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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。


「じゃあな」

彼が発した言葉に思わず振り返りはしたが、向こうは振り返らずに手を振って宇宙船に乗り込んでいく。俺はそんな三人を見送り、俺の新しい居場所に向けて歩き出そうと思った。



「!?  待てって!おいていくなよ。このタイミングで扉を閉めようとするなよ!」




そう、今全力疾走している俺はハイネ。今宇宙戦艦のハッチを閉めようとしている男は智也。俺の新たな居場所であるボスが満面の笑みでしかも手を振りながらハッチを閉めてやがる。俺はそれを見ながらさらに速度を上げようとして、






踏み外した。なんか地面の感触がなくなった気がした。


「おい!」



まさかのハッチ閉めるのは冗談でしたという感じでハッチの開閉スイッチで遊んでいたことをバラしてきた智也よ。君にはびっくりしたよ。だから後はあのハッチに向かって走り抜けるだけだとそう思って船のハッチから伸びているステップに足を置こうとした瞬間、あるはずのステップがなくて、下に落ちた。普通は地面から少し高い位置に船の入り口があることが多い。そしてこの場所は港湾施設でも海上港ではなくて宇宙港だったからこそどんな巨大な船舶でも入港できる施設だからこそ高さがあるのだ。そしてこの船のハッチの位置は1番そこが深いドックだから落ちてしまったら数メートルから数十メートルは確実に落ちる。死んじゃうかもしれない。危険な場所から落ちたのだ






そんな落ちた場所で俺は突如浮遊感に襲われた。


「おいおい、驚愕の顔で固まってるぞ?ハイネ」


キャッチされたのだ。高所落下用の網に拾われたのだ。














”ハハハハ”そんな高笑いが聞こえたところで目が覚める。ずっと(うな)されていたようで、ベットには寝汗が大量に流れているせいか俺の寝ていた場所が分かるくらいだった。

あの高所落下後からすでに2時間ほどが過ぎていることが判明し、緑豊かな惑星の後ろ姿を見る余韻に浸ることなく眠っていたらしい。まぁ、見送りなんてものはクォーツと一緒にみんなでしてくれていたので、港湾職員以外誰もいなかったそうだ。



それでもあのハッチ閉め事件はいじめだった気がするが、この何もない宇宙空間で如何に怪我をせずに遊ぶことでリラックスして次の目的地に行けるかがカギになってくるからだ。ただ通常は航行中には交代で勤務を回す三勤交代制をとるなどして少しはゆとりを持てる状況にするのに、この艦にはそもそもそんな人数が居ない。智也艦長と、アンドロイドで最近活動し始めたクロ副長。最後に強引にこの艦に乗り込んだ(ハイネ)



「そんなにいじけるなよ。さっさと昼食を食べてやることやったらあとはクロがやってくれるんだから頑張れ!」


【私は24時間ぶっ通しでも活動できますから、頼ってもらって大丈夫ですが、たまには運動も必要とのこと。エンジンルームで燻っている炎を消火してきてください】



・・・ちょっと待ってよ!エンジンルームは理解したけど、炎の消火って火災が現在進行形で起きてるってことでしょ?!宇宙で、しかもそこが爆発したらこの艦の航行するための推進機関が全滅する場所でしょ!


「そんな悠長なこと言ってるより、早く消火しないと!」


俺の焦り顔を見ても、リラックス態度を改めない艦長の一言にこの後、衝撃を受けた。


「大丈夫だよ。真空状態にしてても燃えてるから。それに艦の推進機は何種類か積んであるし」


そういう問題じゃないんですけど!機関室が何室かあるから、部屋がたとえ爆発しても航行に支障が出なければ何をされても問題なし。じゃないのよ。あなた達は理解してるかどうか、わからないけども、この艦は戦艦なのよ?それもゼルセルタ航空宇宙軍に与えられているれっきとした軍艦種別の戦艦なんだから、そこで何か壊れても問題なし!と自信満々に言われても困るんですけど!?



「?」

【?】



そこで、二人そろって首を傾げないでほしい。不安になるじゃないか。俺が悪いのか?



・・・・・・。さらに三日が経った。


「この、大馬鹿野郎ども!!」


男が艦長の頭上に対して、拳を振り下ろした。

怒鳴り散らした男は、スパナを振り回して副長の腹をどつきまわした。むしろ狂気にとらわれるようにして殴りつけている。・・・・人じゃなくて本当に良かった。ボディが木端微塵になりつつある。クロさんの記憶媒体その他必要な部分はどうやら頭部に集中していることだけは理解していたようなので、壊されなかったようだけど、怖いよ。彼らは一体?



「あぁ、イタタタ。ひどい目にあった」

【私なんか、動けなくなりましたよ】

二人が何か言っているようだが、そこにスパナを持った御仁が現る。


「当たり前だ。お前らが悪い」

むさくるしくいかつい体を惜しげもなく見せびらかし、ドレッドヘアを見事に決めていらっしゃる方たちが二人に対して鉄拳制裁をし終えたようだ。そんな御仁だった。


「えーとこの方たちはいったい?」


「はいね!しょうかいするよ。こちらうちの専属工房の方たちでこの艦の建造に大いにかかわっている人たち」

頭を抱え、うずくまる様にしてこちらを見ず床としゃべりながら話す智也艦長。


「はぁ、えーと」

何とも答えずらい回答をもらえて満足できないハイネ。


「うっし。お前さんが、ハイネくんだね?




さて、ここから新章突入です!


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