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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
「気色悪い発想すんな!そして起きろ!」
隊長のことを1番わかっているお姉さんが言い放った。そして何で?
「ハハハハ、は? 何でここにいるの?」
「お前が気色悪い。そして酒の弱いお前酒を毎回飲むと変な妄想し始めるだろ?急にブツブツ私を見ながら言っていたからコレはヤバいと思ったのさ。私も少し飲んだからコレで切り上げるんだよ。
ハイネ!ホテルまで案内して」
「わかった。少し車を回すようアイツに行ってくるから外に出てろ!ここじゃ絡まれる」
俺はあのイケすかないエルフの背を見ながら姉ちゃんに首根っこを掴まれ引きづられる形で、外に出た。
夕陽がいい塩梅で綺麗だった。ここがビル群の真ん中でさえなければ良いロケーションになる筈なのに。
TAXi が来た。そして車内は無人のAIが運転してくれるタイプだった。この星は人口が極端に低く従業員が確保できなかったのだろう。
俺たちは用意されたホテルに向かいそこで一泊する事になった。
「うーん」
俺の横から色っぽい声が聞こえる。眼をうっすら開けると窓から差し込む陽の光で目は覚めた。
・・・俺は何でエルフと一緒の布団に居るんだ?
そして俺は、裸?え、待って、嫌だこんなの、夢だ!起きろ!俺!!
現実逃避してたが、現実世界だと認識したので現在の状況を改めて再確認しよう。
まず生艶のある声がしたので軽くギュッとしようとして考えた。
俺に彼女はいないと思い当たる。ずっとそばにいて欲しいと思うのは姉ちゃんだけど、無理だろうから。
ならば次に考えないといけないのは、陽の光を浴びてスッキリした目覚めではなく、背筋の凍る思いで飛び起きたので今心臓がバックンバックンと口から飛び出しそう。と感じるこの動悸。
俺は昨日何してたんだ?
「ーーーー。」
一体弟くんは何を悩んでいるんだろう?酒を飲んだ後から妄想話を語りまくっていた所をお姉さんに連れ出されて、TAXIに乗ってる最中に、気持ち悪くなっちゃって、介抱しながら歩いてきたけど、途中でやっぱりな展開になり・・・風呂場直行でシャワーだけ浴びて体拭いたらダブルベットで寝始めたから、仕方なく俺も一緒に寝たんだけど・・・覚えてないのか?
お姉さんの話ではいつも覚えていると言う口ぶりだったんだが。
起きよう。誤解を早く解かねば。
何かが起きる前に
「うーん、んん、」
パチッ
と、眼を覚ました瞬間弟と眼が合い、彼は顔中に冷や汗かいて、奇声を上げながら部屋の外に飛び出して行った。
「!?
って、待て!准尉!」
お前素っ裸で外に出たら変質者と勘違いされるだr・・・終わった。キャーという悲鳴がそこかしこで響き渡ったから捕まるか、許しを得るために謝り倒すかだな。
結論。
「イケメン死ね」
「!?
いきなり物騒なことを口走ることはやめてください!」
そう、彼女たちはこの変質者がイケメンだから許して問題にならずに済んだのだ。
もちろん姉には気づかれまいとしてたが俺が、告げ口した。
そんなこんなで朝ごはんを食べてる横で、説教とお小言をもらい、俺たちが食べてる姿を見るだけの1日ご飯抜き刑が発動した。
裸なら何か着せてやればよかっただろという意見はあるだろうが、そこまで仲良くない野郎の下着なんて誰が付けたいんだよ。俺は一緒の布団に入るのも正直楽しいものじゃないが、寝る場所がベットかコンクリの床かを選ぶなら、諦めて同じベットにするだろう。例えそいつの口から少しスエタニオイがしたとしても。イビキと一緒に腐臭がしようとも、身体の負荷を考えて諦めたんだよ。俺だって軍人だからな。気持ち悪いと言うのはきっと世界共通だと思ってくれるだろ?
「・・・ね」
「ん?どした?変た、変質者?」
「おい!そこで言い直すならもっと違う呼び名にしろよ!」
「五月蝿い。ゴミ
ハイネくん今日からこのバカいやゴミは蹴り出してくれて良いよ。君はベッド。ゴミはゴミらしく床ね?」
横暴だと言っている横でアイスコーヒーを飲み干す。この兄弟はしばらく放置でいいやと思いつつ、入り口に目を向けると昨日と一緒の人が迎えに来てくれた。弟くんのせいで今後の隊長がどう動くか聞きそびれたからな。
「はい、改めてお久しぶりです。
昨日の件は全て無かった事にして、今後の話をしましょう。
今現在は、ちょっと大ごとになってるからもうしばらくは調整してる」
「大ごととは?」
「えーとな。軍と警察と消防を一つにくっ付けちゃおう作戦を実行中」
「「「えっ!なんで?」」」
そんなことしてどうするの?組織として分けておいた方がいいんじゃないと思ったけど。
「それにさ、資格は統一して同盟惑星どうしで転勤しても対応できるようにするんだって。それ以外にも色々方針を変えてはいるけど1番の理由は、不正しすぎた星々が多すぎて公表すると各組織は崩壊する可能性しかなかったから、報道される前に組織改革して風通しをよくして一新しようというのが大きい。
だから、引っ付けて一まとめにしてちょっと不正の人間を排除しようとしてたらしいよ。そのための対処は完了したんだけど、まだまだ揺れてるからもうちょっとだけこっちを手伝ってから戻ろうと思うからもう少し待っといて欲しいんだけど行けそう?」
「まぁいいですけど」