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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。



「貴殿が原鵺殿ですね。大叔父が生きていたというのは本当ですか?!」

「これ、当主。少し落ち着きなさい。彼は逃げたりはせん」


「失礼した。私が現ラング星系の族長をしております。ガネリック・アリアン・V・ラングストンです。私の右横にいる人物が、前当主。左に居る人物が、」


「ハリック・アリアン・F・ラングストン。ハイネの双子の弟です。兄は五体満足ですか?」


「落ち着いてください。おじい様、原鵺殿すいません。長らく行方不明になっていた方が見つかり皆やっと肩の荷を下ろせると喜んでいるのですよ。特におじいさまは」


そういって、左を見ると涙流してるな。右側の前当主も崩れ落ちて泣いてるように見えるのは演技か?

「いやはや、当時は世界平和のための調停者に戻るか、中立を貫き通すか、戦争参加に舵を切るかでもめていた頃に族長が交代して、次の族長に決めさせると言っていた時代でしたから、兄はそれぞれの意見を常に聞き、私に情報を流してくれていたのです。すでに兄と父の中では私が族長に決定していた節がありましたがね・・・・・それでも他者からの妨害が多数あったので兄が矢面に立っていてくれたおかげで私はしっかりとした内政者を選出することができました。だからなのでしょう。私が族長に選ばれてすぐに政敵になってしまった者たちからの圧力で好きでもない人物との結婚を迫られていたようです。


兄が消えてから事の詳細が露見して、結婚と付きまとうように言っていた者たちは閑職に追いやり、本当の恋人関係だったものと結婚のおぜん立てもしましたが、それにしても兄をつらい立場で精神的に追い込んだのでは?と当時も思いましたが、兄の旅に出る。探さないでください。という手紙が3か月ほど後に届いてそれからはコッソリ兄の後を探すように指示を出したのですが、星系を出ていくつかの戦場を闊歩した後、突然光に包まれ消えたという情報からどこかに転移させられたのだけはわかっていたのですが、どこに行ったのかわからなかったので、よかったです。詳細が分かって」



長文にも近いほど、彼を本当に兄として慕っていたのだろう。だからこそココで思いがあふれ出してしまったんだろうな。誰も止めることもなかったし。それに孫の名前に自分の兄の名前を少しだけ弄って名づけしているんだからそれだけ深い愛情が見受けられる。



「初めまして。私は原鵺零と申します。彼とは同僚のような形で仕事を一緒にさせてもらっています。今回彼と一緒に来れていればよかったのですが、実を言うと今この瞬間にも思うのですが、ここは一体どこなんでしょう?私は書類仕事が終わって部屋に行こうと扉を潜った瞬間でしたので」


「あー、もし周りに人が居れば光って消えていたのかもしれませんね。ですがそうですか。あなた自身も飛ばされてしまったのかもしれませんね。あなた自身現在いるこの場所が特定されたと仮定すれば自力で帰れる自信はありますか?」


こういう質問をしてくること自体がなぜか余裕を感じるけどそれって、わかるまでこの場所に滞在していていいということなんだろうか?エルフという種族はかなり長生きであり、同胞が死ぬのを見るのも数百年に一人いる位で、惜しまれはするけど彼らからしたら、長いこと生きたのでようやくゆっくりと終われるという気持ちになれるそうだ。ただ、稀に死への道を拒否して生への渇望からとんでもない人が偶に出ては来るけど周期手に出てくる存在で、犯罪などを犯さなければ基本無視するのが実家のある惑星での流儀らしい。それでも死はどうしても迎えてしまうため、寿命よりも事故や災害などの特殊な死亡事例の方がやはり多いらしい。ハイネ自身もこちらに来る数年前に家族だった人を一人事故で無くしていたらしい。一等親二等親という両親や兄弟という立場の人たちではないらしいが・・・・



「えーと一応電波が受信されさえすれば帰還できる確率は高まりますが、この場所でそれが通じるかどうか、と聞かれればわかりませんとしか言えませんね」


「そうですか。わかりました。こちらも今この世界での我々の行動の最後の岐路に立たされているところではあるのです。もちろんこちらから岐路の目途が立ったので追い出すことはありませんがもうしばらくは屋敷にてごゆるりとお待ちいただけないでしょうか?」


「わかりました。お世話になります」


そういって部屋から退出させていただいたが、もう少し情報を集めなければいけなさそうだなと思った。












そうして情報を集めてしばし時間が立ったころ・・・・


うーん。この宇宙で戦争が断続的に起こっている中、中立を貫いてきた彼らの足元にも戦争の機運が高まってきているらしい。友の実家だからと手を貸してもいいのだが、あいにく俺自身が今単独で行動して後で本部に怒られないかと一瞬思いもしたのだが、どうしてもこのあたりの星系の位置取りを考えると、電波が入ってきても弱い電波しかキャッチできず、強い電波は星系外に出なければいけないという結果だった。だが星系を出るためにお願いして部隊を一つ勝手に使わせてもらうというのも気が引ける。


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