TRPG流浪の時代 #02 【『T&T』日本上陸】
当時、社会思想社から発売された日本語版『T&T』のルールブックの表紙と帯ですが、今でもこれを見るだけで、何だかワクワクするのです。
実際の写真を掲載出来ないのが残念ですが、トロールが襲い掛かり、魔法使いが攻撃魔法で迎え撃つ。西洋のイラストというのは、その一枚だけでスリルを感じられるものと今でも思います。
ネットで検索すれば簡単に見つかるのではないでしょうか? 興味があれば、探してみてください。
この日本語版『T&T』のシリーズは結構集めていました。刊行が続いた最後までは集めていませんでしたけれど、改めてネットで調べました。
その結果、当時社会思想社から発売されたT&T関連の本のうち、手元にないのはソロ・アドベンチャー2冊だけ。他は全部揃っていました。
結構惜しいところまで揃えていたんだと、今更ながら悔やみました。
自分に少し変化が現れたのはその年(1987年)の暮れ。ウォーロックを発行しておりました社会思想社より、『トンネルズ&トロールズ(以下T&T)』の日本語版ルールブックが発売する旨がアナウンスされました。多分その前から特集記事みたいなものは組まれていたように思います。
このとき、何よりも嬉しかったことは、これがゲームブックと同じ文庫本サイズであるということでした。当時の価格は680円でした。
最初にこのルールブックが発売され、確かその月のウォーロック(87年12月発売で、88年1月号だったような気がする)にはちょっとしたソロ・アドベンチャーが掲載されていたと思います。
この号(背景がピンクっぽくて、確かドワーフがたたずんでいたはず)は手放してしまったので内容は覚えていませんが(多分ダンジョン系だったと思う)、ゲームブックと同じ作り方でしたから、すんなりと入り込めました。
最初のソロ・アドベンチャーは年が明けた翌月(88年1月)、『傭兵剣士』(中身は「傭兵剣士」と「青蛙亭ふたたび」の2本立て)でした。
このT&Tの発売というのは、自分にとってゲームブック以上に転機になったと思います。個人的には大好きなTRPGでしたが、ソロ・アドベンチャーを楽しむだけで、みんなでプレイをすることはありませんでした。一度くらい、みんなでワイワイとやってみたかったなというのは、今も心残りとしてあります。
大きな特徴としては、普通の六面体、いわゆる『サイコロ』と呼ばれるものだけで遊べること。D&Dは色々な種類のダイスが必要で、ちょっと面倒くさいものでした。
もしかしたらですけれど、後の『ソードワールドRPG』(オリジナル版)が、普通のサイコロのみで遊べるように作られたのは、六面体以外手に入れることが難しいからだったのかも知れません。
そして年が明けた88年1月、思いがけない情報が私の耳に飛び込んできたのでしたが、それはまた次回のお話にて。




