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伝承その六
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・始まりの種族
最初の種族は宇宙で初めて文明を開花した者たちだ。
何をしようと常に世界初。
何を発明しても全てが初めての物。
そんな初めてを何度も何度も行う種族だった。
宇宙に進出して最初の文明交流を果たした。
宇宙に出るのも、他の天体に移動する技術を持つことさえ初めてだったのに成功した。
そして時は経ち、彼らは立ち去った。
遠い世界に種族ごと移動した。
彼らは我々を見捨てて新たな場所に移動するために、すべてを捨てた。と交流を持っていた者たちは思った。
それからしばらく後、とある研究で、「彼らは我々を見捨てて移住した」という説は覆った。
彼らの星にはある問題があったため移住せざるを得なかったのだ。
その場所はどの宇宙空間よりも高低差に差があった。
本来ならあり得ないことだ。
どんなにすごいかって?床に巨大な穴があると想像してほしい。その場所には常に一定の吸引力が備わっていて、周りにある物がその穴に落ちてくるということを、
その場所は全てが流れ込む。
何が?
そう思っただろう。
もしかしたら違ったのかもしれないが、聞いてくれ、彼らの星にはありとあらゆるものが流れてくる。
人・ゴミ・宇宙船・ゴミ・星屑・星・そして。。。人体に害しか及ぼさない宇宙物質が飛来し始めた。
降ってはいけない物が降り始め、人口が90%も減少した。
彼らは脱出するために努力したが、脱出できたのは僅かに11万7千人だった。
その後、彼等の惑星は消滅した。
最後に落ちてきた物は、星の最後または成れの果て。
ブラックホールだ。彼等は自分たちの星がなくなったのを知っているのだろうか。知らない方がいい事もある。
始まりの種族はこうして居なくなった。
そしてその場所は、始まりと終わり、光と闇が頂点を結ぶ場所。
「ALL NEWS 0 」
全ての座標が0を示す場所
宇宙の中心にして最果ての場所。
もっとも誰も近寄らない、宇宙の中心。
人々はこの場所のことをこう呼ぶ。
「CODE0」
終わりにして始まりの聖地。数多の生命が育むこの世界で唯一初めて文明が誕生し、文明が終わった場所。
人々は存在を忘れるが、この場所には立ち入らない。
何故なら、絶対の禁忌。この場所は・・・・・
この場所は・・・・呪われているから。
だからこそ、気を付けてね。この場所には何もないけど、すべてがそろっている。そして這い出すことは、入ること以上に厳しい。
さすが、始まりの種族。
伝承そのⅥ
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