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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

それにしても、そんな重要な話が口頭で伝えられるとは、データとしてくれてもよかったんじゃ?


「データに僕自身が文字化させると、ゼルセルタ航空宇宙軍のネットワークで検知されて閲覧不可項目として記録が抹消されてしまってね」


一度か二度それを行って理解したわけか。データ化させることすら危険な代物。

「それならクロに記録させるのも危険なのでは?」


【私の記録メモリはゼルセルタ航空宇宙軍のネットワークに繋がっていない、クローズネットワークだからこそ、閲覧不可になっているのだろう。だから、この話が外部に漏れることも無いし、消される心配もないと。だが、一応秘密暗号文に変更してバックアップをしておく】


「頼む」


「・・・(おぉ~すっごい、頼もしい。僕にもこんな相棒が欲しかった)それと、今のうちにデータの解凍とコピーを作っているだろうから、話のさわりだけ話しておくとね、どうやら伝承というのは真実なのではないかな?って思うような物がかなりあってね。もしかしたら智也が読み終えてから伝承通りのことが起こるかもしれないんだけ、そこはたまたま運が悪かったと思って対応してね。僕は悪くないから。過去にこういう風に伝えたら、実際に直近で起こってお前のせいだとか言われてから、今はこう伝えた後は、自己保身に走ってしまうほど、よく起こるからね。気を付けてこうどうしてね」



「わかりました。では、さっそく一つ目を見ても?」


【準備は完了している。】



「いや、僕がこの艦を出てからにしてもらいたい。僕と一緒に居ると高確率でよくない方向に話が飛躍するからね」





・・・・どれだけ、ヤバい話なんだろうな。

「了解した」


それから出発しようとイオリスが席を立ったが、クロが言うには不具合が多数出てきたからもう少し出発を後らせてほしいとのことだ。




そして気まずそうにホットココアを飲むイオリスとコーヒーを飲む俺。クロに関しては、画面の中で器用に熱い緑茶と書かれたコップで何かを飲んでまったりしている。



「あのさ、こんなところでゆっくりとしていていいのかな?」


「良いか悪いかで言えば、マズいだろうけどな。急に行方不明になったエリアに留まるのは、だけど」



そう。今、目の前で気まずそうにしているイオリスが()()()()と言うのには訳がある。この場所は、急に消えて再度出現した場所なのだからすぐに移動した方がいいに決まっているが、移動できない理由があるのだ。


【現在この場所から移動できない特殊な仕掛けが施されていたようです。その処理にもう少しかかりそうなのです】


処理というのは、宇宙機雷の一種で宇宙地雷になる。これは爆発などは一切しない代わりにその場に縫い付けて固定してその場所から動けなくなっている敵を攻撃するものだからだろう。本来絶対にないであろうこの場所にあるということは、いつか客船なり、商船が通過したときに被害が拡大するので今回我々が撤去しに向かっている。


「こんな所にも非同盟国家が絡んでいる武器があるとは、かなり警戒して流入を減らしてるんだけどな」


【仕方ない部分も出てくるだろうさ。コレは主に密輸関係だからこちらが完全に把握できている代物ではないし密輸現場を抑えようにも国境関係が決まっているとはいえどこから侵入してきているかまでは把握が出来ないほどの範囲が広いからな】


「本部に伝えているとはいえ、戦争とかにはならないで欲しいな。戦争勃発とかになったら真っ先に戦場に送り込まれるのが俺の肩書きだからな」


「怖い話をしてくるね、智也は」


「イオリスも例外じゃないだろ?もし争いごとが起こったなら真っ先に大隊長権限を使ってイオリスも一緒に連れて行ってやる」


【そうならないように立ち回ればいいのに、物騒な話をしないでくれ。フラグが立ったらどうするんだ】


「あぁそうか。悪かったよ」





【それと、修理と点検整備完了したそうだ】

ん?完了・・・あぁイオリスの船体か。あの艦のボロさ加減は整備班全員があきらめて新しいのに変えていいか聞いてきてたな。


「なら格納庫に案内するわ」


「お願いしようかな。それと僕が消えてから20分後に見てよね」


「わかった、わかった。しつこいな本当に」





「・・・・ナニコレ」


「装甲がイカレてたそうだから新しいのに変えといたぞ。承諾云々は俺が大隊長。イオリスが部下だとこの間言っていたから拒否権は無い。戻してほしいならあの装甲の上から溶接してやれることは出来るそうだけど、やるのか?」


「頼んでもいい?まだあの装甲には使い道があると思うから」


「了解」


使い道?あるかそんなもの?まぁイオリスが言うならあるんだろうな。勘で生きてるんだし。





そんなわけで溶接が完了したのち、イオリスはわが蒼の格納庫から宇宙空間に出て行った。




【こちらはまだ動けないがどうする?】


「お前とゆっくり見たいから、俺も宇宙機雷の撤去作業手伝ってくるわ」


【気をつけろよ・・・・】


だから、最後の無言はやめろよ。


そしてその夜、メインクルーメンバー達と交代して夜勤組が活動を始めたのち、イオリスに渡された記録を見直すことにした。



「それにしても、イオリスの奴ずっと対面だったのに俺が喋って、返答は筆記で返すとは。徹底されてるな。若干読めない文字とか書かれて見にくかったけどさ」

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