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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
カウンターから酒を没収されて、椅子は固定式のベルトが飛び出し俺と艦長を縛り上げると、部屋までのデスレースの様相で部屋まで連行され押し込められた。
だが、俺だってやることくらいある。公開日誌だ。
おい、そこ!誰が、公開するんだ?後悔日誌?違う!航海日誌。艦に乗るものの務め、日誌に今日あったことを一応書き込む。本来の業務は艦長だが、暇なのと2人で実際に作業する時、次回何するのか、前回何していたのかを事細かく書き込んでおけば、何かあった時のための助けになると言い負かされて書かされてる。
クロさんがいる限り、業務日誌という仕事はなくて良いと思うのは、果たして俺だけなんだろうか?
◯月◯日
“今日、初めてこの新造戦艦に乗り込んだ。
かなり良さげな雰囲気なのに乗組員は俺と艦長の2人だけ。不安だなぁ”
◯月◯日
“今日、初めてこの艦の乗組員が2人と表記されていた理由を知った。
俺がカウントされていなかったのだ。不自然な応答とたまに俺を外した秘密の会議が行われていることを知った”
◯月◯日
“助けてくれ!コイツらは頭がおかしいって”
◯月◯日
“今日艦に乗り込んで200日が経過したが、まさかこの艦は新造戦艦ではなく闇商人の臓器売買密輸船だったなんて、奴らは俺が公募で選ばれた水先案内人を雇って悪事に肩入れさせようと脅してくる。
だが俺には身寄りは数人しかいない。
だから大丈夫、こいつらの命令は聞かない。証拠を掴んで警察に通報してやる”
◯月◯日
“奴ら、ついに本業に取り掛かろうと各惑星から子供達を捕える段取りを始めた。
俺も準備を開始した。友達が軍にいるが、驚く勿れ。
ゼルセタル航空宇宙軍に所属している軍人さんだから警察とも連携が取れる”
◯月◯日
“ガサ入れの日付が送付されたメッセージを俺じゃなくて艦にいる全員に送りつけてきた。
アイツは仲がいい友達だけど、時々チョンボする。こう言う1番失敗しては行けないタイミングでやらかしてくれる。
この日付の理由づけはもう無理だ。殺される覚悟で、言い訳を言って騙してみるか、放置するかの2択で選択に困らさせられてたけど友人の上司から謝罪と言い訳の方を頼むと言われた。
死ぬ覚悟は出来ている。宇宙に行くときはもちろん命懸けなのは変わらないが、今回は違う。
犯罪者の船に乗った理由は、港湾水先案内人総合受付からの乗船命令だったから疑わなかったことが、運の尽きだな。
だが仕方ない。試してみるか”
◯月◯日
“疑われつつも何とかなった。
交易船護衛の戦闘艦水先案内人として最初の交易惑星が目標設定でされていて、友達が近くに来たら寄れと言われていたと。
そして日付は俺と遊ぶ日の日程が誤送信されたって事にした。
疑われたし、一回部屋を荒らされた。
この日誌すら読まれかねないけど、秘匿暗号通信機の中に入れる水先案内人だけがそこに隠しフォルダを使用して日誌を保管する。もちろん開き方も書き込み方も個人個人に癖があるのでパスワード解除装置を使用されたとしても無理。物理キーが使用される特殊な日誌のおかげで誰にも見つからなかった。向こうにもこの日誌の存在には気づかれているから、捜査機関が乗り込んできたら、俺は殺される。考えないとな”
◯月◯日
“今日が踏み込む日だ。
殺され損は嫌なので、証拠を全て秘匿通信で送信した。送受信通知は拒否した。
そして、作戦は決行される”
「で、何だコレ?」
「拾った」
ハイネは最近ネットサーフィンにハマってる。
だけどこの宙域には通信が入りにくいと言う事で、この艦から数キロ圏内に存在している微弱な通信をしている投棄された廃棄物を漁ってると言うのは知っていたが、この通信内容はもしかして・・・調べてみる価値がありそうだ。
【確認が完了。改めてこの通信は数百年前に起きた、闇商人臓器密売殺人事件として艦への強制臨検を執行しましたが乗組員に記載されていない水先案内人の死亡だけが確認され、当時臨検隊を率いていた隊長が任務終了後、辞職していますね。
当時の地元捜査機関合同の報道発表で、“市民からの善意の通報をされて臨検体制を整えたが捜査官の誤操作により艦に乗る全ての人間に臨検時間をバラしてしまい、当時乗艦していた乗組員に記載されていなかった正規水先案内人がハッタリをかまして時間を作ったが、やはり捜査機関の強制捜査が行われた直後に案内人は殺されたと見ている”と言った事がありました。
その後、臨検中に数々の物的証拠を見つけはしたが、臨検隊が船内捜索中に爆発物を発見。
30分後に爆発する事がわかり全員退避完了後艦が爆散。
事件はある程度の解決させたが、事件は迷宮化して終了した。
今も未解決事件として懸賞金も掛かった事件として時々民間人が金銭欲しさに調査してるが、進行してない】
「まぁ、無理だな。この場でこれ以上の調査も時間も無いし、出発しよう」
と言ったらハイネが。
「え?調べないんですか?せっかくのミステリーなのに、楽しいよきっと!」




