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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

 

 そして、護衛の部隊と共に降下シークエンスに入った我々が見たのは遠ざかっていく戦艦。その選管は段々小さくなっていくが、俺が見たその艦はその後・・・・降下し一時間ほど大地にて行動を開始していたところに訃報が知らされる。艦は攻撃を受け、大気圏を降下したが大気圏突破には至らず、燃え尽きたと連絡が入った。


 その時船に乗ってきていた降下部隊は皆一瞬ではあるが、空を見上げて”次は自分が囮になる番だ”と考えながら行動を再開した。


 不思議だよね?なんでみんな自分が囮になるとでも思ってるのかな?君たちは囮だと敵味方に思わせるだけで、俺が真っ先に敵拠点に潜入して調査し彼らをこの場所から撤退させるんだけど?




「撤収準備はまだしないぞ、だからもう少し待てよ。俺たちにはこのお通夜のような雰囲気から早急な脱出を手配しないとな。ムーバルウェイシャー隊というのは最強という名を欲しいままにしていた。と聞いているから俺の指示というか、あの空を眺めてため息をついている護衛隊を出し抜く自信はあるか?」


 俺の突然の発言に彼らムーバルウェイシャー隊の各々は顔を見合わせた。


「我らは何をすればいいんですか?今の現状でも彼らとの交戦が色濃い状況に変わりつつあります。本来の作戦内容とも合致しないほど敵拠点には今現在も敵が残留していることが見てわかります。それでも何かほかの作戦があるというのですね?」



 最初の発言をしたのは隊長でも副隊長でもなく一隊員が声をあげて反応した。


「そうだ。あいつらを見て今から俺の命令に即座に対応できるか?今のお前たちでさえ一瞬戸惑っていただろ?ならば今この場所に居る面々だけで作戦活動を開始したい。どうする?俺はこのまま行動に入る。何れにしろ行動は速やかにスピーディーにな」





 作戦はこうするつもりだ。現在味方が居るエリアに敵の偵察が出ていることはわかっている。ならこちらも向こうの裏を突いて敵基地に潜入しよう。



 林が見えるわけでも森があるわけでもない。起伏が一切ない真っ平らな台地。この惑星は不自然なくらいの世界にポツンと立っているのかと思いきや、ある程度の遮蔽物くらいは敵も用意していたのだろう。それでもこの場所から敵基地はかなり離れているともいえる。だが、徒歩以外の手は危険だろう。



「レイ殿」


 俺の背後から突然声がしたが、わかりきった答えだ。ムーバルウェイシャー隊の隊長が俺の後方にて追いついてきてくれた。


「どうするんだ?俺はこのまま敵基地に侵入する。君たちは」


「それ以上は言わなくて大丈夫です。隊を二つに分けました。一つは私が直接命令する総勢8名。副隊長が指揮する8名であの混成部隊をこちらの思うとおりに動かせるように指示しておきました。とりあえずの行動目標は、敵の目をすべて惹きつけろ。と言っておきました」


「さすがだな。ならさっさと入り込もうか、彼らの死は無駄にはできない。少しでも時間が遅れれば使者が出る」


「レイ殿。これより我々は敵拠点の侵入に入ります。一時その場を動かれませんように」




 今行ったことはこちらを後方に下がるように言ったわけでも自分たちですべてを行いたいということではない。

 まず、狙撃手で敵の見張り台からどこを見ているのかを確認してくれている。

 それから、戦闘工兵が地雷などの確認をしてくれているが、裏門も表門にも歩兵用の入口は存在していないことが発覚している。


 どうするかは後にでも考えるが、まずは塀に近づいてから考えてもいいかもしれない。塀の下に物を落としてそれで終わりにするというのはどう考えてもダメな気がするからな。きっとどこかに入口が有るはずだと俺は思ってそれを探させている。



 なければ無駄に終わるか、俺が責められるか、戦闘工兵が死ぬか。



「レイ殿。見つけました。塀の外の外堀と内堀の間にあった側溝の中に入口が有りました。側溝は縦1.5m、横70cmの穴ですね。側溝のふたには六角と五角のネジで構成されてますね。問答無用で壊そうとするとかなりの高音であたり一帯に響き渡りそうですね。それに温度変化にも対応してますね。どうします?」


 特殊なネジで構成されていると言われていると言われても過言ではないようだが、仕方ない。全員で開ける。だけど開くかどうかは五分五分になるらしい。


 とりあえず、戦闘工兵の居る場所に向かうことにした。




「あ、隊長。レイさんも・・・・。すいません。さっきは開くかどうかとわからないと言っていたのですが、開きました。開けたのではなく点検で無警戒で点検口を開けましたのでそのまま侵入しましてた」


 我々の見ている横に転がっているのは、敵兵の点検班のようだ。ご愁傷様、ちゃんと周りを確認しないからこうなるんだ。



 中に侵入する直前に思ったのは、臭い。と思った。この場所はどうやら下水溝を改造した入口にしていたらしいが、それは自分で自分の首を絞めていたのだろう。だから敵兵も周囲の確認をせずに無警戒で脱出してしまったのだろうか?今となってはわからない。だが、今俺たちの居る位置は敵の潜ったドアを潜りなおした。


「かなり長い通路が曲がりくねっているようですね。どうしますか?」


「赤外線で周りを照射して確認しろ。たぶんだが、セキュリティはガバガバなわけないはずだからな」



 俺の言ったことを半信半疑で確認し始めた。



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