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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
雪上実地訓練
本来は学生たちの集う惑星の雪上訓練施設を用いて行軍訓練が行われるのが一般的なのだが、タイミングがいいと、今回舞台となる惑星での実地訓練が行われる。
惑星名:???
現在も名前などの詳細が分からない
概要:遭難事故
救難信号受信は記録にあるが実際に救助はされていない
時期:
100年ほど前
内容は一切不明の救難信号が出ては居たが、人は確認出来ずゴルフボールやポール位しか確認できなかった。
ゴルフ場が沈んで遭難信号が出たとしかあり得ないと当時の研究者たちもだいぶ議論されていたらしい。
発見したのは当時の特殊特務大隊の元となった部隊「G-Glass」当時でさえ古い言葉で、星を探す=惑星探索班、として行動していた部隊だったようだ。もともとこの辺りは有名な戦場空域でもあったせいで大所帯での部隊行動が必要不可欠でもあったそうだ。
探索班が地上に降り立った時から地上は猛烈な吹雪であり、勢いが収まってからあたりを捜索したら、ゴルフボールなどが凍り付いているだけで他には一切手がかりすらなかった。
その後の調査でも何も見つからず、時を経て訓練コースを作ることが検討され氷を1mほど削って道を作り当時の様子が見れるようにしてある。
氷の下に当時使われていたであろう、ゴルフボールなどが凍っているのみであった。
「寒っぶ!!」
「こら、そこ一応訓練なんだからな。ちゃんとスキーしながら氷雪地帯を抜けれるかの訓練なんだからせめてちゃんとしててくれ。」
「すんません。」
「もう少し行ってところで休憩にするからもうちょっと頑張ってくれ」
は~い。そんな声が聞こえたような気がしたが、常に雪が降っていてそれでいてなお雪の斜面を登っていれば誰だって黙るだろう。
それから15分みんなで頑張って上った場所で小休憩を取ることのなった。
俺は景色を見ながら、1mほど氷を削って中が見えているゴルフボールを眺めていた。
何故だろう。俺の目にはもう少し奥に目をやれば、何かがあるように見える。
それは地上に近い所に届いていそうなので上の雪をどかすことにした。
言うのは簡単だが払いのける道具が無い。
さてさて、どうすればいいのかな・・・・。
・・・・・、俺は今スキー板を装備している。
なら、これを使えばもしかしたら・・・・。
そして智也はスキー板を両手で持ち、雪の上それも氷の上に積もった雪の上をワイパーの要領で滑らし雪を払い除ける。
すると何か巨大な物体、影が見えてさらに残っていた雪を払い除けるとそこには、女性が氷の下からこちらを見るように凍って居た。
目を開けてこちらを見ていることがホラーだったがすぐに引率の教官を呼び出し氷を削って掘り出すか相談し始める。
綺麗な人だ。
絶対モテてたんだろうな。
結論が出た。
掘り起こすのは掘削チームがするから大丈夫とのこと。
もう一度下を見る。
もったいないな、俺が出してあげたかったが・・・・。
ん?
違和感がする
なんだろう
かすかに、かすかに・・・・動いている?
「教官!?」
「急いで掘り出すぞ!」
掘り出して彼女を抱えると、息をしていた。
凍っていたと思われる水は通常の水であり特殊な液体ではない事は確認済みだったようだが、何故生きているのか?もしかしたら他にも生きているものがいるのかもしれない、そう思って周りを皆んなで捜索していくと氷の下の方2〜30m下の方に明らかに巨大建造物が確認出来る事が判明した。
そんな中助け出した女性を医療船に搬入するための輸送艇が宇宙から降下してきた。
そんな彼女が俺に一言、『会いに来て、事情を話すのは貴方だけ、貴方にだけお答えします。』そう言って気を失った。周りで救護に来た女性や俺のクラスのメンバーそして、教官も一緒になって聞いていたから会えないと言う事は無いと思う。
彼女を送り出してからは苛烈を極めた。
雪がちらほら降っていた先ほどと比べてホワイトアウトが連発して起こるようになってしまったからだ。
もともとこの辺りは有名な猛吹雪が常に吹いている場所で今日のように晴天になる事など数年に一度と言われていたからだ。
晴天率が高いこのタイミングで雪上訓練を実施していたようで、去年は学校のある惑星で訓練しているのでもう何年もこの星に訓練名目で人が来た事は無かったのが今回の大発見につながることになるそうだ。
いつもは大発見したんだから賞金的なものが貰えていたんだが“学生”だからという理由で無くなったよ。
階級持っているんだから貰えるはずだ。どこかで着服してるやつがいるな。後で兄貴とシチューに連絡して調査してもらっとこ。
[To Be Continued]
次回、第七章 学校編[後]