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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

 

「なぁ、流石に何も感じないと言われると小一時間ほど試験を遅らせてでも、この素晴らしき景色の良い所を紹介してやろうか?」


 そう発言するのは本日の試験官であり今日のために呼ばれた凄腕監視員だったりする。


「いらん。この試験が終わったら自分の目で見て聞いて観光するんだから。それに最初に案内された会議室と違ってここから見える景色は官公庁ではない景色だ。最高の景色を堪能する為にもさっさと終わらせるんだ」


 そう決意して、試験官を見る。ジーっと見てたら、諦めて答案用紙を渡してくれた。



 本日の試験項目


 筆記:****

 実技:***

 全て合格するまでこの建屋から出てないとの注意書きを添えて。

 そしてこのアスタリスクは一体何なんだろう。普通は何科目の資格を受験する欄なはずなのに。


「あ、受験科目のアスタリスクは本来一科目ずつ受けるはずだと思っていたのでそれ以上は用意されていないんですよね。こちらの用途全無視されたレイさんがいけないんだと思うんです」


「そんなこと言われても・・・・。それにさ、俺だっていきなり資料見せられて教材がっつり、睡眠学習の試験カプセルに入って覚えているかの実証実験込みで今この場に居るからな。不安ではある。俺にはもう試験受けるつもりなんかなかったのに」


 そうだよな、テスト勉強をしたくないと思って入隊したのが軍だった時点で、俺の人生は自分のやりたいこととやりたくないことが矛盾してる気がする。あの夏に初めて昇任するためにした、昇格試験。重機を動かすための資格試験のテスト勉強。重機以前に車両資格や航空機の操縦資格、果てはまたまた昇任試験。俺の一生は試験で始まり、試験で終わる・・・・・。終わるのか?


 ウダウダ考えていたら筆記試験の埋めなきゃいけない部分は全て埋めてる気がする。全てだから、マジでヤバイ。






「レイ殿」


 !?

「な、なんんッ!?」


 痛い、舌嚙んだ。痛い。血出てる。



「大丈夫ですか?・・・・あぁ大丈夫そうですね。次行きますよ?

 血?嚙んじゃっただけじゃないですか。男の子でしょ?

 それより次は実技試験行きますよ?かなりあるのでさっさと行きますよ」



 彼女の背中は見ていて飽きない綺麗さを見たかったが、煤けている。疲れているということが、体全体からにじみ出ていた。だから彼女をこれ以上揶揄うのはやめた。




 筆記と比べても実技まではカバーできているか謎なところがあるからな。そして実技試験で一番の難解は、ちゃんとできるのか謎の医師免許実技試験。


 簡単な診察、トリアージ、開腹手術、縫合手術、的確な遠隔手術、宇宙での手術、海中での手術・・・・・宇宙と海中は本当に必須項目なのか?



 6000分後・・・・・・。


「長いよ!実技と筆記を合わせて6000分だと思っていたのに、まさかの医師免許取得のための最終試験、実技項目やるとか馬鹿なの!?」



 アホじゃないの、馬鹿じゃないの?もう、体バッキバキなんだよ。



「レイさん。医師免許の資格試験、合格おめでとうございます。筆記試験は堂々の全問正解でした。実技試験は専門的な項目から通常の手術ですら手間取るところですら完璧に処置されていましたよ。とのことでした。試験官さんが言うにはですからね。私そこまでわかりませんから。それでは他の資格項目も頑張ってくださいね?一番の不安定要素が合格したので上役や私の直属の上司に報告してきますね」



 ・・・、俺。置いて行かれた。



 それからさらに数時間が経過してようやく試験が終了したころには、お日様がお空の上にあったはずなのにお日様が沈んでるならわかる。だが、今見えているお日様は登っていた。


「一日が経過していただと・・・・。俺は一体何してんだ?今の時間。朝の9時?」





「お待ちしておりました。こちらで皆様がレイ様をお待ちです」


「あ、はい」


 皆さんは昨日しっかり休んだんだろうけど、俺徹夜明け。君たち違ってしっかり試験してたんだよ。なのに、なのになのに、あいつらも徹夜明けなんだそうだ。犬猫喫茶。通称ウサギのお店に行った後に飲み屋街に突入して二日酔いでこの場所にいるらしい。しょうもなさ過ぎたから、朝一番からやってやった。



「おはようございます!」

 二日酔いの人たちは頭を抱えて、あー!とか言ってた。ざまぁ。


 おっきい声であいさつは気持ちがいいな。しかも一部の者たちは頭を抱えて震えている。だからしっかり介抱してやらないとな。


「大丈夫ですか~!あたま、痛いんですか~!daijoubudesuka~!!」

 周りから、もうやめてやれよと目が訴えていた。


「もう、許してやれよ、レイ君。彼らも反省しているからそれ以上の追い打ちは勘弁してやってほしい。それにそろそろ会議を始めよう。君が受けてくれた試験を急遽受けたのに試験突破できたことでこのカプセルの有用性も実施できた。これからこの宇宙で同盟を結ぶ星々たちの中で必須の品目に追加されることだけは確かだな」


「それ以外にも使えるぞ。資格更新にも使用できるからいちいち試験会場や更新海上を設立させなくてもよくなったし、費用を十分抑えることができる」

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