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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
「さて、バスケ君。君は私の言っていた意味をまるで理解してくれることすらしなかったと報告を受けているよ。
君をこのまま外に連れ出してしまえば、君自身がその身勝手なやり方で世界を滅ぼす。
最悪ドラゴンは殲滅せよと世界中が声を揃えて襲って来るかもしれないな。分かるだろう?君は幼子すら戦え、年老いたものすら戦え。守る対象にも戦えと言うのか?君だけであれば何も言わないが、それをしたければドラゴン族という一括りの中にはいないで欲しい。だが君はまだこちら側にいるね?
ならば理解しろ。お前はある一定の保護と生活するためのいかなる享受を受ける、いいや受けたいのであれば、我々が言った命令くらい聞けないとダメだよな?
その納得していない表情と態度やヨシ。説教と一緒にお勉強をしようか?
その後彼を見たものは誰もいない。
というのは俺たちが出発するときにはすでに説教下手に連れていかれた後だったからだ。
出発してから長い時間が過ぎた気がする。常に闇の中しかない宇宙空間。常に虹色のガス星雲を通過しながら星を眺め、しばしの旅行気分を味わいながら進むと一塊にて行動する豆粒を発見した。もちろん風上風下は関係なく発見されるときは発見されるだろうが、ここは常に以上を知らせるガス星雲。こちらは常に敵がいるかもと思って行動していたからこそ気づけたのだろう。
敵だった。もちろん彼らは常に戦争を起こそうと画策しているわけではないのだろうが、今彼らの艦はボロボロだ。負けて敗走中なのだろう。
彼らの意見というか回答はもちろん放置でいいとのことだった。あの船に搭乗者はおろか人質すら乗っていない。あの船はすべてAI可動式の機械兵しか乗っていない。だから無視。もし近づけばもちろん情報収集をしながら下ているのでこちらの実力も何かを考えて行動していることがばれるとのこと。
「ならあの船は見逃すが、あいつらが来た方向は確認しなくていいのか?」
と、聞いたら・・・
「確認するまでもない。あいつらが来た方向には心当たりがある。酸の海だ。あのあたりに近づけば船と共にドロドロに溶かされて消えてしまうかもしれない。もしかしたら機械であるこの船の中にいる方が危険かもしれないが。フフフフ」
「危険な場所に、行くからだよ。僕たちはあんな危険な場所には近寄らないで行こうね」
「レイ君。すまないがそれはできないんだ。あの危険な酸の惑星の奥深くにあるんだよ。今回集められた戦争を止めるための軍事力を終結させているんだ。もちろん入り方には何通りか用意してはいるが、あの場所には特殊金属の加工場が存在している。君に黙っていたことは謝りたいが、こちらにも誠意をもって君に引き渡す戦力に斑があってはいけないと思って船舶から航空機や艦船などこの戦争を止めるための手段で必要なものはすべて用意したつもりではあるんだ。
だから、君は今からあの場所に行って受領してくれ」
「何を受領するんですか?そして何をさせたいんですか?あなた達は戦争を止めるとは言いましたが、まるでこれから戦争を仕掛けて制圧するとでも言うんですか?それは嫌ですよ」
はっきりと伝えた。彼らには彼らの言い分があるのは理解している。だが戦争を止めるために戦争を仕掛けるというのなら俺はたとえどんなことになろうとも、抵抗させてもらう。
「違う!君には話していなかったから勘違いさせてしまったが、すでに君にもやってもらった交渉をほかのメンバーたちも独自路線で行いこちらの同盟として加入してもらえるように通達は終了しているんだ。これから会う者たちは全員その国からの総意を得て派遣された精鋭たちだ。そしてその精鋭たち以外の者たちは新たな世界において国という枠組みの軍隊から同盟軍という組織にすべて移動するということを通達し、わずかな反発すらなくすべての軍人たちからも賛同を得られた国から順番に入場してもらっているんだ」
「にゅうじょう?」
それは一体どんな入場なんだよ?まるでお遊戯会への参加申し込みか何かなのかな?
「君たちと共に肩を並べられるものをご所望だったのは聞いていた。その信念に基づき君と共に活躍できる舞台に参加志望を出したものだけが、今ここに居る」
つまり、以前言っていた国という枠外から外れすべての軍隊は国に使え守り攻守する存在ではなく、これからは国同士の結束のためにすべての軍事力を結集した同盟軍として名を変えて活動するということか?
俺たちは一つの国での承認を受けて参加するタイプの政治的配慮をせずに行動に移してもいいと?
「ま、まぁ、政治的配慮はしなくてもいいが、突拍子のないことはしないようにな、よっぽどひどい虐殺なんかすれば一瞬で瓦解するからな?」
「虐殺なんかしません。まず行うのはどれくらいの防衛力を持っているか。これが最初の基準点になります」
「基準点にしてはかなり低いように思えるが?」
確かに、どんなに攻撃力を持っていても防御をおろそかにはできないだろう。




