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「すいません。ありがとうございます。自分は」


「あぁ、自己紹介は大丈夫です。それより降りてきましたよ」


「行きましょうか」


「えぇ」


えー。自己紹介とかしないの?俺のこと知ってるのは艦長が教えたからだと思うけど、俺は知らないんだけど!

それにここの港に入港した時、次の出港が遅くても3か月って聞いて艦のフルメンテ、そして新たな補助(サブ)エンジンの乗せ替え、メインエンジンのオーバーホールするって聞いてたけど終わってたとしても試運転しないとダメなんじゃなかったっけ?



以前乗っていた船なんかは会社が2台を交互に使用して片方はメンテ、片方で使用って感じで回してたし、護衛艦もそばに居たからエンジン酷使してないけど今乗ってるの戦艦だぞ!まず間違いなく試運転しないと規則に引っかかると思うんだが、艦長分かってるのかな?

(※ジェームズ君は以前豪華客船の操舵手を務めており、会社が委託した整備工場が点検・整備・試運転を一手に行っていたのを知っているので自分達の艦にも当然外部からの委託で作業が進められていると思い込んでますが、仮にも戦艦でしかも元実験艦のため外部委託が出来ません。整備班と機関科ありがとう!ってとこですね。ジェームズ君は焦りすぎて忘れてますが、うちは軍でもさらに特殊何だからいい加減認識を改めてほしい者ですね)



「着きました。ココが待ち合わせ場所の出口ですね。私は案内役とは顔見知りなのであなたに引き継いだら彼と一緒に戻ります。移送手続きをしている方のデータはこちらに入っていますのでよろしく」


と手渡されたのは、UXBと呼ばれる小型のメモリーチップ、PCの画面に接触させるだけでデータ移行出来る画期的なメモリーチップ。かなり前に地球の日本で開発されて今では世界標準規格、未だに代替え品が入り込む余地がないほどの優秀さがある。






それよりも、あんたの名前を教えてくれよ。



「・・・」



「おや?どうされましたかな。第七の人」


「第七?」


「特特第七の方ですよね?」


「あの、名前知らないんですか?」


「必要な情報は研究で使う分だけを記憶したいものでして、それ以外私には興味がありませんので」


「・・・・」

ヤバいな。顔面殴りつけたい。



バン!


「そんなこと言ってるから殴られるんだよ」



・・・誰?

「えーと、大丈夫ですか?それと殴った方は顔見知りの方ですか?」


「ンンンン」



「ちょっと黙っておこうねシンちゃん。じゃないと次は踏みつけるよ。どこかがネ?」


「ンン!」


こえー。誰だろうって言わなくてもわかるか。こんなに身近なことを言ってるんだから知り合いなんだろうな。


「ごめんなさいね。私はsi^mgjka」


「すいません。発音が」


「あぁ、ごめんね、こっちの言葉では私の名前は発音できないの忘れていたわ。んー、初対面だけどシーたん!って呼んでくれていいわよ」


しーたん。たん呼び。言いたくないな。間違いなく。


「誰が呼ぶか、くs(グッバ!!」


「なんて言ったのかな?シンちゃん?」


上下関係がはっきりとわかる。こちらの研究員の人が下で俺の目の前にいる方が上位だな。


そして、




「あら、や~ね~、そんなに私は怖くないわよ」


「・・・、えーと、引き継ぎをしてもいいでしょうか」


こんなの流して見ないフリ見ないフリ。


「そんなに見つめられたら困っちゃうわね、あ・た・し」




・・・・。




俺はもう無理。




艦長、許すまじ。








クッソ!本気で覚えとけよ!











「ウフ、そんなに見つめられたらわたし、困っちゃうわ~」








!?


オカマ怖し!





「・・・。い、いえ、見つめていません。大丈夫です。さぁ、引継ぎをして彼を休ませるためにm、(・・・。噛んだーーー!(噛んでしまったー!))んん!失礼、早急に休ませたいので早めに終わらせましょう」



こっわ、危うくこちらに矛先が向きそうだった。


「確かにそうね、シンちゃん引継ぎについてほかに何かあるかしら?」


「ない。そして、首が!首が締まってるからその腕退けろゴリラが!」


言った、この人言っちゃったよ!いいのかよそんなこと言って?


「そう、ないのね?それと私は、ゴリラじゃないことをしっかりと体に教え込まなきゃね!それじゃぁ転移者さんごきげんよう。いつかまたお会いできることを楽しみにしていますね」


「ハイ、それでは失礼します。」


二度と会いたくないよ!


「何か言いましたか?」


「いいえ、さようなら」


「さようなら」



・・・・。

遠くに去っていく二人のおっさん。一人はミニスカを吐いた・・・履いた筋肉ムキムキの何か。もう一人は頭を可哀そうに。ヘッドロックをかけられ身動きが取れない模様。



「行きましょか」


「えぇ、自己紹介以前に早くこの場を去りましょう。また来られても」


同意。


「行きましょう。向こうに車があるので」


頑張れよ、研究員Sさん。そして二度と存在すら見たくない例の人よ。


言い方、何と言われようと俺には訂正する自身が今後もない。


それだけは自信をもって言えることだな。


誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

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