FFシリーズ ~恐怖の神殿~ その1
FFシリーズの第13巻は、I・リビングストン氏作の『恐怖の神殿』です。原題は『Temple of Terror』。そのまんまですが、当時のタイトルって、意外とシンプルだったんですね。今のように説明文のような長ったらしいタイトルなど、当然あり得ません。
舞台はアランシア大陸の南部に広がる『どくろ砂漠』。前作の冒険が極寒の土地氷指山脈でしたが、一転して南下。名前からして、滅茶苦茶焼け死にそうな場所が舞台です。
アランシア大陸って、北から南まで、滅茶苦茶大きなイメージを持ちますけれど、『タイタン』に掲載されている地図を見ると、思ったよりそうでもありません。
地球に例えるなら、せいぜい北半球。赤道辺りにありそうな砂漠でしょうかね。
ここで『タイタン』(社会思想社版)を紐解いて、『どくろ砂漠』についての記述を探してみました。
『乾ききったどくろ砂漠』は、『果てしない不毛の地』であること。『都市の廃墟』があり、『莫大な財宝が隠されていると噂される』場所と記されています。
また自然的な要素としては、『水の無い荒れ野の焼き焦がすような熱』があって、獰猛なトカゲ兵でも順応は難しいと書かれていました。かなり過酷な場所ですね。
さて今回の冒険、ことの発端は邪悪な心を持つ魔法使いマルボルダスと、その背後に潜む闇エルフの野望を阻止することが大きな目的です。
このマルボルダスは人間ですが、生まれて間もなく捨てられて、ダークウッドの森で闇エルフに育てられたという設定があります。この点については『タイタン』には結構詳しく書いてありますが、長くなるので今回は割愛します。
マルボルダスはとても優秀で、闇エルフの王が用いた邪悪な魔法を受け継ぐべく、試験を受けることとなりました。正に一子相伝というか、闇エルフのそんな秘伝、人間が受けつくんだ。
その試験が『どくろ砂漠』にある『失われた都ヴァトス』を見つけ、『龍をかたどった飾り五つ』を見つけ出す必要がありました。
行って戻ってくる間に闇エルフたちは軍勢を揃え、戻ってきたあかつきには邪悪な古代の邪悪な魔法を伝授。その後、闇エルフの軍勢を率い、死と破壊の波となってアランシアを蹂躙する計画を立てていました。
これ、もしもそんな展開が起こったら、他の邪悪な支配者たちはどう動くんでしょうかね? 正義VS邪悪も良いですけれど、邪悪VS邪悪の方が個人的にワクワクしてしまいます。