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TRPG冒険狂時代   作者: @篩獅師(ふるいしし/shi_shi)
第2章 TRPG流浪の時代

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TRPG流浪の時代 #05 【ベーシックセットとエキスパートセット】

 さて、ようやく手に入れたD&Dのベーシックセットでしたが、まずはプレイヤーズマニュアルにサンプルとして掲載されていたソロアドベンチャーをプレイしました。これはファイター用で、選択肢のあるゲームブックのような作りでした。

 これに限らず、多分どのTRPGもファイターが一番扱いやすくて、初心者向けなのだろうと思います。


 今回、細かい内容までは読み返さなかったのですが、とてもシンプルなダンジョンで、レベル上げ云々よりもD&Dの紹介的な意味合いがありました。この後でルールの部分が記載されていましたから、ちょっと変わった作りだったのだと思います。

 まずはやってみよう!と、そんなことだったのでしょう。習うより慣れろです。

 

 一方、先に手に入れた隣のクラスの友人は、早々と次のボックスであるエキスパートセットを手に入れていました。それに刺激を受けてか、私も同様にそのボックスを手に入れました。中学生にとって、お年玉があっという間に消えてしまうのはかなり痛いものでした。


 こちらはレベル4からレベル14までで、更に細かくルールが記載されていました。ベーシックセットはダンジョンという限られた狭い空間での冒険と表現するならば、このエキスパートセットは外の世界に冒険の舞台を求めるものとなっていました。


 久々に読み返してみましたが、きちんとした世界観のある舞台を生み出すための参考資料的な印象がありました。ただ相変わらず整理された書き方ではなかったので、今でも難しいなということも感じました。


 ルールブックはプレーヤー側とマスター側が合わせて1冊になっていましたが、『恐怖の島』というシナリオ(モジュールと表現されていた)も付属していました。ですので、別売りのシナリオを購入することなく、取り敢えず遊ぶことも可能でした。

 

 お金の都合もあって、私はこのボックスセットまでしか買いませんでしたが、ここまで揃っていればゲームとして十分に楽しめるものだったと思います。そもそもこのD&Dに限らず中々高いレベルになるまで、同じキャラクターでゲームを続けるというのはありませんでした。

 何故なら途中で飽きるか、時間が経って仕切り直しになるかでしたので。


 最終的にこのボックスセットがどのくらいまで発売されたかはわかりませんが、この後にコンパニオンセット、マスターセット、イモータルセットと呼ばれるセットが控えていました。

 今回、改めて手持ちのボックスセットを調べてみると、エキスパートセットの中にチラシが入っていて、既にコンパニオンセットまで載っていました。エキスパートセットを購入したのが1988年2月と記憶していますから、その頃には発売していたのでしょうね。


 余談になりますが、実はD&Dマガジンなるマニアックな雑誌も、販売元の新和から発行されていました。時期は全く覚えておりませんが、きっと1990年前後に発行されていたものと思われます(値段は確か980円だったような?)。

 ボックスセットを手に入れたホビー屋さんで、時々置いてあったのを何冊か手に入れたのですが、それらは全て処分してしまいました。今に思えば、何とも勿体ないことです。

 

 とにかくこうしてボックスセットを手に入れたわけですが、実際にプレイしてみるのはもう少し先のことでした。やはりTRPGはそれなりに人数が必要なのです。

 その間は下火になっていたゲームブックを細々と続けていたり、ウォーロックを読んだりしていました。そんなふうにして、中学二年生へと近づいていきました。

 エキスパートセットの中に入っていたのは2冊です。1冊がルールブックで、もう1冊がモジュール(いわゆるゲームシナリオ)でした。

 モジュールは『恐怖の島』というタイトルがつけられています。内容は見直しませんでしたが、このモジュールの表紙、思い切り恐竜でした。写真を載せられないのが残念ですけれど、この世界って、恐竜が生きているんですね。


 当時、モジュールは何種類も発売されていたのですが、それが幾らいくらいだったのか、全く覚えていません。多分2,000円台が定価だったと思います。

 あとはモンスターの設定資料も出ていて、それも購入しました。

 でも結局そうした資料集はほぼ使うこともなく、単なるコレクション的なものになりました。

 

 逆に今の時代であれば、アニメやラノベ・コミックから絶滅してしまったモンスターなども多々掲載されていると思われるので、ネタとしては良い宝庫になるのかも知れません。

 ただ当時の資料集を入手するのは、中々難しいと思いますが。

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