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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

 

「そうなんだけど、これじゃおかしな人じゃんか。もっとこう、実況者!みたいなことでもいい気がするのに、今やろうとしていることを心の中で言うのではなく言葉に出せとは?おかしくない、ねぇ?おかしいよ?この状況が、今がさ!」


 常におかしい。なんだこの一人芝居でもさせられているのかと思える状況。先ほどから一歩一歩階段を上がっております。とかチラチラと左右を見回し敵がいないか確認中です。とか、GO!GO!とやっているんだろう。掛け合いならわかるがずっと1人でブツブツと言っているのだから自分でも怖いわ。


【さっさとハイネの様子を見に行くぞ。先は長いとは言ってもこんな序盤で躓かれるのは流石にいただけない。何時間この犯罪者の巣窟にいるつもりなんだ?さっさとしないと本部から嫌味言いにくる捜査官で溢れかえるぞ】


「それもそうだな結構ここにいるが、まさか自分の艦のセキュリティが脆かったとは工房の連中だけじゃなく情報のスペシャリストにも支援してもらってたはずなのにおかしいよな?クロ何回も聴いて申し訳ないんだが、ハッキングされたとかではないよな?これだけあっさりと艦を乗っ取られてしまうなら航空宇宙軍の船舶はすべて乗っ取られる対象になるが・・・・」


 うちの戦艦よりもセキュリティーが甘いとは言わないが、独自システムを積んでいる上にAIも優秀で外部ハッキングされようものなら持ちうる全ての対抗手段を片手に物理でも情報でも殴り込みをかける許可を与えられているんだから。たとえ戦闘中で砲塔での撃ち合いをしていても、機能の40%を使用してでも報復活動を許可しているんだ。それくらい艦のシステムは重要なのだ。これがまだ海上の上の船舶ならまだなんとかシステム乗っ取られてもコンピューターの破壊くらいで大丈夫だが(それは無い)、宇宙空間で乗っ取られると生命維持装置からコントロールシステム、本部の情報すらすっぱ抜かれかねない。だからこそセキュリティーはどの艦にも基準となる最低条件はあるものの、どの艦も個性豊かな独自性を突き詰めたセキュリティーシステムで運用している。


 彼らは一体どんなことをして乗っ取った?












「あぁーあ。下手を打った」


 なぜか口に出してしまうほど、やらかしてしまったのだ。

 厄介なお客さんが来たと思ってこちらの情報提供者と共に乗り込んだお迎えらしき船には見覚えのある認証システムが積んであった。これは探索者専用運用艦としてゼルセルタ航空宇宙軍の正式探索仕様のシステムだ。覚えがありすぎて通常の手順でお客さんの申請も一緒に行った。このシステムは探索班のオンラインシステムでどの船舶でも対応し順応し認識してくれる。

 だから自然とやってしまったのだ。


 責任者に何も連絡を取ることなく、勝手に他者を船に乗せた。我が物顔で乗り込む犯罪者だが情報提供者と身分証を提示するのではなく、IDと認証コードというゼルセルタ航空宇宙軍対応の港でなければ身分を読み取ることのできない設定で乗り込んだのだ。


 誰が悪いかと言えば、俺が悪い。誰の艦かもわからずただただ、味方の援護で送られた俺たちのお迎えの船だとも知らずに・・・・・。



 そして事は起きてしまった。何も知らずに認証コードを入れたが、この船の共通システムはまだ完全に設定が完了していなかったことで俺は不審者扱いになり何もしてはいないが、このシステムと船のセキュリティーが悪い方向に行ってしまった。らしい。


 それはこの船に乗船したという記録も現在この艦が危険な状態にあると艦長以下乗組員に誤った情報を教えてしまったのだ。



 そのおかげで面白く無い方向に突っ走った。




 まず、警告なしに部屋の重力がカットされ一直線にある方向に空気と共に流され逃げることも捕まることもできずに牢屋へ直行。

 その後、この船の乗組員共々宇宙に投げ出される瀬戸際というか一歩手前まで連れて行かれる。クレーンを使用して・・・。






「久しぶりだな・・・・親父」

「あぁ。すまない、考えなしに許可を得ずに乗り込んでしまった」


【私に良心があることが証明されたな、智也!この馬鹿どもを確認せずに宇宙に放り出さなかった。私は進化しているのだ!褒めて、褒めて!】


『副艦長。ココでしょうもない冗談言わないでください。誰も何も言えませんから、少し黙っときましょうよ。自分も今回牢屋に入れられたことはいまだに納得いかないですけども、まぁよかったじゃ無いですか。セキュリティの問題がこういう初期設定ができていなかったことによる原因だと発覚したんですから。

 閉じ込められたことだけは上層部に連絡しておきたいとは思いますがね。今回の件だけはきっとこれからも起きる事故になりますから・・・・・。hahahaha』



 久しぶりにあった親父こと琢磨。

 そして今回の大ごとになった戦艦を一時的に乗っ取った犯人。



 それは確かに乗っ取りではあるが、犯罪者はこの船のセキュリティに手を出すことができないことは発覚したが、まさかの身内に後ろから刺される形になるとはわからないものだ。今回の現象は速やかに本部に連絡を入れて上層部から各関係者に報告の上、速やかにシステムが初期設定になっている場合に限り速やかに設定するように連絡と通知が来た。





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