FFシリーズ ~サムライの剣~ その8
ともあれ、老人の案内で今更ながら村までやってきます。本当に今更だよっ!
しかもここが『絵に描いたような小さな村』とのこと。それ、どんな村だ? 絵に描くようなものなのか?
村の名前を尋ねようと、老人の方を振り返ったとき、まさかの展開がっ! 老人、地面にぶっ倒れて死んでいます! 何だその展開っ!? いきなり、横溝正史的な事件発生かっ!?
死因不明。老人はそのまま放置です。だってどうしようもないし。
けど、『君』は取り敢えず村の周囲を歩いて、様子をうかがうことにしました。
一応村の様子として、農民たちが精を出していると。『夕暮れ』が近いので、そろそろ家に帰ろうとしているようでした。働き方改革風に例えるなら、お仕事の定時上がりですね。ノー残業です。
いや、ちょっと待て! 何で村に入ったとき、既に『夕暮れ』なんだ?
そもそも明け方になってから谷に降りる道をたどって、この村に到達したはずですけれど、日中ずっと谷を降りていたってことなのかっ!? 夕暮れになっているって、おかしいだろっ!?
これでもう、ここは怪村決定です。時間の流れが滅茶苦茶ですからね。オカルト的事案です。
そもそも安心して一夜を過ごせる村、炭焼きの森から遠すぎるだろっ!! どんだけ掛かっているんだよっ!! しかも『君』は何の疑いもなく、素直についていくし。大丈夫か『君』というサムライは!?
などと、相変わらずつっこみながら読み進めています。
その後、ルートとしては村人たちが集まっている寄合を覗くか、陰気そうな『中年女性』に招かれて彼女のボロボロになった家に入るか。中年女性の家についていくと、次のパラグラフでは『陰気な老女』に姿が変わっていました。どういうことだっ!?
しかも『君』は不審に思わず、壊れていた戸を直しているし。大丈夫なのか!? 随分のんきだな?
その後も幾つか細かいルートに分かれていきますが、実はここは『ろくろ首』の村でした。炭焼きの老人に騙されていたのです。
因みにこの老人もルートによっては、ろくろ首になって襲ってきます。
ということは、炭焼きの森の連中もろくろ首だったのか? それともこの老人と悪口を叩いた息子だけがそうなのか? そこは結局わかりませんでした。
ここで登場するろくろ首は、首が飛ぶものです。一般に首が伸びるもののイメージが強いのですが、調べてみると飛ぶものもありました。作者の二人はデュラハンっぽいイメージを持ったのかも知れませんね。
でも首が飛んじゃったら、いわゆる『ろくろ』の部分がないわけですから、それをろくろ首と呼ぶのはおかしな感じがしますけど。
くだらないつっこみはさておき、飛んでくるのならば、刀で斬るよりも、木刀でフルスイングして、ホームランを狙いたいです。
そう言えば『ろくろ首』は胴体を隠してしまえば、やがて戻れなくなって死んでしまうとか、何かの本で読みました。その時は首が伸びるものしか知らなかったのですが、なるほど、これならば合点が行きますね。
ともかく散々な目に遭った『君』は何も得るものも無く、せいぜいこの『亡者の村』(正式名称ではないけれど、最後にそう表現されていた)から生きて脱出したことで、運点が1ポイント付与されるくらいでした。こんなの、ほぼオマケじゃないかっ!
苦労した割には報われない結果となりました。
こんなことやっていて、本当に闇将軍イキルを倒せるのでしょうか・・・。




