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「ケモミミ帝国というのはいつなくなったんだ?このエリアに侵入しても帝国が出張ってこないのは知っていたんだろ?」




ケモミミ帝国?かわいい名前の帝国だな。


「あ~あの帝国のやり方がひどかったから内部反乱がおこったのか、誰かが打ち勝ったのか、誰も知らないからな。ただ、正確にはわからないけど、あの帝国と周辺宙域ではもう酷いものだったからな。今もあの地域には近づかないほうがいい。あのあたりの利権争いでさらに今も戦争状態に発展していないのがすごいからな。ペリオス卿。気をつけろよ。君たちと今後戦争回避のための同志として手を結ぶことには同意したが、利権や領土拡大で戦争介入するというならこちらも容赦しないからな。これは国の国益のためにもな」



「戦争はそもそもしないつもりだったんだけどさ、人の生き死になどしたくない。この顔の傷でさえ故郷に戻れば嫌みの10個や100個は簡単に出てくるからな。だから気にするな、そんな馬鹿らしい戦争はしないよ。しっかり見張っていてくれ」




いつの間にか消えていたとは、神秘的ではあるが、怖いと同時に思えてしまえるほど恐怖でもある。国とは人が住み栄え、生活する空間にたいして必要だという定義だと俺は思う。だが、戦争すら怒らずに国ごと立ち消えたのか、本当に戦争をして消滅したのか、いつかその謎を解明してみたいものだ。この場所に長居するつもりはないけどね。


それでさ、話の脱線がひどい気がするから戻そうよ。そう伝えたところすまないと教えられた。





「すまない。脱線させてしまったな。改めて戦争を回避あるいはこの戦争を終結させるためにどうすればいいか・・・・・ペリオス卿君の意見には私は賛成するが、本国に一度確認を取らせてほしい。すでに国民すべてに対してこの対話に近い内容が話されている。その話が終わったらこちらに連絡が来る手はずだったんだが、どうやら向こうの話し合いは終わったようなので確認してくる。待っていてくれ」


オーナーたちの回りくどい会話の理由は時間の引き延ばしと国民への理解を再確認させるための時間稼ぎだったようだ。ペリオス卿にとってもこの有意義な会話から得るものがあったのか、ホクホク顔で退席を許可した。


「すまないね、レイ君。君にはわかりにくかっただろうが、彼らは彼らなりの独自思考によって共通の模索ルートで自分たちの運命を決めるのが好きな種族でね。その模索ルートから大幅に離れた者たちが、外交官として惑星外に飛び出して外の人間との友好関係や敵対勢力に対する侵略を阻止する役目を果たす者たちも居たのだが、今回の件は彼らだけではダメだと判断されていたのだろう。だが、彼のあの反応を見るに答えは決まっていたのだろうね。私たちには共通の敵が存在している。いまだ敵が何者かも判明していないが、私たちの敵の名前だけはわかる。




”戦争を引き起こす者たち”この者たちとの取引を停止して、戦争反対の者たちと手と手を取り合い、平和を実現させるために動くことこそが重要なんだと我々エルフは考えている。

だが、こんな大それたことを言えて実現可能だと賛同してくれる者たちはまだまだ少ない。ココで未来を憂いて過去の栄光にすがるのならば、同じ過ちを繰り返す再現未来に代わってしまう。


私は今この時がこの瞬間こそが、人類のいや、世界の転換点と呼べるものになるかもしれない。




()はそれを自分で関わった一人だと言いたい。いや、()()()が関わったと言ってみようじゃないか!」



「よく言った!ペリオス卿!!貴殿のその意気、私オーナーは理解しあなたの意見に賛同することをココに誓う。そして今日この時より我々魔族一同はあなた方と共に運命のTurni()ng Po()int()にを共に歩みましょう!」


ココで二人が握手をする。それもゴツイ手を持つオーナーさんと細身の手を差し出すペリオス卿二人がこの時この瞬間に約束した、世界平和への最初の一歩を俺はテーブル挟んで一つ後ろの席から紅茶を飲みながら眺めていた。










ま、最初の賛同者が得られたことで二人とも興奮しているようだけど、あとの二国の説得を考えると頭、痛くない?
















































「私は、ピサヤ。ピザ屋ではありません」


「は、はぁ~」

少し前に最初の賛同者が表れて手を組んで次に迎え入れる予定の星にたどり着き、艦内に入ってもらったとき、俺以外の全員を知っているのでレイこと(あきら)を見て自己紹介してくれたのにインパクト最大で俺の脳裏を焼き付けた。


彼はピザ屋では無い。それはそうだろう。彼は独立国家の国家元首だ。だが、元首ならせめてスーツを着ていてほしかった。私服にPizzaのロゴとピザの絵柄が付いたTシャツ着用で『私はピザ屋ではない!ピサヤだ!』・・・・あって早々開幕最初の印象がピサヤのピザ屋でインプットされてしまった。



後ろの人間もピザ屋の元首だ。とかピッザの配達ご苦労様です!とか言っているが、この国家元首のこめかみが先ほどからピクピクしっぱなしになっているのを俺は見逃していないからな。



何気に怖いのだ。顔が。


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