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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
『こちらの補給船に接舷後、弾薬と燃料補給しながらでも攻撃は可能でしょうか?』
「そのことについてなんだが、少しこちらに考えが有るので聞いてもらえないだろうか?」
『かまいませんよ。まだあいつらの攻撃は強まっていませんから』
さて、言ってやるか。船乗りが船を捨てる宣言をするということは、船乗り失格に値するのだろうけど致し方なし!
『って!何バカなこと言ってんだボケナス―!!』
と、ブチギレられた。
『船は大事。あんたはどうして、を簡単に艦潰します。って報告出来るんだよ。おかしいでしょあんた、どういう感性でそういうことを言えるんだよ。そんなバカなことを提案するくらいなんだ。もっとましな方法を一緒に考えようじゃないか』
だから、その方法が無いからこの艦を自爆させて周囲の被害拡大と味方への損害を少なくしようって話なんだけどさ。話、通じてない?
どうしたもんか。あれから自爆はダメと言われて、補給しながら敵と現在やりやっている。
それとさっきまで通信していたシーナ中将がこの艦に乗り込んできて自爆するなら味方もろともだぞと脅しをかけて乗り込んでいらっしゃった。
そして、先ほどから地べたに座り込んで敵をどうするかの話し合いを始めた。シーナ中将とお連れの方々3名ほどがな。
「うーむ。確かにこの布陣とさらに後方に敵の大艦隊が居ると分かったなら確かに取れる手が限られてくるとは言ってもな、艦を犠牲にという考えは気に食わない」
そう答えるは、シーナ中将のお供の一人、ピース大佐。マッチョなこわもて叔父様。根はやさしいらしい。
「だきゃらってぇ、こぉこぉわ~さぁ~、とつげきぃを~かみゃしちゃえってぇな~」
と、独特なしゃべり方をする、おーさん。本名誰も教えてくれなかった。
「うん、智也君。少々聞きたいことが有るのだが、いいかね」
「何でしょうか」
急に真面目トーンで質問に来るシーナ中将。
「この後方に控えている敵の旗艦なんだが、推進エネルギーと出力系を出してもらえないだろうか?私にはどうしてもこの巨大さでこれほどの大型船を動かせるだけのエンジンが備わっているのか不思議なのだ。今の世も確かに巨大戦艦はある。この智也君が乗っている艦もそうだし、向こうの艦もそうだということは理解できるのだがな、どうも変なのだ」
「変とは?向こうは自立型AIや生命体があまり乗っていないので不自然に感じるのではないですか?
」
何が言いたいか、わからなかったので、よくわからない答えを返してしまった。申し訳ない。そう思っていたら、
「それにしても、出力系が以上に高いように思えるんだ。あれは、この艦の出力の倍か3倍くらいありそうだ、クロ君調べてくれるかい?」
【もちろんです。今偵察機を向かわせています】
シーナ中将がクロに偵察機で向こうの旗艦を調べてもらえるようにこちらに目配せしてから依頼する。
それから少しして、
【お二人とも】
「どうだね?」
「どうしたの」
クロが何かみつけてきたようだ。一体何を見つけて来たのか。
【向こうの敵旗艦の出力系統が、どう見積もってもこちらの艦の8倍。エンジンは細かいのを合わせると、1028個並んでいますね。明らかに以上です】
そうか、疑問に思っていた謎が解けて来た。
敵の後ろに助けない後方艦隊が立ち並んでいたのは、やはり要らない味方の処分にこちらを利用しているようだ。だがこちらが思った以上にうまい立ち回りを行うせいで向こうは逐次投入という機会を中止して、こちらのメンバーだけでゴミの破砕作業をするまで何もしなくてもよくなった。
だから敵側は一つ目の扉を開いた。最初は貿易戦争を仕掛けるつもりで別の場所で威圧的な態度で接触したそうだ。
・・・・・おかしいと思わないか?どの国も貿易行為をしたものはいなかった。
「貿易戦争仕掛けてきてたらまだもう少し対応が変わったかもだけど、そんな素振りすら見せてこなかったな」
「ん?どうしたんですか。貿易戦争なんかどの国も仕掛けてるという情報は聞いていませんが?」
「あぁ、今回の戦争に対して早々に捕虜にした一人が、交易で損害を叩き出した国があったそうで、貿易しようと失敗しての逆恨みがこの戦争の一部になっていると噂になっていたらしいです。その情報をもとに惑星同盟国家にも確認したのですが、確かにどの国にも情報が入っていないそうなので、どこか別の惑星での出来事でしょうね。その怒りをこちらにぶつけられても・・・・」
なんか、グダグダな考えを口にしていた時
「あの、シーナ中将、智也さん」
と無口な人物さきほどからシーナ中将にくっついてきた最後の一人が口を開く。
「どうした?パーツィ」
「うち、どっかの国が貿易交渉に来て陛下に追い返されていたと聞きましたよ。まだ宇宙に出れていないのに、高値で売り付けて安値で買い叩こうとした貿易交渉だったということでバカな国だなワハハハハ。だって」
無口とはいったい。この人ただ喋らないだけで、口悪!