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TRPG冒険狂時代   作者: @篩獅師(ふるいしし/shi_shi)
第5章 もっと広い冒険舞台へ!

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FFシリーズ ~サムライの剣~ その1

 今でこそ、日本のアニメは世界的に有名になりましたし、たくさんの外国人観光客が訪れるくらいの観光大国になってしまいましたけど、この作品が発表された当時(1980年代後半)は、まだまだ世界的にも未知の国でした。

 イメージとしては侍と忍者の国。江戸時代よりもひとつ前の戦国時代、または室町時代くらいのイメージでしょうか。来日した外国人観光客が、実際に侍や忍者はどこに行けば会えるのかと尋ねたとか、そんな笑い話もありました。


 そうしたイメージが、インターネットもない時代にどうやってそれが海外に伝わっていたのかはわかりませんが、昭和の中ごろには日本映画の『七人の侍』が海外で大ヒットしました。他にもヒット作品があったかも知れませんが、米国産の『ウィザードリィ』には『侍』と『忍者』が登場するので、こうした影響を間違いなく受けていたものと思います。

 言うなれば、日本人が異世界ファンタジーの世界に中世欧州のイメージを重ねるのと、感覚としては似ているのではないかと思います。今も日本人の作品は、この傾向が強いですよね。


 そんな中、FFシリーズの第20作品目として登場したのが『サムライの剣』。原題は『Sword of Samurai』なので、直訳ですね。まあ、刀は剣とは違うと思うのですが、該当する言葉が当時はなかったのでしょう。今だったら『katana』で通用すると思います。

 作者はジェイミー・トムソン氏とマーク・スミス氏。この二人は第11巻の『死神の首飾り』で既に登場していました。スティーブ・ジャクソン氏とイアン・リビングストン氏は監修者に回っています。

 当時のお値段は520円(消費税導入前)。480円時代から40円アップしているので、この頃物価が上がったのでしょう。何しろ日本はバブリーな時代に突入していましたからね。

 

 この作品を手に取ったときはワクワクしました。だって『タイタン』の中にも『日本』文化が存在しているのですから。

 舞台は第三の大陸『クール』。他の二つは『アランシア』と『旧世界』。後者は『ソーサリー』の舞台でもある『カーカバード』(初期の訳では『カクハバード』とも)がある大陸です。

 でも、第三の大陸『クール』ってどこ? まだ『タイタン』の日本語版(奥付では1990年1月30日)は発売されていなかったので、突然降ってわいたこの設定は驚きでした。


 因みに『サムライの剣』が発売されたのが、奥付を見ると1987年7月25日。2年半の開きがありました。

 そのため日本において、この『タイタン』の世界に第三の大陸が存在することが明かされたのは、恐らくこの『サムライの剣』が最初になるだろうと思われます。背景の冒頭では、『タイタン』の世界には三つの大陸が存在し、『アランシア』、『カーカバード』、そして『クール』と説明されていました。

 ただここでは『カーカバード』が大陸と紹介されているため、『カーカバード』が大陸名であると誤認している方もおられたのではと思います(私もその一人)。

 後に発売された『タイタン』(1990年の日本語版)において、ここは『旧世界』(オリジナルの表記や、現在はどのように紹介されているかは未調査)と紹介され、その土地の一つとして『カーカバード』が説明されていました。


 せっかくなので、『サムライの剣』以外に『クール』が登場する作品を手持ちのゲームブックから調べてみました。確認できたのは第23巻の『仮面の破壊者』と第25巻の『ナイトメア キャッスル』の2作品。『クール』という固有名詞が確認できました。

 因みに第8巻の『サソリ沼の迷路』は不明。第11巻の『死神の首飾り』は『オーブ』、第16巻『海賊船バンシー号』も不明、第19巻の『深海の悪魔』は『アランシア』の沖合い(ポート・ブラックサンドの都市名が登場している)。

 私は全巻FFシリーズを持っていないので、後半に行くほどわかりませんが、わかる範囲では以上を確認しました。

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