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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

 


「こちらはゼルセタル航空宇宙軍である。

 即刻エンジン停止を行い、生命維持装置以外のエネルギーをカットせよ。


 さもなくば、君たちを殲滅する。


 各砲塔発砲せよ。目標敵船エンジン部分。

 ミサイルも打ち出せ!」





 命令通達2秒後に第1射と並行でミサイルが打ち出され、迎撃できない物量戦を開始した。


「おいおい、やりすぎじゃないのか?」


「確かに無抵抗の相手に攻撃を仕掛けているのだとしたらやりすぎだと抗議を受けるだろうが、見てみろ。あの船の外装はボロボロ一歩手前だ。よほど自分達が命を預けるに値する船だということを理解していない乗り手なのか、そもそもそこまで壊れてもいいという前提で運用しているのかわからないが、一つだけわかることがある。


 死にたくなければ整備をするのが当たり前の宇宙でその行為を一切しないということが、彼らが非合法の組織に所属していることの最も有力な理由だ。

 それに我々は彼らのエンジンだけを撃ち抜いただけだ。金を払えというなら払えるだけの財力くらいある。だが、しっかりと捜査が行われる。嫌なら拒否すればいいだけだが、我々に関わった時点で捜査対象以外になれるはずはないだろう。

 考えてもみろ。現在あの艦に乗るものは、副艦長のクロだけだ。あいつの同時並行処理を舐めるな、絶対呼び出してる。後退できないだけの証拠も一緒に引き渡すだろうさ」



 あぁ、終わったといえば聞こえはいいが、彼らの今後は無事に生きて帰れるかと言われれば無理だろう。

 こちらを襲おうと行動に移したのが運の尽き。ただそれだけの話だろう。


 そんなことを軽く考えている間に彼らの一団はさらなる応援を呼び出し、さらに自分達の首を絞める行為をし始める。ものの数時間で100隻が集まってしまったのは壮観だが、本来これほどの敵船団に対応できるのは、それだけの力を持つものか準備をしっかりとしたものだけだ。それを近づいていると分かってからすぐに準備を開始して、敵船のエンジンだけを壊す攻撃を行なってるんだぞ。それと並行して俺たち2人をこの宇宙遊泳から救出するためのプランまで同時にやろうとしてる今現在。



【こちらの準備は完了した。智也とハイネは乗り移るための心構えはOKか?きっと大丈夫だと信じているぞ。それでは艦の後方ハッチを少し開放するから乗り込め。

 現在の状況だけ説明すると、襲ってきた彼らはこの宙域で最も恐れられている宙賊だ。軍も注意喚起をしていたことは理解していたが、まさか港湾内部に敵側のスパイが潜り込んでいたことで今回の顛末になる。

 港湾管制局総合監査室はこの事態を重く見ており、我々が敵を全て打ち取ったことで討伐軍を派遣するので巻き込まれる前にこの現場からの離脱を指示。180秒後に最初の第一砲撃が届くのですぐに逃げる。だから早く乗れ】


 凄まじい情報量に感謝感謝だ。智也が先行して艦に乗り込み俺を引っ張り上げてくれた。こんな状況なのに誰も絶望的な顔をせずに笑っている。まぁ俺も笑ってしまっているから締らないな。


「乗り込んだ!ハッチ閉鎖。ワープでこの場から離脱する。急げ!」


 智也艦長の号令により離脱を開始。このすぐ後に到達した質量兵器に相当する高出力のビーム攻撃でこの辺り一体は灰すら残ることなく綺麗な宙域になったと後に聞いた。




 誰も、予想すらしない世界を目の前で見せられれば、誰もが言葉を失う。


 そんな世界に私は辿り着きたいとさえ願った。

 そしてその場所にたどり着いた時、何を思うのか、ワクワクとした気持ちでいつも探している。

 ー探検家バーソル


 とある探検家の残したこの言葉は世界を動かすほどの名言ではなかったが、何かを成した時その人の心の眼には何を映すのか。彼の言葉は後年から死後のさらに先になってようやく理解されるようになった。




「綺麗だと思ったことは多々あったが、水が飲めるほど綺麗な景色だけは予想外だったな」


【遠き過去の1人の探検家が素晴らしい景色を見た時心からワクワクとした気持ちがあれば最高だと言ったようなセリフを残していたらしいが、本当にそんな世界が存在するとは、智也。私は今感動という言葉の意味を実感した。感無量だな】


「智也艦長、クロ副長。

 最高の景色というのは、言葉をなくしますね」





 あの日、急加速をしながらワープしたためしっかり準備したのに少しのずれで、座標ごと位置ずれを起こし、思っていた場所から違う場所に出てしまった。たどり着いた場所は、太陽から程よい場所にある水と大気と大地のある居住可能惑星として最高峰の惑星だと確信してしまうほどの、星に出会った。



 じっくりと観察しても、得られる情報は全て回収できたと思い、次は惑星に降り立つことにして行動に移した。


 ここはナバシェロム星系内に管轄権があるが、未開地扱いで長年放置されていた場所の一角。そんな場所にたどり着いたのは奇跡とも言えた。だが、この世界には突然現れた理想の星に対してしっかりとした調べる機能が多々揃っていた。そのおかげでこの星は今なお誰も住んでいない星だということが、ヒシヒシと伝わってきた。



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