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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。


「レイ殿。追加情報だ。


レーダなどの観測機器では視認しにくい特殊な船が出向しているらしい。我々が君を降ろしたポイントに船が来て脱出ポッドごとそのまま回収してくれるそうだ。ただ、秘密裏に事を運ぶことになるので危険な船外でのランデブーになってしまうことだけは本当に申し訳ない。本来であれば、この艦とこれから来る船に接舷しての乗降という形が出来ないことだけは、申し訳ないとのことだ」


よかった。俺の思っていたこととかでなくて本当によかった。



それにしても、長い事この戦艦に乗せてもらっていたけど、今回の作戦上お互いの名前を知ることはやめた方がいいとのことで愛称なんかはおしえてもらったが、本名は聞けていない。この戦争に終止符を打った仲間たちの本名を知らぬままココを去るのは忍びないが今はいくしかない。彼らもわかっているだろうからな。



でも、いつか平和になった世界でまた会いたい。そして今度は自己紹介からやり直させてもらおう。



「レイさん。準備完了しました。ご搭乗を!」



あぁ、そんなことを考えている間に準備を進めてくれていたのか。さて、ゆっくりとしてはいられないだろうが、この艦のみんなの顔くらいはよく見て覚えて・・・


「そんな今から死ぬ者たちの顔でも見るような眼をするなよ」


「どんな目だよそれは?」


しまった、さりげなく見るつもりががっつりとみてたのかも。


「ここにいる面々はまだまだ死ぬつもりはない。次に会うときは祝勝会でレイという人物の本当の名を教えてもらうことにするよ。そしてその素性もな?だからいいか、決して早まった真似だけはするんじゃないぞ?生き急ぐものこそ急いているから真っ先に失敗して死ぬんだ。俺たちは軍人だから命令があれば即座に動くが、命令だからだ。自分の意思で慌てるようなことはするなよ」





”慌てず、落ち着いて、正確に”


俺の居た軍隊でも必ずこれを守れと教えてきた言葉であり実践してきたんだ。今更かと思うが、艦長の言葉通りに初心に戻って実行するよ。




『一つの大きな区切りである分岐点。岐路に立つ俺と君たち。今後どうなるかはついてみなければわかりはしない。


でも、一つだけ言える言葉がある。



また、会おう』



脱出ポットまがいの輸送艇に押し込まれて短い挨拶を交わした後、俺たちに何か言うことはあるかと聞かれたので、また会おうと答えた。彼らの未来も再開も、今から向かう場所で全てが決まる。ココでこじれれば彼らが死ぬかもしれない。そんな未来にだけはするわけにはいかない。




パシュッ!


軽やかな音と共に射出されたのはもちろん脱出ポッドまがいの輸送艇に乗る俺ただ一人。暗く永遠の暗闇に光るひと際大きな光。今まで乗ってきた船がエンジンをふかし、ワープするために加速した最後の光。


俺を回収するために派遣された艦はまだ俺を見つけることはしていないのだろう。彼らが何者なのか、俺をどうしたいのかもわかっておらず、反乱を起こした体にしたということは、それほど重大な未来が待っているのだろう。きっと過労死すると思えるほどなのだろうな。そう思うと、少しばかり寝ててもいいような気がする。きっとこの後寝れない日々が続くのだから。




「ね、眠れねぇ。目が冴えたとかそんな話では全くなくて、この脱出ポッドが脱出という二文字を連想させないようにと願いを込めた女性たちの、嫌がらせ(気遣い)・・・によりベットの枕はショッキングピンク。掛け布団はシーツを染色させたショッキンググリーン仕様で天井は夜を想像させないように、ショッキングイエローという仕様に俺の心はすでに絶望を通り越して現実逃避を何回もしなきゃいけない精神疲労MAX・・・・・。俺は個のままオカシクなつてしみゃうんだりょうか」



『大丈夫ですか?あの、レイさん?大丈夫ですか?・・・・・先ほどから連絡が付きません!センちゃんもっと急いで!あの船に乗っていた、いたずら好きの女の子たちが何かしたにきまってる。だから応答が無いんだよ!早くしないと観測船に見つかっちゃうのに、連絡しても音信不通なんて絶対異常なんだから』


『落ち着け、サキ。きっと向こうはこちらに気を使って無線封鎖をしてくれているのでは?周波数も教えていないからきっとどう答えればいいか迷っているんだよ・・・・・(たぶん)それにほら着いたよ今からあの脱出ポッドを取り込むと同時に惑星の陰に入って観測装置をやり過ごすよ』





・・・・15分後。


「いや~大変申し訳ない。まさか無線装置が壊れているものを使用して送り出してくれるとは思いもしなかったもので。こちらとしても貴官たちが近づいているのには気づきはしていたんですが、どうしても連絡を取れる手段が限られていたものでしたから」


今、お迎えの船に無事ご搭乗が完了して、先ほどまで乗っていた脱出ポッド。通称棺桶から出してもらってどうして無線連絡その他の連絡ができなかったのかをご報告中なんですが、どうやらこの艦に乗っていらっしゃった方は

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