FFシリーズ ~フリーウェイの戦士~ その2
さてここでよく考えてみましょう。舞台は2022年で、『殺人ウイルス』が発生し、瞬く間に全世界に広がって、大量の人間が死滅した設定になっています。
一方、我々の住む現実の世界を見てみると、2020年1月ごろに『新型コロナウイルス』が発生し、これも瞬く間に全世界に広がりました。その時点ではワクチンもなく、かかると時には重症化し、最悪死に至る恐ろしい病気でした。
リビングストン氏、あなたは預言者か!? 若干の誤差はあるものの、実際に同じタイミングで似たようなことが発生しました。正に当初は『殺人ウイルス』でしたし、目に見えない上に感染力が高く、全世界の人々を恐怖に陥れました。
幸いにして文明崩壊にまでは至らなかったものの、今も感染は続いています。このまま鎮まってくれると良いのですが。
さてゲームブックの世界に戻りましょう。
文明崩壊から半年後、何故かウイルスから生き残った人々により、世界は善と悪に真っ二つ。わかりやすく言えば、『北斗の拳』の世界みたいな状態になっていました。
恐らくどんな世界になろうとも、『善』と『悪』の二つに分類されることでしょう。『中立』などという都合の良いポジションなどありえません。
そして主人公である『君』はニュー・ホープという要塞化された町の一員。仕事は『襲撃者を素早く探知する装置』の開発とのことで、言うなればセキュリティ・システム系のエンジニアと言ったところでしょうか。きっと、有名な工科大学卒業の学歴があるのでしょう。
そんな『君』が暮らすニュー・ホープに、南の方に位置するサン・アングロという製油所を要塞化した町から、穀物(小麦)の種と引き換えに石油を提供すると通信がありました。通信ってことは、まさかのアマチュア無線みたいなやつ!? それかモールス信号!?
でもこうしたインフラが死んだ状態って、アマチュア無線みたいな電波が、一番使える通信手段じゃないかなって思います。
更に『君』の暮らすニュー・ホープはどうやら燃料が不足している模様。石油があれば発電機を回せるし、農業機械を動かすことが可能です。
一方のサン・アングロは食糧難。そこで小麦の種を希望したわけですね。
正にお互いWin-Winな取引です。
そこで『君』に白羽の矢が立ちました。言うなれば、本来の意味の通り、『多くの中から犠牲者として選ばれる』状況です。正に命がけです。
ダッジ・インターセプター(単にインターセプターとも)と名付けられたスーパー・マシンに乗ってサン・アングロまで行き、代わりに石油運搬車を運転して帰ってくることが、『君』に与えられた任務でした。
でも向こうで車両交換ということは、せっかくのスーパー・マシンを置き去りにすることになってしまいます。何とももったいない話です。
だってこのインターセプター、『無線機』、『機関銃』、『ロケットランチャー』、『拡声器』、『鉄びし投射器』、『オイル噴霧器』などが常備。更には防弾ガラスに厚い装甲と、マニアが喜ぶような超違法な改造車状態。もはや戦車じゃないか?
けど無法の世界となったこの時代であれば、これもただのアクセサリー。可愛いものですよ。
このインターセプター、どんなデザインかわかるイラストはありません。表紙がそうなのかなとも思ったのですが、どう考えても敵と思しき男女も登場していますから、違うと思います。
ですので、それぞれ格好いデザインのマシンを頭の中で思い浮かべながら、無法の世界へレッツゴー!です。




