FFシリーズ ~迷宮探検競技~ その7
そんなこんなでようやくゴール直前まで到達すると、もちろんそう簡単にはゴールテープを切らしてはくれません。前作『死のワナの地下迷宮』でもそうでしたね。
今回もゴールするための条件があるわけですが、これが最初に書いたヒント、『同じもの』が必要になるのです。ちょこちょこと見つけることになりますが、果たしてどれくらい見つけられたでしょうか?
それが何であるかはもちろん秘密ですが、もし『迷宮探検競技』が手に入るのであれば、頭をひねって頑張ってみてくださいね。
ただ自分の記憶になりますが、成功ルートは一つしかなかったように思います。
それでついにゴール! 迷宮の出口には大勢の群衆が詰めかけている描写がありますけれど、これ、ずっと待っていたのかな? 中の様子、全くわからないのに?
それとも魔法のアイテムを使って生配信でもされていたのでしょうか? 実況中継する運営さんがいたり、随時ボードに途中経過が記されたり、そのくらいしかなさそうですね。
しかもひどいことに、この場にサムカビット公はいません。生還する者などいるわけがないと、どっかに行っていました。主催者、それじゃダメだろ。というかこの人、参加者のハラハラドキドキの冒険風景を覗いて、楽しみたいとか、そういう趣味でもないのか? 色々、何をやりたいのかわからない人だと、今になって感じ巻いた。
まあ、結局使者が呼びに行って、連れてきました。賞金の金貨二万枚を用意して。そんな描写まで入っているところが、かえってリアルな様子を伝えてくれますね。
その間、暇だった『君』は治療を受けて技術点を二点、体力点が六点も回復します。ゴールしたのになぜ回復!? 意味ありげで、まだまだ何かがありそうです。
ブラッド・アイランドでの決勝戦で戦った相手から何を言われたのか?
そうです。まだ『君』の冒険は終わっていません。真のラスボスはカーナス卿の命なのですから。
サムカビット公と『君』が表彰式に登壇した際、割って入ってきたのはカーナス卿! こいつ、どこに隠れていたんだ!? これにはサムカビット公もびっくり仰天です。何で犬猿の仲の弟がこんなところにと、そりゃ、そう思うわけですよ。
因みに当時の『迷宮探検競技』の役では、この部分、カーナス卿のことを『兄』と表現されていました。これを書いていて初めて気づきましたけれど、原文は単なる『brother』だったのでしょうね。
そんなわけで主人であるカーナス卿が賞金を横取りを主張。
ところがサムカビット公もここで一計。優勝者の願いをここで一つ叶えてやろうと『君』に提案します。サムカビット公、グッジョブです。空気、読めていますね。
もちろん『君』はカーナス卿との一騎打ちを希望するわけです。周りはもう、やんややんやの大喝采。だってスタートのお見送りと、ゴールのお出迎えだけで、退屈していましたからね。
カーナス卿、逃がさねえぞと周りはいきり立つわけです。血の気の多い連中ですね。さすがアランシアの住人。
ここでついに、カーナス卿との一騎打ちが実現するわけです。ここまで長い道のりでしたね。
そしてカーナス卿を打ち破った『君』は、今度こそ真の勝者。無事金貨二万枚を手にすることとなりました。
何よりサムカビット公から見ても、邪魔な弟を自分でてをかけることなく始末できたのですから、お互いにウィン・ウィンです。
そう思うと、金貨二万枚など、安いものだったのではないでしょうか?