FFシリーズ ~恐怖の神殿~ その5
やはり冒険の醍醐味はダンジョン! どんなに時代が流れようと、ダンジョンが廃れることはありませんね。
古典的でありつつ、常に新鮮です。何で飽きないのでしょうか? きっと人のさがで、根本的に迷路が好きなのでしょう。
さていわゆる『恐怖の神殿』に入りますが、どこいら辺が恐怖なのか? それは入ってすぐにやってきます。
廊下を歩いていると不意に肩を叩かれます。思わず振り返っちゃったが最後、おぞましいようしの『死の使者』に遭遇。そいつに『死』と耳元で囁かれます。いきなりのホラー展開!!
それだけ告げると、『死の使者』は姿を消します。こいつは先回りして、どこかに<DEATH>の文字を一文字ずつ残して行くのですが、全部そろってしまうと呪いが発動! 魂を奪われてしまいます。
説明では『嗜虐的な殺し屋』で、これはマルボルダスが仕掛けた罠でもあるのですが、実際にこんな登場の仕方、めちゃ怖いですね。
挿絵もありますが、『細い体にぼろをまとったおぞましい生き物』と表記されています。気味の悪い容姿ですが、まさにモンスターでした。リアルに登場するとパニックになりそうです。
これは『モンスター事典』にも掲載されていますが、弱点も書かれています。これ、書いちゃったらネタバレになるのでやめますが、実際、呪いが完成して再び現れた時、倒せたっけ?
いきなりそんな始まりとなりますが、その後の神殿の中にはかつてないほど『死』を暗示させるモンスターが多数存在したり、消耗するような罠も仕掛けられていたりと、結構難易度高めです。
モンスターなどはむしろ『悪魔』や『死神』よりのものが多く、どうしても冒険にホラーが混ざったような印象になりました。確かゴブリンも出ていないと思います。
また神殿の中には『大神女リーシャ』というこの神殿に使える女性と、その手下たちが登場します。無人じゃなかったんだ。どうやって暮らしているんだろう?
彼女らは意外とからんできますが、マルボルダスと関係なさそうです。
ある意味、マルボルダスが侵入して、『君』が侵入して、いい迷惑だったのではないでしょうか? 『君』に襲われて逃げ出すはめになっていましたが、とんだとばっちりに、本当に気の毒な悪役さん(かどうかはわからないけど)でした。
それらをくぐりぬけ、マルボルダスよりも先にひたすら『龍の飾り』を拾い集めていきます。
これ、最終的には五つ全部自分が集めることになるのですけれど、マルボルダス、宝探しが苦手なんじゃ?
それにヘンテコなところに隠されているので、何でこんなところにあるんだと、今更ながら不可解な感じもしますが。
最後に一騎打ちでマルボルダスを倒すことになりますが、手に入れた『龍の飾り』一つ一つ、『ストーンブリッジ』のジリブラン王が所有している戦槌を使って、ことごとく壊していきます(因みにマルボルダスとの決戦の前に一つ壊すことになりますが)。
どんな経緯で戦槌が登場するかは、ネタバレになるので書きません。
ですが、つまり『運命の森』で『君』が見つけ出した戦槌が、ここに来て活躍するわけですよ。ちゃんとつながっているんですね!
単なるゲームブックにあらず、こうした物語性がきちんとあったからこそ、あの頃は大ヒットしていたんじゃないかなと、改めて感じさせられました。




