FFシリーズ ~サイボーグを倒せ~ その6
先にも書きました通り、選んだ能力により、複数の正解ルートが存在します。なので一度クリアしてもまた別のルートを楽しむことが出来ます。
そのためなのか、パラグラフが440と他に比べて多くなっています。FFシリーズは400が標準仕様のようですから、中々の長編ですね。
ルートの違いはあれど、『恐怖結社』の野望を打ち砕くことには変わりありません。
更にチタニウム・サイボーグこと、ウラジミール・ユトシュスキーは、肉体的にも超強くなっています。何しろサイボーグですからね。いわゆる改造人間です。
それに対抗するべく、『回路妨害機』をどこかで手に入れなければなりません。こいつさえあれば、一発で無力化できます。ただのおじさんになります。
これ、どういうしくみなのでしょうかね? この機器のボタンを押せばあっさり無力化。スイッチみたいなものでしょうか・・・。
妨害電波を割り込ませて、機能を狂わせるものだろうと推測します。
けど、そもそも電子回路だらけな身体なんですから、水でもぶっかければ一発でショートして、ダメになるような気がします。この身体で海に潜ることを前提に作られているとも思えないので。
そんなこんなで『恐怖結社』の会議に乱入し、見事チタニウム・サイボーグを倒せば、彼らの野望はジ・エンド。『君』はシルバー・クルセダーとしての名声を更に高めることが出来ます。
因みに『恐怖結社』の具体的な目的内容は、アメリカが打ち上げた軍事衛星(スター・ウォーズ衛星)を乗っ取ること。その衛星に積み込まれている超高性能兵器を完全に制御し、ボタン一つで歳を丸ごと破壊できる力を得ることでした。
それにより、世界中の文化的国家を支配するわけです。つまりは世界征服です。そりゃ、そうでしょうね。そうじゃなきゃ、正義のヒーローに対する悪役なんてやれません。しょぼい悪役はいらないのです。
こうした正義と悪の対峙はやはりアメコミの影響が強いのでしょう。日本のヒーローものとはまた違った空気感があるのではないかと感じています。
どっちも全く詳しくないですけれど(子どもの頃に見たヒーローものとか、洋画とかをあてはめて考えています)。
なおこの『サイボーグを倒せ』の巻末に、あとがき代わりとして、冒険企画局の近藤功司氏による『スティーブ・ジャクソンの挑戦』なる評論が掲載されています。
そこでの言葉をお借りするならば、『いつでも伝わってくるのは、彼の「新しいものへの挑戦」』です。正にその言葉に尽きると感じました。




