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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。


ハイネが少ししんみりとした会話を切り替える話題を振り、女王タージが話題を切り替えた。


「幻想鉱石。あれは今の時代ではおとぎ話に出てくる想像上の空想品だと思われているぞ。それどころかゲームや漫画に出てくる以外は使われ方も加工方法も現在はすべて抹消されている。一部古文書には記されているのもあるみたいだが、持っているんだろ?智也」



そういわれて、こちらが持っている資料を・・・・データを画面越しに提示した。


「確かに私たちの加工方法に近いものが乗っていますが、一部全く違う方法が乗っているところを見ると、私たちの加工技術が確立される前の記録のようですね。これで行うと非効率的な項目も多数見受けられますし、これは最初から幻想鉱石加工用の炉を所持していること前提で書かれていますから、もしかしたら悪意を持って書かれている可能性も疑えますね」


タージ様の発言が素晴らしく的を射ているようだ。そしてそこに執事の爺様が、


「確かにこの文面私には見覚えがありますね。帝国がよく使う後世に残したくない場合に用いられるミスリードを誘発させるための文面体。これは後世に残らないようにするあの国らしさが出てますね。それにあの帝国の繁栄ぶりは幻想鉱石で成り立っていたものもかなりあったと思われますから、きっと我々だけを次元空間に押し込めるだけのはずが、星系事引っ張られてしまい、もしかしたら帝国も国自体が崩壊してしまったのかもしれませんね。


今の時代帝国の情報は後世に残っていますか?」


「ゼス惑星が発見されてハイネたちの情報がなかった時までは誰も知らない情報でした」


「では、やはり国は崩壊の一途を辿ったのでしょう。あれだけ繁栄していても、横暴な態度や暴力で従わせようとしたことで反感を抱く人や反乱軍を組織していた方たちもいたくらいですから、ね。きっとなくなって歴史すら消されたのかもしれませんね。


でしたら、今現在我々が所持している鉱石はもしかして、無用の長物になるのでしょうか?」



少しせいせいした様子の女王様も、自分たちの持っていた資源惑星のほとんどが無用の長物に成り代わっていることに少し焦りが見えてきていた。 もちろん、俺たちも使ってみたいし研究しては見たいが、今あるものでも十分活躍できている現状これ以上この国に争いごとは持ち込みたくないからある程度、宙賊を間引く意味合いを含めて同盟国家に加入してもらい、穏やかに別方向で交流していってほしい。昔から自分たちの持っていた資源惑星で搾取されていたなら、今は穏やかにゆっくりと自分たちに何ができるのか検討していってもらいたいものだ。



「そういえば、一つお伺いしたいのですが、智也殿は探索班というものを率いているそうですが、わが星系内にも数個ほど居住可能惑星があると聞いたことがあります。捜索されてみますか?」



いい提案をしてもらったが、俺たちが活動できる範囲というのは決まっていて、ゼルセルタ航空宇宙軍が活動できるのは惑星同盟国家の勢力圏内のみということを伝えたところ、軍備すら現状久しぶりに動かしても後手後手に回ったのだから、いっそ俺たちの国に合流して正規軍を常駐させた方が治安もよくなるだろうとの判断を即座に行ったようで、来週あたりに正式な交渉役を連れてくることで合意を得られた。




その後は簡単なレクリエーションを女王と叔父、元反乱軍代表を除いて行った宴会。



・・・・・・ほとんど飲兵衛どもが取り仕切る宴会芸のオンパレード。大道芸人すら裸足で逃げ出す数々を酒瓶で表現するな。どれだけ飲もうが、量産体制と消費量が追い付いていないからって消費を正当化するのは間違っている。それをあぁも飲み続けるお前らにはほどほど頭が痛いよ。同じくブレーキ役だと思っていた人たちも飲兵衛側だとは思わず、下戸やゆっくりと吞む人たちと共に現実逃避を敢行した。普通、嫌なことがあれば現実逃避のもっともな逃げ先はお酒なのにその酒から逃げるとは、これ一体?


面白く飲み会をした方々の宴会会場を放棄して、少し夜風にあたりながら街並みを観に行くことしばし、俺の後を追いかけてきた鎧姿の少女。彼女が言うにはこの国の衛兵で表で活動する目立つやり方として最も注意も関心も引きやすい姿が鎧姿になることだということだそうだ。


そんな彼女が追いかけてきた理由ははてさて何なんだろうな?


「私は、未成年ですからね。智也さんと一緒に城下町を案内しますよ。それにまだ住民の大部分は冷凍睡眠から復活してきていませんからね。今行っても店舗なんかもまだ開いていませんから」



やっさしー。それに比べて、飲兵衛は・・・・・


「あの人たちは、お酒が入ると倒れるまで何もしませんから。この国最大の汚点はお酒大国なんです。まぁこの国の黎明期(れいめいき)は飲み水の確保で戦争をしていた世界ですからそんなに貴重な飲み水を得るために試行錯誤したものの内、飲める代物になってかつ大量生産できるものが、お酒だったということですね。私が生まれて、この職を得て、眠りにつくまでの間はこの宇宙にいるすべてのお酒のみが観光名目の居酒屋巡りだったと記憶していますよ。




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