FFシリーズ ~モンスター誕生~ その5
更にザラダン・マーを師匠となるダークストームのもとに送ったのはこのドリー姉妹。なるほど、そういうことだったわけですね。既に魔術を身につけ始めていたザラダンの才能を、更に花開かせたいという母性本能みたいなものでしょうか?
しかも一緒に修行するザゴールとバルサスと友だちとも。仲良かったのかっ!? 友情とかあったのかっ!?
そしてその修行中にザラダン・マーと改名したことが書かれています。ドリーは魔女の村の名前であることや、素朴な魔法をイメージさせたことで、改名したようです。
ここでは改名の魔術を使って、人々の頭の中にあるザラダン・ドリーという名前を消し、ザラダン・マーとして知られるようになりました。つまりは上書きなんですね。何とも便利な魔術です。
ともかくそんな経緯が書かれていました。
師匠殺害後からザラダン・マーの軍隊(トーキ軍と書かれていた)を組織、アランシアの派遣を目指そうとするに至るまで、つらつらと時系列に沿って説明書きがされていました。説明書きと言うよりも、セリフの無い物語ですね。
これだけでもきちんとした小説のプロットとして成り立っています。ゲームブックの前説レベルじゃありません。作者の本気度が伝わってきます。
こうした説明書きは、本来『タイタン』に記載されていてもおかしくないほどのもの。あまりにも詳しすぎるので、実質追加そのものです。
やはりこのゲームブックのために、あえて『タイタン』から外したのでしょうか? 今となってはわかりませんが、ともかくこのゲームブックがかなりの設定を作りこんだ上で成り立っていることがよくわかりました。




