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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
先ほど連絡がハイネから来た。的確な指示のもと闇雲に探すのでは無く地図をもつものからの指示で動いた方が効率が違う。
どうやら先行で潜入していた捜査官の一部が引き上げることができずに建物内に取り残されていると言う情報と共に、発見しても連れて帰らないよう連絡が来た。理由としては後発の鑑識や捜査官に情報を渡す役目があるとか。
【報告。船舶のエンジンを的確に破壊しておいたのでエンジンがかかることは不可能に近い。もちろん修理すれば動くが1週間ほど動けないくらいの破壊にしておいた。
それとは別に武器売買を秘密裏に行っていた証拠も確保済み。危険極まりないものを所持していたので、捜査本部に解体映像と共に証拠映像として確保した。
コチラは後4隻で肩がつくが、智也の方はどんな感じだ?】
なるほど、かなり危険極まりない代物を取り扱っていたと・・・。コチラも厄介な拾い物をしたがお互い様か。
「居住区のまだ最初の部屋だ。それなのに爆発物が仕掛けられていたから、今解体途中。無線式では無くタイマー式だったことが不幸中の幸い」
【逃げるための爆破だったのが、侵入が早まったことで爆発前に止めれたと。奴らからしたら良いのか悪いのかだな】
普通は最悪だと思える状況だが、自分たちの船も、脱出艇も破壊されて逃げ出せない今この時に自分たちの仕掛けた罠でさらにクビを締めてしまったら、想像したくはないな。
一応気密扉があるとは言ってもどれくらいの被害かは分からないから、もし万が一生命維持装置に影響があったら彼らの死亡理由が脱出後の拠点爆破の影響から拠点脱出できずに自爆に変わる。
惨めな死が迫っていた。
「・・・。気密扉の向こう側に爆発物を仕掛けていた。それを解除中だと思っていたのに、まさか生命維持装置の主だった配線近くに設置するとは。俺たちは宇宙服着ているが、奴らは人数分の宇宙服など持っているわけがないか。コレは多分俺が触る前に解体しようとしたが、知識がなくて諦めた口だな。なら敵は最奥、その中でも1番気密性の高い部屋に逃げ込んでいると・・・・。クロー!Help」
俺が単独で突撃かましたら何人かは死んじゃうな。クロにサーチしてもらいながら進むに限る。うん、それが良い。
『副長に応援の理由は伝えましたが艦長のいる場所に直接向かうよりも一度宇宙に出て本船から乗り込むと連絡が来ました』
ハイネからの連絡では1番下の階層から上がる事は事実上難しいので格納庫を無理やりこじ開けてから来るらしい。立てこもり中の彼らは、様子を防犯カメラで確認しているらしく、格納庫をこじ開けた段階で戦う意欲を喪失する可能性もあるとの事。
コチラには重武装の犯罪者取り締まりでも対応出来るだけの装備があるが、敵はそこまで対応できないだろう。多分コチラからの呼びかけ一つで降伏する恐れもある。
居住区エリア一層目。
部屋数:26。
隠れてた部屋数:18。
投降者:31名。
居住区エリアニ層目。
部屋数:51。
隠れてた部屋数:39。
投降者:181名。
居住区エリア三層目。
部屋数:200。
隠れてた部屋数:158。
投降者:610名。
居住区エリア四層目。
部屋数:93。
隠れてた部屋数:2。
投降者:1名。
逃げ遅れた捜査官:2名。
こんなにこの場所にいたとは驚きを通り越して少し笑えた。全員の顔が真っ青になっていたのも見ものだった。そして取り残された捜査官だが、クロが言うなら俺の知り合いだが、今は接触するのはまずいと言うのでうまく溶接し直してそのまま放置した。
気にはなるが、またいずれ分かる日が来るのを楽しみにしよう。
犯罪者拠点に居た人数:999名
投降者数:823名。
死者:176名。
それにしてもここにいた人数が多い。
一つの組織としても、ここで行っていた犯罪とは・・・。
「考えても仕方がないか」
【そうだぞ。これ以上、彼らの仕事を奪ってはいけない。余計な軋轢を生む前にここを引き継いで、君の祖父の痕跡を追おう。彼らがこの辺りを去ってかなり経つだろうから】
『さっさと艦に戻ってココを離れません?
クロ副艦長がアンドロイドでここを離れると戦艦って手動扱いになるんですね。知ってました?』
「知らなかった」
【そうなのか。私自身最近毎回艦を離れていたが、今回は何かがおかしい】
確かに。戦艦を造船した彼らはクロがたとえ艦を離れたとしてもクロと艦は通信などで繋がっているしメインコンピュータは戦艦にある。アンドロイドボディは仮初の手足。通信が切れれば艦の自動化が手動になるのでは無く・・・。
「なぁクロ。今回この場所に居た犯罪者がキリ番でいないと言うのはおかしくないか?しかも合計で999名。コレはもしや」
【ハイネ!隔壁前閉鎖。速やかに宇宙服に着替えて艦長席のV2@ボタンを押せ!押せば艦内サーチが自動で入り最小100cm以上の体温を感じるものすべてのエリアがある経路を通って牢屋に1人ずつ格納される。




