるわけですね? 透明人間ネタは、ギャグ路線になるとそんなシチュエーションを期待してしまいますが、そうはなりそうもありませんでした。
さて祝杯の翌日に向かったのは、ウィア河を辿った先にあるウィア町。
三つ目の難題のタイトルは『ウィア町にて逃亡を続ける老魔女を引っとらえ、連れ帰ること』でした。そのまんま目的がわかりやすいタイトルですね。
じゃあこの老魔女って誰だ? 読み進めていくと、この町の様子がわかってきました。ここは『ガランタリアのありとあらゆる不快な生き物たちが邪悪なならわしと共に寄り集まっていた』町であること。これは正に『盗賊都市ポートブラックサンド』や、『城塞都市カーレ』を彷彿させる展開ですね。
そしてガランタリアの白魔術師たちに絶えざる脅威を与え続けていたのが、この町に隠れ住む老魔女。老魔女の・・・老魔女っ!? 名前が出ていないぞっ!? まあ、いいや。
それにしても魔女であることはともかく、この世界は悪事を働く老婆が登場することが多いですね。
そんなわけで『君』は老魔女の棲み家にこっそり忍び込むのですが、逆に手玉に取られてしまいます。さすがだてに長生きしてきたわけではありませんね。若造など、ちょちょいのちょい。そんな声が聞こえてきそうです。
老婆は笑い声・・・、多分『ケケケケッ』ってな感じでしょうけれど、笑い声をあげながら町の中へ逃走。よぼよぼの婆さんの足腰ならば追いつくのは余裕だと、『君』は追いかけていきますが、市場に差し掛かったところで、こりゃまたびっくり、婆さん、増殖しました。
次から次へと虚像を増やし、あちらこちらに婆さんの姿が溢れかえってしまいました。気持ち悪いっ!!
ですが策を講じている暇はありませんん。こうなれば全員、引っ捕らえるだけです。正に力技で解決に向かって突進です。
ここで三問目の難題です。『この両ページの絵の中に何人の老魔女がいるのだろうか?』です。イラストを観察して単純に数えていくだけなのですが、一人、微妙な容姿の老婆が混ざっているんですよね。これ、どっちだ?
そうとも見えるし、そうとも見えないし。これが老婆から見て右の斜めから見た横顔で、こいつだけ髪の毛がオールバックになびいているんで、わかりづらいのです。
果たして、本人か別人か? 難しく考えない方が良いのか? それとも深く読むべきか。
更によく見ると、右下の枠の中にいる魔女、こいつだけ『どーもすみません』みたいな感じに手を見せていますね。これ、何か意味があるんじゃないか?
でも改めてこのイラストと正解を元に考えていくと、誤った認識でも、場合によっては正解にたどり着ける可能性があることに気づきました。ネタバレになるので書けませんけれど。そのためには『気づかない』ことがポイントです。
因みにこのイラストの中には、イラストを描いたレーヴィス本人と言われている姿が描かれています。中年の剣士のような出で立ちでした。
確かこれって、『ウォーロック』の読者投稿欄でも、読者の方が指摘していたように記憶しています。