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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

 

 1.現在の捕虜たちを可能な限りこの宙域から撤退させること

(現在撤退させるための輸送船不足)


 2.輸送船不足解消のため居住区型小惑星制圧と解放

(解放には二重の意味があり、小惑星に展開している敵勢力の無力化と小惑星内の有毒ガス排除のための排出行動)


 3.こちらの宙域からの完全撤収を見届ける

(我々が決めた領海外への見届け)


 4.これらすべてを完了したのち次のフェーズへと移行する。






「よーし、これならわかりやすい!」

「確かに、みーちゃん?いける?」


「ふふふh、ワタシハモウタダノオニモツジャナイ」



 副長さんへ、相当フラストレーション溜まっているご様子。いつものオネェ言葉が消えている。ヤバいくらいこの艦に無理を強いているのは理解していたが、もう少し頑張ってくれ。





「現在小惑星周辺の制圧を敢行中」



 通信士からの報告が聞こえてきた事で一気に目標に近づきつつある。この後の段取りを再確認するために、こないだから寝食を共にした仲間たちの元へと向かう。



「久しぶりだな、元気そうで何より」


 俺がそう言うと皆が呆れながら人使いが荒いと口々に言ってくる。だが考えて欲しいが、君達の使い所は乗り込んでの制圧を目的としたチームとして結成したはずだった。今行われているのは宇宙空間での戦艦同士の戦闘や巡洋艦などのサブ的な攻防戦が主体である主戦場の主役は艦に乗る戦闘員たちである。彼等とは違った仕事をしているので一緒にしないでいただきたいものだ。


「それでレイさんがココに来たって事はそろそろ俺たちの出番だと言う事で間違い無いのか?」


 隊長が少し嫌味ったらしく言ってくるが実際そうなのだから、そうだと答えるしか無い。


 打ち合わせは順調に終わり彼等の要望通りこの艦で小惑星型居住区に直で乗り込むと言う案は却下され、最初から小型艇を廃棄する形で乗り込む事で合意となった。


 理由?危険なガスなんかの有毒性で住民が避難したのに近づいて艦内を汚染させる気かと正面切って真面目に言われたら、後は任せるとしか言えなかった。




『レイさん!小惑星を防衛していた艦船のほとんどを食い破りました。これから艦をドッキングさせます。指示があればその場所にドッキングさせます。


 至急お戻りを!』



 おぉ、マズイ。今すぐ戻ってそこをしないと突入部隊の折角の申し出を無碍にしてしまうな。急いで艦橋に戻り艦長達を説得して直接乗り移るのではなく輸送艇を使用しての持ち込み案を提案した。



「んー。確かにその方がいいとは思うが・・・。それなら輸送艇は準備するが廃棄目的での貸し出しではなく、輸送艇からドッキングするための入り口付近で停泊させてそこからはアンカーで小惑星と繋ぎ、危険ではあるが宇宙空間から直接中に入る方法を取ることにしてもらいたい。


 もしかしたら今後違うタイミングで輸送艇が必要になるかもしれない。それなのに輸送艇はありません、使えませんでは話にならないから入り口付近で停泊。その後アンカーケーブルを使用した乗り移りで対処してくれ。私からは以上だ」



 なかなかに考えて話てくれた。この提案を彼等が受けてくれれば丸く収まるがどうなる事やら。



「ふざけるな!」



 と言う言葉は誰からも飛んで来ず、その発想は無かったとむしろ肯定的に採用された。




(普通は肯定どころか否定意見くらい出てもおかしくは無いのだが、緊急で行わなければならないことを加味すればこその無茶振り強硬手段も仕方がないと思われていそう)




「それではレイさん。行ってきます」


 今回の急展開のような話から数十分後には揚陸を主目的とした船を一隻使用し、輸送艇名目での人員輸送を行った。

 もう間も無く小惑星のハッチ部分に到着するところで、突入部隊のガス検知キットに反応を示す高アラートが検出した。彼等が着ている装備品やフルフェイスヘルメットのお陰で危険はないが、今現在宇宙空間からハッチに入る手前でこの結果だと先が思いやられると思ってしまった。


『オイオイこれはマズイんじゃねーのかよ?宇宙空間でこれだけの反応は!?

 ありえねぇよ。あるわけないじゃん、この検知器ってのは空気があるとこでしか反応しないんじゃないのかよ!?』


『落ち着けよ。検知器キットの誤作動かなんかだろ?』


 あぁーあ。今流れている突入班の通信機をみんなで聴きながら第二人を送るかどうかを判断していたのだが・・・。これだけの愚痴が溢れている。それに確かにおかしいな。検知器の反応は宇宙空間では反応しないはずだった。筈だったのに反応した?本当にガスか?ガスのはずが何か違う物質を検知器が感じ取ってる!?なら突入は一旦中止した方がいい!


 すぐに実行だ。


「こちら本部。突入班へ突入を一時中止、繰り返す。突入を一時中止。検知器の反応を一度調査し本当に有毒性のあるガスかどうかを確認しろ。もしかしたらガス出ないものが検知したのかもしれないからだ。現場で待機!検知データだけ艦に送れ!


 データが届き次第検知器の分析を始めろ。彼等の命に関わることだ。早急に確認して突入に問題が無いなら任務続行だ!」



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