275
誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
【続いて中央後方にいる敵艦隊に集中砲火!】
集中砲火!ってことは、ココからだとビームその他が減衰してしまうからもう少し近づいて
「速度8,000 面舵一杯。 戻せ取り舵40 集中砲火してビームが拡散されないエリアまで近づいた」
【智也ナイス!発射。・・・・・・・・後方部隊に甚大な被害が出ている模様】
ってことは、この攻撃に変えてやれば味方の損耗率は防げると。
「クロはそのまま継続して攻撃してくれ。これから敵の中枢に入り込んで敵を混乱の渦に巻き込んでやる!」
その後8時間以上の戦闘をおこなって、敵の損耗率が88%を超えたところで引いてくれた。なぜ損耗率が増えても引かなかったかといえば、予測になるのだが4つの指揮系統を持っていたのではないかとのこと。
右側。左側にまとまりのある艦隊が並び、真ん中にも艦隊が並んでいたが、正確に俯瞰した写真がその後本部から送られてきて見たが、配置としては中央の部隊と左右の部隊には空間があって、後方の部隊とも空間があったところを見るにそれぞれの国とかで配置されていたところを、俺が知らずに食い散らかしたので全体で見れば88%だが、後方と左右の部隊がかろうじて多く生き残っていたせいで引くに引けなくなってしまったのではとクロも話してくれた。
かなり食い散らかしたせいで彼らは撤退を余儀なくされたが、実を言うと俺たちのところに侵攻してきていた部隊とは別動態がやはり動いていたのだが、俺たちが随時送っていた戦闘データなんかを元にした作戦や攻撃方法のおかげで別動態に対して一切の被害を受けることなく追い返したか殲滅できたそうだ。
これでこちらの戦力がガタ落ちしてたらやばかったが、損耗率0%とか映画かドラマのように現実とは思えず、一瞬夢か幻かと思ってしまったほどだ。
現実だったが。よかったよ、こちらは攻められてるだけ攻められてるけどいくら敵艦を潰そうが領土は増えないし何もいいことなんかないから辛いな。
こんな無駄なことに時間をかけずに平和的な話し合いで持って発展させればいいのに。歴史を見ろよ。兵器の発展はあっても生活の発展は平和がないとできないもんなんだぞ。
人間の醜い争いよりもやるべきことがあるってのによ。もういいや、やること全てやった気がするし。
「クロ!この戦闘には飽きてきた。全てを終わらせろ。殲滅して次の戦場を確認する」
【了解。ココにいるすべての敵艦への照準をロック・・・エンジン部のみを迎撃可能・・・発射】
20秒後
【敵艦隊への攻撃終了。生存者はいるものの惑星同盟国家領内への侵入も出来ず浮遊中を確認。これより後方部隊に引き継ぎ、侵入する敵以外は放置するよう伝達する】
「次の防衛戦に大至急急行するぞ!」
そして時は少し遡り、智也が乗る戦艦蒼が戦場に姿を現した頃の敵軍はというと・・・
「どうなっているんだ?敵は馬鹿なのか?再度索敵をしろ、見逃した敵艦がいないか捜索範囲は360度全てを索敵だ!急げよもう間も無く我々の最初の部隊が射撃可能ポイントになる。そうなると破片なども入るせいで索敵しづらくなるぞ」
そう、智也達の戦艦一隻しかいないせいで、意外にも敵艦は舐めているでは無く隠れているのではという思考にハマってしまったのだ。その結果、
「司令官殿!右翼と左翼が共に砲撃を開始してしまったようで索敵不能!索敵不能です!ですが我々の頭上からミサイルが到達した事も確認されたので」
「もういい、参謀!」
「明らかに宇宙用迷彩を駆使している物がいるようですが問題ありません。こちらはアピールとして上下に対し遠中距離ビームを放ち牽制しながら敵艦に近接攻撃を仕掛けましょう!」
ミサイルが彼らを目指して撃ち込まれたのではなく、あらかじめ決まった時刻に動くようプログラムされたミサイル。クロが発射し智也が指示したミサイルは気づかれず、敵艦隊に対してかなりのダメージ被害を被ったご様子だ。
ちなみに指示を出した智也はというと「こうも作戦がうまく行くと調子が狂う」と言っていたことがのちの報告用ボイスレコーダーで分かった。
「よし、敵艦は味方への誤射を恐れて撃たなくなったようだ。このまま進んで、敵を蹂躙しるよう全軍に通達!」
「了解致しました」
と、このようにまさか艦隊全て一つの指揮官の元で指示にされていたとも知らずに左右と中央後方に居た部隊それぞれ別の作戦で処理された。そのせいで敵は混乱し最善策を取れぬまま敗走し身動きさえ取れないようにエンジンを撃たれて降伏した。
「我々の負けだ。降伏する」
だが宣戦布告すら受けていなかったため
『受諾不可、コチラに侵入すれば惑星同盟国家の領有する宙域に不正侵入したとして迎撃する。補助エンジンくらいは動くだろう。回れ右して立ち去れ。これより我らは宇宙に散らばったゴミを焼却すべく破砕行動に入る。コレは戦争による攻撃では無く、宇宙にゴミを撒かないための行為である。返答のない粗大ゴミは3時間後から処分を始める。 以上、通信終わり』
その後生き残っていた戦力をかき集めようとしたのだろうが、人間が撃ったのでは無くAIであるクロが射撃を行ったのだ。全てが正確であり、全てが戦争活用できる性能を維持できてはいなかったため、撤退するしかなかった。
それでも補助エンジンだけで生き残った兵員を輸送するには時間がかかったようだが、国境警備隊の容赦のない時間厳守な粗大ゴミ廃品焼却はキッチリ3時間後から行われて一瞬最後尾が撃たれたと映像確認で見てた俺もドキリとした。
そして時間を現在に戻すことにする