FF RPGシナリオ ~『謎かけ盗賊』~ その5
『謎かけ盗賊』はやってきた飛行船を使って、冒険者たちの前から去っていくのですが、意外に近いところにあっさりと不時着。何じゃそりゃ。逃げるなら、海を越えてとことん遠くまで逃げなくちゃ。
まあ、いわゆるアジトがあったわけで、その中で『運命の振り子』を使った儀式を執り行う次第でした。これを阻止しなければなりません。
さてこの『運命の振り子』。見た目は『破壊不可能な小型のガラス管』に収められ、『振り子自身は大変小さい(約十センチメートル)のに、極めてゆっくりと振れている』ものです。確かにイラストを見ると、よくわからない小さなものが書き込まれています。振り子かどうか、全くわかりません。
そしてこの『運命の振り子』を利用すれば何が出来るか。
その前に『謎かけ盗賊』が、実はマッド・サイエンティストだったという驚愕の事実を知る方が先になります。
『合成人間とその製造工場』(骨組みに透明の肉がついている人造人間)、『生物を変異させる機械』(変異トカゲを作った機械)、『分子混合器』(二つのものを同時に投げ込むと、一つのものに合成される機械)、『機械鎧』(乗り込んで戦うロボットで、実は謎かけ盗賊さんは非力)、『虚無の部屋』(放り込まれると無の世界に行って戻れなくなる)など。
こうなってくると、もはやSFホラーの世界ですね。
また途中には食堂が出てきまして、『謎かけ盗賊』のぬいぐるみがいわゆる『お誕生日席』に座っていて、他にはかつて敵だった者たちが大きなピクルス用のビンに詰め込まれた状態で並んでいました。
その挿絵があるのですが、これ、よく見るとどこかで見たことあるような? ジャクソン氏とリビングストン氏じゃないですか! まさかこんなところに囚われているとは!
まさに映画化したときに作者さんがチョイ役で隅っこに登場するアレと一緒でした。
そう言えば初期の『ウォーロック』では二人の顔写真は当たり前に出ていましたけれど、今はどうなのでしょうかね? だいぶおじいさんになったのではないでしょうか。
話を戻しますが、そうしたマッド・サイエンティストぶりを踏まえて、『運命の振り子』を利用して、『アランシア全土の人々や生き物が信ずるものを変えてしまおう』という計画です。
そうなれば『何もかもが変わってしまい、誰が善人で、誰が悪人かわからなく』なってしまいます。
その中で『偶然が全てを支配』し、『善と悪の新しい基準』ができ、それを支配するのは『運と偶然の神』という流れでした。
あれ? この人じゃないんだ?
わかるような、わからんような。こんなことして、何か楽しいのか?? まあ、どちらかと言えば愉快犯みたいなキャラなので、これでいいのかも。
けどもしそんなことになったら、ザゴールさんも、バルサスさんも、ザラダン・マーさんも、みんなおかしくなっちゃうのかな? どう考えても、『謎かけ盗賊』ごときに負ける三人じゃないと思いますけどね。というか、三人にフルボッコされるんじゃないの?
こうしたカオス状態(既に『タイタン』そのものがカオスだから、逆に安定するかも?)にならないためにも、『運命の振り子』を破壊しなければなりません。せっかくの宝物、破壊するのかっ! 絶対に高く売れそうなのに!
その辺りはゲームマスターの匙加減にゆだねられていて、半分くらいはアドリブで何とかしなくちゃいけません。これ、作者さんが良い感じのオチを思いつかなかっただけじゃ??
そして最後の攻防の末に『謎かけ盗賊』は生死不明。まあ、悪党は死んだように見せかけて、実は生きているのがきまりごとですからね。死ぬわけありませんよ。
大抵、『わっはっは~!』みたいな笑い声が聞こえてくるものです。怪人二十面相です。
結構足早に書いてきましたが、何はともあれこうしてアランシアは救われました。めでたしめでたしです。
それにしても、謎かけに挑みながら様々なところを移動してくるというパターンって、どこかで見たような…! これ、『アメリカ横断ウルトラクイズ』じゃん! 若い人たちは知らないと思うけど、『高校生クイズ』のもとになったクイズ番組ですね。
結果的にスピンオフの方が残ってしまいましたけど、『ウルトラクイズ』は昭和(平成もちょっとやっていたと思う)だから出来た企画だと思います。今の時代では無理でしょうね。罰ゲームとか、クレームが入りそうで。
ここまでざっと、書いてきました。次は書ききれなかった分をまとめて書いておしまいとします。




