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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
決まっているか、あのスパイと一緒の帝国スパイと一緒なのかもな。なら対応を間違えてはいけないだろうが・・・・確かにおかしな話だ。未知との遭遇になぜ王族が出てきた?映画でも普通の対応でもまずは一般人か、軍人が対応していてもおかしくはないはずだ。はずなのに対応があり得ない方向から直接来てる時点でおかしいのか。
なら、こちらも対応を変えてやらせていただこう。
「何を言っているの?私はロクシェタルタ王国王家直系のタージ姫ですよ!」
【ほら、ボロが出た】
確かにな、誰が、自分のことを姫だと強調していうんだよ?ふつうこういう場合、タージ・ロクシェタルタとかフルネームを言いそうなところをタージ姫だけで押し通した。そりゃ偽物かどうかなんかはっきりさせるためにも名乗ればよかったのにな。もしかして本当の姫のフルネームはスパイからしたら忌むべき・・・・いいや、それはないだろうな。
そして、俺たちを惑星軌道上までエスコートしてくれた国軍からの焦りの声とともに怒号が響き渡ることで事態は思わぬ方向に推移することになった。
ある艦長が心の底から思ったことを声に出して、それこそマイクをONにしてでも叫ばずにはいられなかったのだろう!
『そこまでだ!逆賊ども!こちらはロクシェタルタ王国だ!タージ・バシュリカワーズ・フィ・グラ・ロクシェタルタ王女殿下からの最後通告だ、直ちに降伏せよ、降伏せぬ場合こちらにも相応の対処を取らせていただく!そして、ロクシェタルタ王国宇宙軍から連絡を受けている。お客人たちを使って罠の代わりにしたことを深くお詫びする!しかし、我々もここで引き下がるわけにはいかないのだ!だから申し訳ないが、直ちにこちらに対し戦闘せずに降伏してほしい。こちらには貴国にはない兵器も多数存在している。争わずにこちらの話を聞いていただきたいのだ!頼む!たのm』
無茶苦茶なことを言いよるな。しかもすでに本物とも話がついていたとは、これではこの偽物たちは自暴自棄になるのではないかと戦々恐々していたが、杞憂に終わった。
彼らには彼らの心情があったことだと思うのは確かなのだが、こうして別の時代の人物たちとの接触が意外なほど彼らの現状を失意の海に陥れるのは簡単なことだったようだ。そして、誰も何も言わずに武器を落として涙をこぼし始めた。
一番の首謀者と思しき人物が泣きながらこちらに事実確認をしてきたので本当のことを伝えた。
「本当に、帝国は存在しないのですか?あの反映した水の都アクアリウムもハッサンケン大都市もガローズ大噴流港もないのですね。私の故郷であるゼス惑星も記録には載っていないのですよね?」
「あぁ・・・ん? ゼス惑星ってあのゼノス公国のことか?」
未開エリア、エルフリーデン星系の奥の方で発見された未開惑星だと思われていた居住可能惑星が彼の故郷なのか?
「はい、私はゼフォリアス人ゴゼリアス出身のものですが」
!? ゼフォリアス人には心当たりはありまくりだったが、ここにきて昔故郷を離れてこの場所で生きていた人物に会えるとはな。
だが、彼にあの星の最後と現在生きている人物たちのことを教えるのはマズい気がする。彼らはあれで反乱軍を名乗っていた。そしてこの人物は帝国から派遣されてタージ姫の身代わりとなっていた人物の側近中の側近だった人物だ。
うん。もう少し様子見でも大丈夫だろう。
「あ、お気になさらず。私もあの星の現状は理解していますから、あの場所にできた岩石はなかなかしつこいもので、地上に降りれば飲み込まれてしまうような場所でしょうから。
私もかつての同胞たちがどうしても里帰りがしたいと帝国からの静止を振り切って地上に降下し数十、数百人単位で犠牲になり、ようやく降りられないことが分かったので、どれだけの人たちが生きることをあきらめたかは知りませんが、当時はかなり注目を集めた大事件でした。
もちろん反乱軍がたむろしているということはかぜの噂なりで聞いてはおりましたが、それでもかなりの大惨事になりましたからね。
あの国で唯一生産品を半永久的にとしつこく迫られていたものでさえ帝国には売り払おうとしなかった方たちですからね。
私もこう言っては何ですが、スカッとしましたよ。当時すでにこちらに潜入工作員として作戦に重視してきていたため反乱軍には参戦していませんでしたが、参加したかったものです。ですが故郷がなくなったことでこちらも第二の居場所を無くさないためにもと思ってこうどうしたんですがね。
でももういいです。帝国は消え、故郷はなぜかあなたにも認知されているということが分かっただけでもありがたい。これで思い残すことはなくなりました。ありがとう」
ひどい言われようだな。だが、それだけ当時の帝国との戦争はひどいものだったのだろう。そして、処刑場か。だが、誰も殺すとは言っていなさそうなんだがな。任せるか、もしもの場合はこちらから嘆願出してもいいんだろうし。
『申し訳ありませんがお客人はもう一度船に戻ってもらい、移動をお願いしたい。




