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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。


『接舷した。この後の指示を請う』


【チューブを通したので、そのままこちらに来てください。指示はそれから出します】


『了解』



「なぁ、クロさんや」

【どうした、智也】

「あんなので、惑星の重力を突破したのかい?」

【宇宙開発初期のころならあったのかもしれないが、危険すぎていまでは碌に使われていない骨董品だな】







「一体、どんな奴なんだろうな?窓の外から見た感じでは、かなり大きな大型戦艦に見えるんだが・・・俺たち場違いすぎやしないか?」

「確かに、これだけデカい艦となると正直、侵略を目論んでいると捉えかねないのだが、それが分かっていても動じないのだろう」


それじゃ、彼らはもしかしたら偵察隊なのかな?それにしてもデカい艦だから偵察よりもどちらかというと威力偵察を主にしている部隊なのかもな。


「一応惑星に残してきたメンツに何かあったときには逃げれるように指示を出し解かなくていいか?」


「それは僕も思ったけどもう遅いだろ、今接舷してるんだから。ほらシートベルト外したならヘルメットを取ってハッチに向かおう」


「だな。それにしても、こんな辺鄙な場所に来ているのに戦争の恐れあり・・・・か」


「それを言うな、ハイネ。ホラ、行くぞ」





全く私にとって最悪で忌まわしい記憶だ。あの時は精神的にも肉体的にも若かったとはいえ、武力による平和の実現を目指すことが最善だと思って行動してしまったので。そのせいで泥沼の戦いが続いてしまった・・・・嫌な記憶が呼び起こされる。我々は平和を願い、願いのために力を欲し、欲した力のために武力を手に取ってしまった。望む夢があればまずは反感ではなく対話を尽くしていけば良かったのに。


友も仲間も戦友も家族も親友も皆、私が始めた戦いによって死んでしまった。






「なに黄昏てるんだ?あれはお前が始めたのではなく俺たち同胞たちが賛同して始めた戦いだ。クォーツ、お前は何もかも背負すぎだ。お前の重圧は俺には背負えないかもしれないが、仲間だろ?友であり親友だ。お前が疲れたなら少しは休め。お前が躓き転んだなら、傷つき助けを求めるなら




その手を伸ばせ。オレ達はお前のその手を掴んでやるよ。だから、お前は前を向いて未来を見定めろ。俺たちに見えていない未来を掴み取れ!



その未来を手繰り寄せて、俺たちにその未来を見せろ!



お前が見せた奇跡は紛い物じゃない。お前が話した夢は夢だけでは終わらせない。



俺たちが、お前の夢を叶えてやる。


希望も夢も願いも平和も、俺たちが道を切り開いてやる。


だから胸を張れ!






お前は一人なんかじゃないんだからな!

わかったか?友よ!」



「・・・・」

嬉しいな、そう思って行動してくれる友は


「答えろ、おれの、俺たちの目指した未来を掴み取れ、親友!」



あぁ、今さらだが答えさせてもらおう。


「まかせろ、心友」







俺は日和ったのかな、だから弱くなって心を読まれたのか。







心友・・・・・古い言葉が自然と出てきた。



俺たちが使っている言語よりさらに昔。


親友という言葉のさらに上位互換とされた言葉



『心友』こころのとも、と書いてしんゆう。


『親友』現代は、心友という単語が廃れてしまって失くなってしまったが昔はあった単語。彼には俺と一心同体、これ以上にしっかりとした意味を表す言葉はないだろうな。


さぁ、行こう。新たな対話で未来を掴むために。


そして、俺たちの新たなる未来を掴むために!











【ロケット側のハッチが開いたな】


「そうか。ならこちらも梯子とかを持ってきた方がいいか?」


「・・・艦長も副長もそんな呑気なこと言わないでくださいよ。まずはこちらの意思を伝えないとマズいでしょ?」


「そういうのは、有紗の役目だろ」

【そうだ、そうだ】


「・・・あなた方は相変わらず。


ハァ、ココには私並みで良いから常識人は居ないのですか」



【居たらこの艦にはもっとしっかりとした規律が存在していただろうな】








メットは取っているようだな。ならこちらは歩み寄る姿勢で実際に彼らに向かって歩いて行こう。



「ちょ、ちょっと艦長がなにいきなり部下を置いて歩き始めてるんですか!」


「そうは言っても、彼らにはこの艦の乗艦許可と目的を聞かないとだろ?それになんだか懐かしい予感がするんだよ」


「よ、予感って何?」










ん?ほんとに予感だけじゃ物足りなくなったのかな?


あの右側を歩いている人物は・・・・
















ロケットを降りる手前の出入口あたりからクォーツは喋らなくなった。別に喧嘩したとか意見の食い違いのせいとかではなく只々、感慨にふけっているように思ったが、ロケットから降りて地面に着くや否やいつものあいつに戻った。


そして歓迎してくれている人物の元迄歩いて行ってみる。



拘束されるのか、歓待されるのか、それは今明らかになる

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