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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
「なら二手に分かれるぞ。負傷者は、隊長である俺が運ぶ。お前は信念を心の中に抱えているわかるな?
お前の心に思ったことをすればいいんだ。お前にならできるさ」
あぁわかった。こちらはテロリストたちをこの惑星から出さないように努力する。
今の現状では国にこれ以上の支援を求めるのは些かまずい。ならどうすればいいか・・・。
「おい、緊急通信が入った。どうやら俺の仲間が迎えに来てくれたらしい。ついでに介入する手伝いもしようかと言ってくれているが、どうする?手を借りるか?」
「は?何かってにやりとりしてるんだよ?一応俺たちは表に出れない存在なはずだろ?それをお前は公表でもしたのか?」
そういうことをするというなら俺は、お前を信用でき・・・。
「そうじゃなくて、向こうから俺の知る通信メッセージに直接送られてきた。まだ連絡は一切してはいないが、向こうからしたらこちらにメッセージが飛ばせたことで介入できる段取りを組んでくれているようだぞ?」
そうか、お前がどこ出身か知らないが、迷惑な奴だな。処分できるなら処分したいが、どうすれば、そうか。
「そのメッセージというのは既読をつけなくても読めるタイプなのか?」
音声メッセージというのは厄介で一度でも開封してしまうと既読とついて相手に送信されてしまう。確実に相手に聞かれた証明になるからな。
「これは俺の星の諜報用で使用していたものを流用したものだぜ?その手の開封通知なるものは一切排除している。どうしても開封通知を送りたければ、所定の手順でしか受け付けないようになっている。さもなければ、危険だからな」
危険。このふた文字から理解できるのは、彼もそしてこの惑星の軌道上にいるであろう人物も元々諜報関係者ということになる。こういうものを意図的に使用する行為は今や我々以外は使えなくしていくと聞いていたからだった。要するに法令違反になるんだそうだ。
新しくできた法律に皆が遵守するというなら守られる法律だろうけどな?
「わかった。聞かせてくれ」
既読通知がつかないならまぁ、聞くだけ聞こう。後はそれからだ。ウイルスが仕込まれていたのだとしたら、敵が一枚も2枚も上手だったということになるが。
『私は、Bー6ーA。シーリング大尉に伝言を。
我々は敗北した。大至急帰国の準備を。
必要な準備が完了次第連絡をこう。
我らは次なる手で、反撃を試みる。
私は、Bー6A。シーリング大尉に伝言を』
「これは?」
「意味は我々の解読コードと照らし合わせました。単純ですが、これではなんのことかわからないと思われますよね?
まず、Bー6ーA。16進数に直して、102と66と101となります。単純な解読キーに当てはまりますので。−35となります。これが時間になります」
「つまり−35というのは分ではなく時間・・・35時間後の介入か?」
「そうです。マイナスというのは、カウントダウンを示しているので、マイナス35時間後に降下を始めて今残っている諜報員たち全員を引き上げにやって来た。そのついでに介入するから足取りを掴ませないようにして、排除できるようにしようかって話だな。こちらにいくらアリバイや証拠が残ろうとも、2度と戻らない戦場にでかい爪痕だけ残して帰ろうぜ!って話ですね。単純に言えば」
そう単純な話ではないが。
「降下地点は割り出しできてるのか?」
ただの救助だとしても降下場所がわからなければ合流することすら難しい。
「そこで先ほどの通信メッセージが役にたちます。先ほどの16進数を8進数表記に直すと、あら不思議。102、55、66、101。となるんですよ。それを10進数に直して、f、7、B、eとなります。そしてf、7とB、eで分けて考えるんですが、ここで8進数に直すと数字が変わってくるんです。146、67、102、145」
そんな数字見たことがないぞ?これはまちがった解読・・・・・解読?まさかこれ全てが解析用の暗号だとしたら、この男が言っている座標というのは。
「あー、深く考えない方がいいですよ。これ、考えたのが言葉遊びから始まったお遊びの延長線上ですから。次のヒントがシーリング。私たちが任務でいたところにある会社の取り扱いがシーリング剤。その融点は382度と高い温度でしたが、ここで扱うのは、この382という数字です。382という経度がある場所を想定してこの惑星に嵌めれば・・・・ね?」
あぁそういうことか。本当に言葉遊びだったか。それは、縮尺と当てはめが必要と。彼らが降下してくる場所は、首都から8km地点の郊外に降りてくる。その場所の付近で待機し乗り込めということ。なんてことはない。全ては彼の手筈通りにことが進めばいいだけ。
私たちがするべきことは、今回のテロを画策した連中を白日の元に晒せて私たちは即座に撤収することが望ましいということか。
残り時間は、34時間。
さぁ、1日と少ししか時間が残っていない。急いで当該目標を確保しなければな。