表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TRPG冒険狂時代   作者: @篩獅師(ふるいしし/shi_shi)
第4章 冒険舞台の裏表 ~FFシリーズ~

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

127/232

FFシリーズ ~モンスター誕生~ その1

 いきなりですが、帯に記された文言は『スティーブ・ジャクソンの最高傑作!』です。FFシリーズにおいてはもちろん偽りはありませんし、また最大のパラグラフ数(460)を誇る大作であることに間違いありません。

 あくまでこの時代(1980年代末期)においては、ジャクソン氏自ら「最後の作品」と宣言していました(これは『ウォーロック』誌のイベントで来日した際のファン・ミーティングの席でだったと思う)し、次は小説を書くとも宣言していました(それが後の『トロール牙峠戦争』)。

 それだけに全身全霊、持てる力の全てを注ぎ込んだ超大作であったのでしょう。


 ですがこのFFシリーズのうち、ジャクソン氏がアランシア大陸での冒険を描くのは、実は『バルサスの要塞』以来。『バルサスの要塞』がシリーズの第2作目でしたが、この『モンスター誕生』は第24作目。実に22作分もの開きがありました。

 またリビングストン氏との共著でもある『火吹き山の魔法使い』を含めても、ジャクソン氏が展開したアランシア大陸での冒険は、僅かに三作品。今更ながら極端に少ないことに気づきました(小説『トロール牙峠戦争』は除く)。

 ただし『タイタン』全体を見ますと、『ソーサリー・シリーズ』や、『タンタロンの12の難題』なども作り上げています。どちらかと言えば、それらの舞台となったカーカバード(カクハバードとも当初は訳されていた)大陸の方が、ジャクソン氏の世界だったように思います。

 そう考えるとアランシア大陸はリビングストン氏の世界になるのでしょう。


 ですがアランシア大陸においてのジャクソン氏は、ザゴール、バルサス・ダイア、ザラダン・マーの強烈な個性を持つ三悪を生み出しました(ザゴールはリビングストン氏と共作かも知れないど)。

 もしこの三悪が存在しなかったら、アランシア大陸における冒険の危険度がグッと下がったのではないでしょうか? 


 もちろんリビングストン氏の作品に登場する悪役たちも、みな魅力的です。

 ですが印象がやや薄くなってしまうのは、こうした悪役を生み出す一方で、それらと対になる善人キャラも数多く生み出しているからでしょう。

 どちらかと言えば、物語のバランスを重視しているように思います。

 

 一方でジャクソン氏は冒険重視です。圧倒的な悪が存在し、主人公は孤独に近い存在であると感じます。その辺りは小説『トロール牙峠戦争』でも同様です。

 

 当時はこんなことまで考えずにプレイしていましたが、大人になってから改めて振り返ってみると、あの時とは全く違った見方が出来ることを知りました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ