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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。


「記憶データの完全封印を命令する。イオにもそう命じておけよ」

絶対あの時の出来事をこいつ聞いてやがったな。絶対に許さねぇ。許さねぇからな。



【わかった、わかった。ほらココから艦の全容が見れるぞ。・・・・・こちらクロ。秘匿事項8のQ9は秘匿ではなく完全抹消を特殊特務大隊の第七大隊長が命じた為即座に全ての記録データを排除されたし。こちらはすでに削除完了。そちらのデータとバックアップデータファイルは全て削除せよ】

『【了解・・・・削除完了。バックアップデータファイルの削除を実行中_____・・・完了。削除しました。言葉のデータバンクに保存されていた言葉も抹消中_______抹消完了。この艦内並びに元第七大隊大隊長専用運用艦に残っていたデータの削除を実行中・・・・実行できませんでした。再実行を行います・・・・】』


【大隊長専用運用艦蒼は、先ほど昨日の全てを停止し完全に破壊されたことを確認。今後蒼とクロは一致せず。新造戦艦が新たに配備されるまでの間はクロとしての人格とボディを手に入れているため、自立行動で活動します。以上】



「お前らのやりとり自体おかしくねぇか?」


【そうか?】【そうでしょうか?】




「もういい、それじゃ早速新造戦艦とやらに会わせていただこうかな」


もうなんでもいいや。きっとどこかで記録されているだろうからな。


「あぁでも最初に命令しておくぞ、月に一度あるいは緊急になる場合もしくは港を出るなど安定していた場所からの移動がある場合はバックアップを更新するように、そしてバックアップの削除には俺の許可とパスワードを必要とする」


【わかった】【わかりました】


俺は真っ暗な廊下を歩き続ける。・・・・一つ訂正しなきゃな。()じゃない()()()だな。隣に歩くは相棒のクロだからな。ようやく肩を抱き合って笑いあえるな!



【正面の扉を開いたらそこは開発班主導で建造中の艦になる。心の準備は大丈夫か?】



心の準備か。新しい船をゲットできる!と期待していたものの心には何かぽっかりと穴が開いたように感じるな。これは、寂しい。だろうか。俺はまだあの艦でやりたいことやるはずだったことをすべておいてきたんだからそう思ってしまうのもやむなしか。


気持ちが落ち着いたとはいってもやはりいいものではないな。だが、彼らが新しく作ってくれている艦が俺の新しい艦になるのだ。周りには落ち着き、さらには笑顔だ。これがリーダーとしての俺の仕事であり周りを不安にさせちゃダメなんだ。



考えてしまうものなのかもしれないが、仕方がない。切り替えろ。気持ちを切り替えてここからが、俺の新しい出発点だと思い込め、そして思い込んだのならあとは突っ走れ!




よし。気持ちは切り替えた。遠くから怒声が響いてきた。聞こえた内容は、ヒイロはこっちで、スリルは艦橋の外枠にとかなんとか。


【どうやらやっているようだな。智也、驚くだろうがすごいことだぞ。我々の持ち帰った情報はかなり有意義なものだったようだ。開発班、特にSAMIDC班の食いつきには驚いたがな。近寄られても邪険に扱わないようにな。もしかしたら落ち着いているかもしれないが】

【それか、気にされないほど集中してるかのどちらかでしょうけどね】




怖いことをクロとイオが言い合う。そしてそれを遠目で見てはいたが、奇妙な感想にとらわれる。どちらともがアンドロイドボディを持っているのではなく、アンドロイドボディに二つの画面を顔に設置して喋っているように聞こえるのだから、不思議だなーで終わらせてくれない。なぁ、気持ちは落ち着いたんだから早く見せてくれよ!


「入っていいのか?」


了承を得られたので入る。

まず最初に感じたことは、熱っ!っと思えるくらいの高温多湿空間。ここがまだ地上なら理解はしたくはないが、納得はできる。だが、ココの造船場は宇宙空間にあるはずなのにこれだけ熱いとなるとどれだけの熱量を発生させているのだろ。




「お、艦長!やっと来たのか。待っていたぞ。蒼のことは残念だった。ともに最後までいられなくて申し訳ない。だが、クロから随時情報はもらっていた。そして今回の件に関してあの場所で起きたすべての現況をSAMIDC班が調べ上げてくれた。ここでいきなり発表してもいいだろうか?」



いきなり大台をぶち込まれた感覚だが、了解をした。するとビックリ。なんと俺がともにこっちに飛ばされてきた物質の計測はある程度終わっていて、あとはダメ押し程度の調査結果だろうと思っていたところにさらにさらにの追加情報が転がり込んできたらしい。


最初はミスリル金属だけかと思っていたのに、ヒヒイロカネ、オリハルコン、アダマンタイトと最後はいくら情報を精査しても名前がわからない秘匿された名前の5種盛り鉱石の山だったそうだ。そこで開発班。本領をなぜかこのタイミングで発揮して新造戦艦の外部装甲と内部装甲に使えるところはすべて使うと言い切った。それ以外にも外骨格フレーム、内骨格フレームにも採用できるところはすべて使うと実際に図面を修正していて、先ほど皆が納得できたので準備を終わらして内骨格フレームを組み立て直し始めていたんだそうだ。

で、先ほど聞こえてきていたヒイロやスリルといった単語の正式な単語は、ヒヒイロカネのヒイロとミスリルのスリルだったそうだ。


オリハルコンは強度がすごいことになりそうとかで内部フレームの重要区画に採用されましたよーとか、外骨格には柔らかくなる特性を持っているミスリルを配置させて何があろうとも衝撃で破壊されないようにある程度の柔らかさを持った素材として採用されたそうだ。


てなわけで、俺はそこまで詳しいわけではないのでお任せで、あとはよろしくと言ったら、艦の名前は頼むといわれてしまった。



困った、困った。俺にネーミングセンスを結われてもな。何か考えるべきだな。


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