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(帰ってきて、有紗さんが先に入浴中で待っている最中のこと)
あ~、久しぶりの休暇が終わるな、これで。
明日からは幹部候補生学校での授業が始まるな、俺が言うのもなんだけどほんとに幹部候補生学校にいる奴は優秀でビックリしたぞ。
ただ、明日から訓練システムを用いた最後の授業が始まると思うと憂鬱な気分になるな。
有紗さんがステージ3に行くのにだいぶ掛っていたところを見るとほかの生徒はその何倍もたどり着くのに時間がかかるんだろうし、俺だって今は一応生徒だからたぶん初期からスタートになると思う。
あのシステムのいやらしい所は、ある一定のステージまでは選択できる船が5種類で一番小さな船からスタートになるからな。最近デカい艦ばかり触ってきたせいで大回りして攻略しそう。不安だ。
~有紗視点~
「は~。楽しかったな、久しぶりの休み。そりゃ同じ部屋で最近生活している智也さんの部隊にお邪魔させてもらうとは思っていなかったけど、あんなに大所帯の部署だとは思わなかったな。まさか艦の種別も超弩級戦艦級とか意味が分からないし、そこの艦長さんをしていたなんてそりゃ階級も高いし、最初は偉そうにしてたけどあれは偉そうじゃなくて偉かったんだな。
私がもし智也さんの部隊に行きたいとし言ったらオーケーしてくれるのかな?まぁ、一応私がこの学年のトップ成績を取っているけど智也さんが重視しているのは今日触らせてくれた訓練システムでの成績なのかもしれない。
智也さんんが最初はお遊びだと言っていたけど私が何とかステージ3に到達したときは本当にビックリした顔して、そのあとは真剣に私の後ろ姿を見てきていたのを感じたもん。
もし、私を入れるならどの部署に配属するかを考えてくれていたらいいんだけど・・・・。
ハハハ、それはさすがに言いすぎか。私以上の成績を出せる人がいるかもしれないし、なんだっけ、確かお爺ちゃんに教えてもらった“とらぬたのきのかわざんよ”だったけ?言葉の意味は確かえーと、たのきって生き物を捕まえる前に捕まえた後のことを考えて、えーと、手に入るかわからないのを当てにしたことだったよな」*有紗さんの言っていた“たのき”とはたぬきのことです。有紗さんは見たことが無いため間違えているだけです。
~
「おーい、有紗さん?お風呂長いと言っても寝てないかい?」
「!!」
まずい、考え事しすぎた!
「だ、大丈夫です。すぐに出ます」
「いいよ、寝てないならゆっくり出ておいで。風邪ひかないようにね」
「ハイ!」
-次の日-
あの後?
交代で今度は俺が入ったぞ。お湯は焦った有紗さんが全部抜いた後だったからシャワーだったけど。
今日は学校側からメールで通達があった、どうも早速、訓練システムを使った訓練を行うそうだ。
俺の今日の二文字“憂鬱”
コレ、有紗さんに言ったら頭を叩かれた後に笑われた。なぜに?
っと、まぁそんなことを考えているうちに別館訓練場にやってきた。
「よし、遅刻者なしと偉いぞお前たち。これからやることは簡単、まず、艦長・副長・CIC・通信・操舵・レーダーの6つの席に着け。誰でもいいと言ってもわからんか。まず、智也は艦長席、有紗は」
「私、操舵に行きたいです」
「お、わかってるね、昨日あたりに教えてもらったみたいだな、いいぞ座れ。それと副長にベリルとCICにハーマン、通信はゴリッツァ、レーダーにマーフェが着け」
「「「「ハイ!」」」」
「よし、艦長、始めてくれ」
「了解。(学生相手にガチ使用はまずいからある程度端折って)
発進準備に取り掛かる。機関始動、艦内、気密隔壁、全閉鎖。生命維持装置を稼働させろ。CICをオンラインに。武器管制システムチェック、各システムも順次立ち上げ開始、通信、レーダー、操舵は各項目をゆっくりでかまわないからマニュアル通りにチェックせよ、副長は各部署のチェックが確実に行われているかを確認せよ」
「副長、了解」
「操舵、了解」
「通信、了解」
「レーダー、了解」
「しっ、CIC、了解」
「各部署チェックを開始」
「うんうん、最初にしては立派だな、やはり智也君は経験者なんだろうな。見学者の諸君には何をやっているんだと思うだろがこれから皆はあれをやってもらう。最初は戸惑うこともあると思う、一組6名で行う訓練だ。最終的には5人分すべてを自分一人で対応できるかが大事になってい来る。あぁ、智也君そこまででいいよ。それと、智也君は資格持っているだろうから、それを使って最初から一人でやってくれないかな?実演ってことで皆に見せてくれないかな」
「いいですけど、俺が持っている艦は今使用している艦なんで高性能のハイスペック仕様なんですが、いいんでしょうかね?」
「うーん、今回は初期設定で登場している艦で頼んでもいいかな?君はランキングで上位にいるんことくらい知っているから出来るよね」
「・・・わかりました、ではやらしてもらいますよ」
「頼む。
では、みんなはよく見ておくようにこれがプロの中でもトップクラスの実力の業だがこれができるほどの実力を身に着けられるように頑張ってくれたまえよ、諸君!」
(しまった、ランクを聞くのを忘れてしまった)
(なんか教官が焦った顔してるけど、まぁ始めるか)
「では、始めます。
(そういえば初期設定の艦ってなんだっけな?)
誤字脱字、もし見つかれば報告、よろしくお願いします。