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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。


「この国の傭兵などを排除すれば、良い国になりそうだな」


「残念。やはりどの国も政治は清廉潔白ではなかったらしい。さっき裏取が終わったと連絡があったが、今回の件相当闇が深そうだ」


「マジか。期待して損した気分だが何があった?」


「聞くと腹立つことしかないが良いか?」


「構わん。ここは諜報機関のエリートとは違うとはいえ、新設された正規の諜報員ばかりだ。教えてくれ」


--414



「いいか、彼らは今回の件を全て自分たちが見る目の無さで招いたことが敗因だと話していた。

平和に舵を切るということは無く、今回の件で平和路線に舵を切った事を表明したのち、金が欲しい傭兵たちにテロを仕掛けさせゆくゆくは惑星同盟国家をも巻き込んだ大きな戦争を仕掛けようと画策した。その計画は立案した者は抹殺し、計画書自体は抹消してきた。確認しよう者ならウイルスを端末に送り込んで連絡先すべてに抹消ウイルスを送るように仕込んでおいた。一つでも大手の広告メールを登録していたら、どこまでも広がっていく増殖型ウイルス。検知不能のな・・・」


「怖いよ、お前のその発想は。報告は終わったのか?ウイルスの件も含めて」


「もちろんだ。既に上司や上層部には連絡済み。

連絡も戻ってきて、よくやった。少しやりすぎではあるが、こちらに被害が及ばなければ良い。ただ、火の粉は被りたくないから、徹底的に処理しろとさ。それ以外は、静観と傍観でOK。それが無理なら消火活動とともに対処しろだって。


それでも、この国の害悪を全面的に排除するのだけは禁止らしい」


「意味はわからんが多分他所からのちょっかいはこの国に集約される様に手筈しろ的なことか?

難しい注文だが」


「やれんことはない、か」



それでも被害を受けるのも、涙を流すのも、傷つくのも割を喰うのも市民、か。

やってられんが、一昔前どころか数年前はウチの国もそんな感じだったし、隣にいる仲間とは戦場で殺し合いをしたからな。どちらも当時戦場で命を助けられた仲間を目の前で殺し殺されたから、この部署に回された時は、空気が死んでたもんな。

やらなきゃいけないのと、憎しみは心に秘めるのではなく、毎日時間を取るのでそこで吐き出せと言われて、実践させられているが、最初は憎しみと怒りしかなかったな。

その後、どうしてこういう機会を作ったのかとかなぜしないといけなくなったのか聞かされたら、納得したよ。


兵士だった頃にはわからなかったが、確かに故郷の空気は死んでたんだろうな。いつまで続けなきゃいけないんだという空気に。


この戦争終結と同盟を結ぶのは理解はできた。だが、一過性だろうから次の戦争までに体力や精神力を鍛える期間だと思っていたら、本当に軍部を統合させちゃって、2度と同じ戦争を繰り返させないために守秘義務が緩和させられたとは驚いた。

軍どころか、警察や消防士たちさえ合流させたとか、冗談どころか正気かと思ったね。警察なんか、情報卸してくれるのかとかこっちの掴んだ情報を渡したくはないと思ったけど、あの時の判断は間違っていた。

彼らと組んだおかげで柵がなくて犯人逮捕や事前にテロを防げたとかいい事尽くめだったとは・・・。今までのことがなんだったのかと思ったよ。たまに昔ながらの情報は自分だけで確保したいと思っていても、捜査用の機材の貸し借りで仲良くなって、手伝っているという軍じんも中にはいたしな。軍人と警察の垣根を越える理想郷になりつつあった。



俺は今本国で行われているであろう式典には、出席はしていなかったが、統合組織になったタイミングで少しだけ共同作業をしたからわかる。

本当にみんながこの目標に掛ける思いだけは強いと実感したからだ。

この諜報部署に来るまでは、警察関連の捜査ではなく、消防士たちと共に組んで救助のスペシャリスト集団として一時的に部署替えで配属させられたが、彼ら消防士たちと共同作戦で人助けができた。素晴らしと感じることが、できたのだ。

本当に数少ない出動回数の中での印象で1番記憶に残っているとしたら、これだ。


()()()()()()()()。出動したけど特殊な消火活動が必須と聞き、準備はしてはいたが、それでも機材がそこまで揃えることができず、困っていたら、快く消火活動とセットで、一緒に活動してくれて進入口までの道のりを共に作ってくれる大盤振舞い。そのおかげで、人生初の人命救助が出来たともいえる。そういう意味では、統合も悪くないのかもしれない。

悪い面はいまだに燻っている憎悪関係だが、これには吐き出すようにと通達が出ているから、もう少し時間がかかるがきっと大丈夫だろう。


話は脱線したが、それくらい脱線してもいいくらい暇なのも理由なんだろう。いらないことを考えられる時間があるんだから。



「おし、いくぞ。行動開始だ」



「おう、任せろ。国に火の粉は降らせるわけにはいかないからな」


「それにしてもどうやってこちら側に戦争の影を落とすか見ものではあったが、害しかくれない者たちに手を差し伸べるわけないだろ。無駄口叩く前に、行動を開始せよ」


「了解、了解」


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