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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。


「ようこそ」


ペリオス卿。落ち着いているように見えて緊張しているな。心臓が口から出そうな顔してる。辛そう(笑)そしてなぜそのセリフで終わらせようとしてるんだ?


「(ペリオス卿、挨拶あいさつ。それとさっさと自己紹介して会談室に案内)」

「(あぁ、すまない。連絡を受けてはいたが、彼女が本当に来るとは思わなくてな)」


知り合い?にしては案内人はペリオス卿を知らなさそうだから誰か違う人から聞かされていたのかもしれないな。


「失礼した。自己紹介させていただく。私はエルフリーデン星系の交渉役を仰せつかっています。ペリオスです」





ポーと男性の顔に刻まれている傷跡を見てしまったことに対する謝罪をする前に傷跡の男性とその横に立つ男性が小声で何かしゃべっている。彼らの話声は聞こえないがこちらが粗相したからということではなさそうだが相手の次のセリフを待つとしましょうか。と、思っていたら自己紹介してもらったのでこちらも、自己紹介させていただく。


「こちらこそ初めまして。私は中立国家ピースにて国家元首をしております、父からの命令で皆様方を交渉のテーブルにご案内せよとのことです。了承していただけますでしょうか?」


「構いません。もともと平和交渉実現のためにもこちらに来させていただきました」


平和交渉ですか。ということは”世界情勢を考えるにこちらも何か手を打たねば戦争の火種を持たずとも火種が向こうからやってくる”という父のあのセリフを同じように考えた方たちが居たということなんでしょうね。今も惑星内で争っている国々もあれば、惑星を統一して意識をすべて別惑星に向け、戦争をしている国もあると聞きます。そんな中エルフの方たちは平和への一歩を共に歩みたいと言ってきているのでしょう。ですが、この現状を憂いて国民の形も様々な形で戦争から平和への路線に迎えるようにするにはということを議論していますが、彼らはどういうお話を持ってきて戴いたんでしょう。



気になりますね。それもとてもとても、気になります。これから会談室へ案内してくださるようなのでそこで少し概要だけでも教えていただけたら嬉しいですね。









そう、ちょっとだけ概要を教えていただければよかったのに。


「なんで独立国家の方と独裁国家の方たちが一緒に何してるんですか!?」

「(キャシーさま、声に出てます。それとこの方たちをご存じだったんですね。申し訳ありません

。知らないだろうと思いお伝えしておりませんでしたが、この旗艦に着艦する直前に周囲を警護していたのは独裁国家のでも一二を争う武闘派の交渉担当であろう人物の乗る艦、オーナー殿の艦と独立国家元首のピサヤ殿の艦が出ておりました。申し訳ありませんでした。が、ここでこれ以上の取り乱しはご注意を。これ以上はこちらの不利になります。お気を付けを)」

「(えぇ、ありがとう。もう遅いかもしれませんが・・・・・・)し、失礼しました。私は中立国家国家元首の娘キャシーと申します。先ほどは申し訳ありませんでした」



やはり突然合流させたことによる弊害は洒落にならないはずだ。

「(な、なぁペリオスの旦那。彼女たちが・・・・主にキャシーさんだけ固まってるぞ)」

「ですよね。

!?

申し訳ない。お伝えできていなかったな。こちらの方々は私の方で平和交渉を申し入れて了承してくれた方たちだ。彼らは和平を望んでいる。貴女は何か聞かされていないだろうか?例えばこの戦争が続く悪夢の世界を終わらせる手立てを考えているだろうか。あなた達は中立国家を名乗っている。どの勢力の側にも就こうとしない。だからこその中立。それは理解している。だが・・・・いや、これ以上は御父上である国家元首に聞かせていただこう。失礼した。貴女に聞く内容ではなかった」


ペリオスの旦那は頭を下げる。

その後ろから眺める二人の人物たちも少し同じようなことを考えてしまっていたのか、一緒に頭を下げていた。

そのことに驚き頭をあげてもらえるようにビビりながら必死にお願いしていた。



俺?もちろん彼女に付き添っていた護衛の人と共に後方で見ていた。彼女自身の今後の政治的交渉事や人生経験のためにもこれは必要なことだ。彼女が次期国家元首となるかは未定にはなるが、俺から見ても今回の案内というのはもしかしたら方便でもし厄介な相手なら彼女を連れて逃げろと命令されていたのかもしれないな。

それでもこの場で護衛をしてます。後ろで彼女を見守ります。という態度を崩さなかった。ということは、彼自身もわかってくれているんだろう。今この場所で戦いは起こらないということに、たとえ彼女を誰かが害そうとすれば容赦なく対応できる心づもりなのだろう。



そして彼女は気づいていないだろうが君、この護衛君のこと好きでしょ?結構な頻度でチラ見してますね?そして護衛君は一切気づいていない。かわいそうな彼女。だが、きっとこれは周りも気づいているな。こんなに見て好意を寄せているんだから。






この恋がいつかきっと報われ恋が実りますように。


今じゃないけどな。今やるべきことをやっておかなければだからな。



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