FFシリーズ ~甦る妖術使い~ その11
最後に少し、書けなかった部分などを書きます。
まず、誰がラザックの墓を暴いたのか? ラザックの墓に到達するまではかなりの難しさがありますし、あの骸骨の守護者がいるわけですから、そこをクリアしない限り、納骨堂には入れません。
納骨堂に入ったということは、それだけでかなりの手練れであることが推測されます。
けれど何者かであったのかは、最後まで謎のまま終わってしまいました。
角を得るために倒したガーガンティスという魔獣。実はラザックのペットだったみたいですね。
自分の納骨堂だと場所が狭いから、別の場所で飼っていたのかな? だとすると、この魔獣も結構長生きしているのではないでしょうか。
この作品は難易度的には超高いですね。途中、何度も書いていますが、即死が多いです。
それでいて、正解ルートって、多分一つしかないんじゃないでしょうか? 細かくは見ていませんけれど、読み進めていくとそんな感じがしました。
今回、通して読んだのは多分購入してから初めてのこと。日本版の発売から三十五年以上かかって、ようやく内容を理解しました。
それでこれについて語るにあたり、活用したのが前回の『モンスター誕生』でも登場した『ゲームブックの楽しみ方』(社会思想社より発売された安田均氏の本)です。ここにフロー・チャートが掲載されていました。
これで読み進めて、およその内容を把握しました。
なおこの作品の日本語訳初版が発売されたのが『1988年7月30日付』。これが当時としては最後のリビングストン氏の作品だったと思います。
その後、社会思想社版のFFシリーズは6冊ほど出たと思いますが、そこで日本語訳版は打ち切り。話題になることもなく、ひっそりと消えてしまいました。
現在は豪華本のセット版として、どうやら受注生産品のようですが、FFシリーズも再び脚光を浴びています。当時のように文庫本版での再発は、ちょっと難しいのかなあ。コストもかかりそうですし、利益を考えると通常販売は現実的ではないように思います。
やるとしたら電子書籍版でしょうかね。
この作品を翻訳されたのが多摩豊氏。『ウォーロック』の編集長もされていた方で、雑誌上でもよくお写真を拝見していました。
この『TRPG冒険狂時代』を書くにあたって、調べた際に既にお亡くなりになっていたことを知りました。これには驚きました。
当時の『ウォーロック』を愛読していたかつての少年として、遅くなりましたが心よりご冥福をお祈りいたします。
さて、これで『FFシリーズ』のうち、ジャクソン氏とリビングストン氏が手がけたアランシア大陸での冒険物は、一応全部取り上げられたかと思います。多分、手持ちのもので抜けているのはないかと・・・。
それこそ長い長い大冒険でした。アランシア大陸は最高の舞台です。
次回はまた『閑話休題』をお届けします。
実はすっかり忘れていた当時の『アドバンスト ファイティング・ファンタジー』のルールブックがあったことを思い出しましたので、簡単に取り上げてみたいと思います。