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「フェル!!」
「どうしたの、隊長?ニールが呼びに行ったと思うんだけどニールは?」
「・・・中核エリアの通路で殴り合いしてる」
「誰と?」
「(やばい、怒らせた)えーと」
「ダ・レ・と?」
やばい冷汗が、背中から冷汗が止まらないよ!!
「あ、えーと」
「隊長ー。ダ・レ・と?」ウフフフフ、
「!?は、ハイ!アンドロイドボディのクロとやりあっており、現在その、その」
「そ・の・?」
「その、周辺のエリアには近寄らないように通達しております」
「隊長、SAMDIC班のレティに声をかけてくれるかな?隊長~?」
「・・・何でしょうか。フェルさん」
「私、ちょっとお二人を止めてきます。少し揺れるかもしてませんが、お気になさらないでくださいね」
「ハイ」
(ごめん二人とも止めるために選んだ人がキレちゃったから、フォローができない。ごめん)
それから、10分後。船体が大きく揺れてそして中核のエリアが何故か大破アラートで緊急修理のため出入り禁止になった。
フェルさん、暴れすぎ。
あの二人?三日ほどフェルに説教と罰をこなすのに費やして帰って来なかった。とだけ明記しておく。
怖いから怒らせないようにしていたけど、なぜ毎回毎回、フェルを怒らせられるんだろうな。不思議だ。夫婦だろ、あの二人。
まあいいや
「レティ。呼ばれたから来たよ」
「隊長!」
ん?なんか違う。違和感?なんだろ
「どうした、眉間にしわが寄ってるぞ」
「違和感があるんです」
「調べものについてか!!」
「いえ、」
「違うのか!?」
「いえ、調べものもあるんですが、隊長私の記憶違いだったらいいんですが何か足りない気がするんですが」
「フェルのことだろ」
「そうです!フェルさん!フェルさんは、どこに!!」
「・・・」
「隊長!」
「喧嘩の仲裁、じゃないな。えーと」
「ややこしいんだなーとしかわからないけど。もう、その件ほっときません。」
「めんどくさいだろ」
「えぇ。」
「だから。今回は聞かなかったことにして、調べものの件を頼む」
「ハイ!!
まず第一に、宙賊では絶対ありえないこと。
第二に、ブラックホール説、これに関しては観測もできていませんし、ごく小規模でも計測できるので計測できない時点で違います。
そして、第三、どこかに飛ばされた。これが一番有力ではありますが、資料などがほとんどないためわからないというのが我々解析班の見解ですね。一応これが宙域図でこっちの画面が観測データですね」
・・・観測データから見ると小規模な地震が観測されている、別に宇宙ではこういう不思議な地震に遭遇することがあるけど、これは・・・・まさか!そんなバカな!
「第三だ!それもどこかに飛んだんじゃない」
「えっ?」
「次元震が起こってる、ココとココ。それとココにも」
俺は画面上の宙域図でジェダロン少将の居た場所と護衛艦3隻の居た場所に指を指した。そこには24時間以内に起こった極微細の次元震の観測データが出ている
「緊急通報!惑星ミッドガルツに大規模な次元震が発生する可能性を示唆し、可及的速やかにこの宙域の一時離脱を急がせろ!!クロ!!罰はあとでにして、急いで本部に緊急要請、動かせる救助部隊はこの宙域を起点に起こる次元震に備えるように通達!アイちゃん、急いで24師団の四季司令とジェダロン少将につないでくれ」
「わかりました!つなぎます!」
「四季だ」
「四季司令、内容はメールでお伝えした通りです。緊急避難勧告できますか?」
「すでにジェダロン少将と別れて準備を始めている。こちらでも推測の域を出なかったが次元断層の話はしていたのでこういう事もあるとは思っていたのだが、さすがに、10日以内で分かるとはお見逸れした」
「そんな謙遜は要らんからすぐにマスコミ関係者にも要請してくれ。ミッドガルツは学園惑星何だろう、緊急避難の手順があるなら急いでしてくれ。」
「こっちはすでにその処理でしているがミッドガルツ以外の場所の緊急通報は?」
「すでに本部に連絡済み、各惑星の避難もすでに始まっている。つい先ほど本部から、返信が来て、次元震のデータを受けとった。それに照らし合わせても、遅くて1か月以内、早ければ今後24時間が山らしい」
「かなりの無茶がどの部署でも起きるな」
「あぁ。まぁ、何せ次元震の大本は次元断層の亀裂が原因だからな。通常の惑星の地震と違うメカニズムのせいでいまだに解明できていないのが悪い。だが、俺の部署には解析班がいる。なら、データ収取を現在全力で取っているので今後こんなことが起きないように予測モデルも構築していきたいと考えているから今は、逃げてくれ」
「了解した。気を付けて観測してくれ」
「わかっている。クロ、観測をメインにする。全力防御態勢を」
【了解、シールド展開、完全防御態勢を実施。次元震のあった周辺に観測ブイを投下。次元断層の特定を急ぐ】
「急げ、急げ、急げ!!
何があっても、被害を最小限にそして、死人を絶対に出さないように、これは、命令だ」
何があっても全力で守り切る。
「隊長の命令受諾!!全艦特別警備警戒態勢を発令」
全員「了解!」
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