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ワイはバリグスト・フォール・ヴォルフ・ラングストン。過去から未来へ時を刻む人類に確かな歴史を伝える一族の・・・代目になる。記憶力が確かなものが一族の口伝師と呼ばれる役職に就ける。口伝師は各地に散った同胞や知人関係から知識を身につけ、時には自ら足を運び自身の目に焼き付ける。
それだけの重積でありながら、口伝師というのはワイの出自でも特殊で給料も出ない自給自足の生活になる。
今の生活は楽しい。毎日が遊びにいけるからだ。過去何代か前の口伝師は掛け持ちしていたほど貧窮したらしいが、今私の生きている限りそんなことはない。一族で口伝師に向かないものは、外に働きに行くことが許可される。
ワイの家族もその1人だ。
昔と今、何が違うか聞かれてもワイは生まれた時からゼルセルタっちゅう大きな軍が存在していたが、当時できたばかりやできる前は混乱に混乱を掛け算しないといけないくらい大変だったらしい。
大変さを掛け算というのがどれだけ大変なのかはワイにはわからんがな。
そんな世界で生きたワイの爺さん婆さんが今でも元気に生活している世の中で、ワイが生まれた。世界は希望で満ち溢れる、わけでもなく、小競り合いはなく中族殲滅戦はいまだに世界中でしてはいるが大規模な国同士の戦争はない。
口伝師引き継ぎできるものがワイの若い頃にはいなかったので、記憶がしっかりとしているうちに後継者を見つけて譲り渡せと言われて渋々なったが、まさか娘が口伝師を引き継いでくれそうでくれなかった。その点だけはなぜかその時だけ嫁も一緒になって反対したので押し付ける役目は甥っ子の子供が引き継げるように訓練中。その間は、ワイと嫁さんは世界を共に見る仕事に従事している。
言葉だけで言えば、難しいが簡単に言えば世界中に散ったエルフ達からの情報を紐解きほぐして未来に伝えれるように言い換える。長い長い文面を記憶できる口伝師後継者、早く来ないかな〜といつも思うが、それよりも嫁さんを見ると心が洗われるようだ。
いつもいつも、彼女の横顔がいつも綺麗で眺めて入れられる。
遠き星の海を幾度となく超え、数多の星々を見ながら眠りにつくことを良しとし、妻と最高の景色を見ながら旅する者。
セレスティーナ・バイオレット・エンジェル・ペリオス。彼女はいつ見てもきれいだ。どんな景色もどんな星を見ても、彼女の美貌には全てがひれ伏す。
彼女の美しさの前では、誰もが目を細め、彼女の美しさは他の女性たちの目を嫉妬の嵐に書き立てる。
ワイは彼女の高潔な美貌に引かれた一匹狼。
彼女と夫婦に慣れてしあw
「あんたかえ?この気色悪い日記をその辺に放かしたのは?」
あれぇ?ワイの日記帳がなぜ、嫁の手の中に?
「聞いとんのかい?このおおバカ者が!」
「いつもいつも言っているだろ!嘘を書くな、私らエルフは長いこと生きるからこそ、戯言ですら本当の過去になるんだから馬鹿なことを書くことは禁忌だと!
それに私には昔から顔に傷がある。それを見た通行人がギョッとして振り向くんだ。女達が私の顔を見て目の色を変える理由は、嫉妬じゃない。醜い顔になった私を見て同情してくれるだけだ。跪く理由はあんたも知ってるだろ?私が怪我した理由を知っている者達が私を英雄視して跪いてくれるだけだと、そんな私を知っているから何も気にせずそばにいるお前のそばにいると言うことを・・・・
それに口伝師になったお前さんのために一緒に世界を巡ってるのはあってるが、毎度毎度前日譚の如く同じ文面を書いてから、続きを書くのはやめい!長いんじゃ。気持ち悪い。本当そんなことを書く時だけは、キモい。
だと言うのに、お前は〜」
・・・・。怒った母ちゃんは、ワイのことをお前だとかあいつとかあんたとか言って言葉遣いすら変わる。昔のドキつい発言をデレデレ発言に変えさせるのが昔から好きだったが、なぜか毎度のことながら、疑問なことがある。このデレが得られる機会は、ワイが怒られる時のみということだ。
なんで毎回叱られにゃならんのやら。
それにしても、旅に出てからすでに数年になるが、智也はワイの家族と仲良くやっているかな?直近で大きな話題と言えば、家の近所で次元震が起きたとか、超新星の爆発があったりと科学の頂点に君臨するほどの観測が難度も難度も起きていたようだ。
それ以外の記事では、戦争が起きたとか何百年かぶりの同盟国家参入だった。
以前の同盟国家参入は、ワイも当事者だったから記憶に新しいんだが、今回は本当にノータッチだったので、記憶に薄いというものだ。
琢磨くんは、元気にしているのだろうか?彼はうちの嫁さんに取り入るのはうまかった。クリスと嫁さんを何回も間違えてデートに誘うというワイの目からは危険な薬品を混ぜ込んでいるように見えていたんだけど、あの2人は、姉妹のように扱われて喜んでいた。
本当に謎だ。それ以外の面々は嫁に対して苦手意識を持っていたから、下手なことも言えなかったからな。
この世界にやってきて、ワイの家族としてゼルセタルに入ることになった智也と地球という惑星からやって来た琢磨。
面倒見の良い嫁さんは、この2人が自分に懐いたので、大体何でも許すし甘やかす。
ワイにはそんな一面を時々しか見せてくれんのに。




