FFシリーズ ~サイボーグを倒せ~ その3
さてこの主人公であるシルバー・クルセダー(現シルバー・クルセイダー)。超能力者の設定です。現在は『超』が消えて『チート能力者』、または単なる『能力者』になってしまいましたけど、昭和世代からすれば『超能力者』の方がわかりやすいです。これもまた、ロマンですよ。
一世を風靡したあの人の『スプーン曲げ』は、今でも昭和世代にとって、『フォーク』のように突き刺さってきます(何年か前に久々にCS放送で、現在のあの人を見たときは、やはりワクワクしてしまいました)。スプーン曲げこそ、シンプルだけど究極の超能力であると、昭和世代の私は思っています。
脱線しかけたので話を戻しますが、ゲームでは四つの超能力が用意され、予め一つだけ選んでプレイすることになります。今の時代みたいに何でも出来ちゃうってのは、この時代にはありませんでした。むしろこれが当たり前の概念なんですよね。
『超体力』(すげ~怪力と空を飛べる)、『思念力』(心を読め、念じるだけで物体を動かせる)、『超技術』(とても小さな装置や仕掛けを色々使うことが出来る)、『電撃』(指先から稲妻のようなエネルギーを放出)。どれを選んでもプレイ上の不利にはなりませんが、場面によっては役に立つものと、役に立たないものが出てきたはず。
また選んだ超能力によって正解ルートが分かれた覚えがあります。
なので一度クリアしても、次に別の超能力を身に着けて再プレイをすれば、前回とは違ったことを考え、話を進めていかなければなりません。確か『恐怖結社』の会合の場所が、それぞれ違ったと思います。
やはりこうした細かい演出って、さすがだなって改めて思いました。
因みに私が良く選んだのは、『超体力』でした。だって強そうだし、正義の味方は敵と戦わなくちゃいけないから、パワーが必要でした。
基本的なルールはこれまでのシリーズと変わらず。ただ『英雄点』なるものが加わっていました。これは犯罪を解決することで得られるポイントで・・・、それだけです。他に何もありません。
まあ、どれだけ活躍したのかという目安だと考えてもらえればいいのではないでしょうか。
またこのゲームでは、手がかりの存在が重要になってきます。プレイ開始前に選んだ能力ごとに手がかりを二つ(一つは必須、一つは三つの中から一つ選択)得られます。物語を進めていく間にも、『恐怖結社』に関する手掛かりが見つかるので、それをうまく組み合わせて会合が行われる場所を特定し、乗り込んでぶっ潰してやらなければなりません。
この辺りは日本のヒーローものと違って、何だか探偵さんみたいな感じがします。やはりここは『シャーロック・ホームズ』の影響があるのでしょうかね?
そう言えば実際に『シャーロック』という名前の人や、『ホームズ』という名字の人、イギリスなどにいるのでしょうか?
他には協力者である『マリファナ・ジェリー』が、色々と犯罪の臭いを嗅ぎつけて、『君』が身に着けている犯罪探知機に情報を送ってくれます。『マリファナ』って、ダメなやつじゃん。大丈夫かこの協力者? ジャンキーじゃないの?
このジェリーはまだ会議の場所と日時を突き止めていませんが、この会議の目的は西側諸国を破滅に追い込むためのものであることだけは判明しています。
これが書かれた時代はまだ冷戦が終わっていない状態で、その設定を使っているのでしょう。ボスの名字が『ユトシュスキー』と東側諸国系(旧ソビエト連邦系)の名前のようですから、意識してのものだったのではないかと、今では感じます。
・・・で、偶然ではありますけれど、今だったら名前の『ウラジミール』はアウトかも・・・。作品発表から四十年以上が経って、世界情勢が大きく変わってしまいました。




