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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

 

 隊長は過去の経験から誰かに何かあったときのための緊急回避手段を手渡しているはずなんだ。

 それに元々居た軍からも、彼らと接触する時必要であれば本名と目的を提示するように伝えられていた。一般社会での偽装工作は犯罪だが、軍への偽装は重大なスパイ行為になる。一応かつての英雄のご帰還だけは伝えて様子を見るように伝えられていたはずだから現状どのくらいの影響があったのかわからない。


 受け入れられずに門前払いされていたとしたら、ここ迄受け入れられてはいないだろう。



 今までどうやって他の部署や部隊の人間に指示を出せていたのか疑問だったが、ココでも隠されたヒントがあった。


 彼が若くしてこれほどの地位に付けた理由。これまでの偉業を世間に報告できない代わりに、彼だけの資格や彼だけの命令権を持てるようにしてくれた。


 “元帥”という階級を持って過去への功績を讃えたんだろう。一切の妥協を与えない昇級が良い例だ。逆に彼への強い期待に応えると彼の家族として共に参加していたもののうち子供とその友達の階級はどうしても少し高くなってしまい周りへの影響が広範囲に及ぶ。


 彼らはきっと隊長が、バカンスという名の探索班での活動中、限定的な降格扱いで隊長と一緒になって影から日向から助けられるように手配された人物だろう。


 冷静に見ても、3階級降格や6階級降格処分は目に見えてやり過ぎに見えてしまう。彼らの所属中の実績だけを見てもよく分かるくらいよくやっている。


 これが世に言う超法規的措置と言うものなのか?



「私の過去、これまでの事を思うだけで悲痛になる記憶の数々を、隊長は自力で超えてきた。本来まだ時間がある休暇とはいえ、何も感じずに仕事として行動されては休みに来ている意味がない。彼に信頼されたものとの接触を図り聞き出そう。隊長が与えたとされる緊急コード的な奴を・・・」






「おーい、亡霊さん。そんなに部屋でこもっていても仕方がないだろう?


 良い機会だから俺たちと一緒に、油まみれになりに行こう、ぜ!」


 キモいオッサンのウィンクなんて誰得なんだよ。筋肉ダルマがウィンクするな!寒気がするだ・・・おい、なんで腕組む。引っ張るな、自分であ


「痛い、痛い引っ張るな、自分で歩けるって。おい、オッサン待て、自分で


 歩けるから


 腕を


 汗でベトベトの脇に


 は・・・・」


 挟むな!臭くなっちゃうだろ!






 連れてこられたのは、何時ぞや見させてもらった巨大戦艦のための格納庫。


「ここで何をするんですか?完成したけど、初期不良とかで戻ったのは記憶に新しいですけど」


「フハハハハ。そうかそうか。

 貴様はもう忘れたとは言わずに、我々に苦い記憶を思い出す手伝いをしてくれるんだな?


 亡霊ハイネ君。君がどんなに優秀でも人の神経を逆撫でされれば誰だって、嫌な気持ちになることは理解してほしいな。

 ただでさえ万全の準備で出航させたはずの艦が、数日とかからず帰還する羽目になったのか。

 君にはコレから我々の用事が片付くまで共に参加してもらおう。

 もちろん言い訳は聞かない。笑ったのは貴様なのだからな」


 薮蛇だったようだ。もちろんコチラとしては自分がコレから乗る艦の安全性が高められるので願ったり叶ったりだがな。


「おーい、今から出火元の確認作業から始めますか。もし行けそうだったらそのまま修理もしてくるから他の連中は外周チェックと内部のチェックを頼む。

 各自終わり次第合流してくれ」


 で、俺はこの筋肉ダルマと一緒に艦後部エリア機関室の出火元に移動中である。

 先程最後の区画扉を潜った。


「既に焦げ臭いな。一体何が燃えたんだ?」


 整備士が頭を捻りながらズンズンと大きな足音を響かせながら進む。


「亡霊、お前さんは次の機密扉前で待機。最悪爆発の可能性もあるからな」


 オッサンは先程から手のひらを焦げ跡や壁に手を置いてからメモを取っている。何も感じない。冷たい壁にしか見えないんだがな。一体何が違うんだろう?整備士から見た視点はきっと俺とは何か違うものを見ているんだろうな。

 それからしばらくして部外者出入り禁止の札をいくつか見かけたが、素通りして最後に突然少し大きな部屋のような場所に出た。

 確認を入れたら機関科の主に休憩所として使われるらしい。それこの場所は最後脱出艇としても機能する特別な場所なんだそうだ。脱出ポイントに割り当てられているのは、軍艦としては珍しく各休憩室や各人の個人部屋などの1番多くいる安全空間で丸ごと脱出できるようにしたらしいが、そんな風に脱出すれば船は二度と使い物にならなくなる。だがコレは試験運用ではなく、去年正式採用された安全装置の一つになるらしい。コレで軍艦は棺桶だと言われる事が少なくなればと言う思いから誕生したので苦労が報われれば良いのだがな。


「よし、最後の扉がココだ。一応最終確認するとだな機密扉にもなっているから、俺がここを開けて中に入ったらお前が一度閉めろ。

 再度出火や爆発がなければ、そこにインターホンが設置してあるから、そこでお前を呼ぶ。その時はこの機密扉の開放ボタンかた全開を押せ。そうすれば




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