206
誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
それからしばらくして、取っ組み合いの喧嘩は終わりを見せ、そして、思い出してはならぬものを思い出してしまった、智也。そして口は禍の元とはこのことだろう。
「あっ! 思い出した!お前らに、連絡入れるの忘れてた!」
「ちげぇよ。・・・違わないな。それ以外だとちゃんと、報告して、相談してくれたら、こちらから、新人たちを預かることも出来たと、テメェは少しも思わなかったのかって聞いてんだよ!」
あぁ、その手があったか。
「悪かった、悪かったって、あの時は相当急いで行かなくちゃ、ならなかったから、そこまで気が回らなかったんだって、ごめんて」
「そんなこと言われても、こっちは、ちゃんと資格試験に合格して戻ってる途中だったのに!先に出発するなんて!もっと情報を寄越してくれてもよかったんじゃないのかって話じゃ!」
アレ?合格者ってすでに艦に戻ってきてなかったっけ?
【試験合格者達は距離によっては出発までにたどり着けない者たちもいたからな。それを教える術がないとはいえ、】
「情報って?もしかして」
「艦長とか指揮権の話、それとほかの隊員たちの新たな集合場所とかだよ」
「集合場所?・・・・・・・・・・ぁ」
「おい、もしかして、忘れてたのか?」
「悪い、今の今まで、忘れてた。それで、みんなは?」
「お前、あとでみんなに怒られるぞ」
「まじかー、確かに伝え忘れたのが、痛いな。忘れてた俺が悪いんだけどさー」
「それで、どんなにヤバい案件だったんだよ」
「それについては、あとで全員に説明する。かなり、ややこしいことになってるんだよ。もしかしたら、・・・・・・いや、ごめん。これは後でにさせてくれ」
「わかった。後でにする。・・・・・オイ、お前ら、気はすんだな」
「『オウ!!』」
「タイチョ、今回はこれで許すけど、次やったら、これ以上のことになると思え。任務なのは仕方ないけど、もう少しやり方、有ったろ」
「あぁ、すまない。」
確かに、密命を受けたとか言っとけば、叱られずに済んだのかもな。
なんで、そんな簡単なこと忘れてたのかって?
色々と特殊な出来事が有りすぎたんだよ。
出発早々トラブルに巻き込まれるし、移動中に超新星爆発の影響が来るし、最後にもう一つトラブって、合流ポイント遅れるし、散々な目にあいまくりの今回の旅路じゃねえか。まったく。
さぁて、あと、誰に謝りに行けば、AllClearするんだろうな?
鬱だな。
折檻されなきゃいいけど・・・・・されそうになっても逃げ道もなさそうだしな。どうしようかな、ほんと・・・・・・んー。一回怒られたら、しばらく近寄らないようにしておこう。
「あ!隊長、見つけましたよ、ちょっとこっち来ましょうか。俺たちをよくも置いて言ってくれましたね!」
あぁ、こいつらも、置いて行ってしまった連中か。とりあえず謝ってから事情説明するか。
「すまん。本当に、申し訳な」
「うるせぇ、真面目な理由を聞かせろ!!」
って、うるさいよ!怒鳴るなって
「わるかったって!」
悪気はなかったんだよ!
「・・・・ってぇなーあいつら。何しやがるんだ、ほんと、俺だって、忘れてただけじゃねぇか。最後は思い出したよ!」
【智也】
「どうした?なんか、トラブったか?」
【もう間もなく地球圏に到着するから、艦橋に戻ってくれ】
「わかった、あー、あと。有紗を俺の補佐官にするから手続きよろしく」
【呼び出しかけておくか?】
「頼む」
////艦橋にて~
「初めまして!佐咲有紗です。よろしくお願いします!」
「『よろしく~』」
「てなわけで、彼女は俺の補佐官になるからよろしくな~」
【了解した。階級は現行維持、認識コードもそのまま引き継がれるので忘れないようにお願いしますね】
「わかりました。よろしくお願いします」
さぁて、ようやく彼女が合流してきたんだ、いい所をみせたいけども、見せれるところなんて少ないからな。
まず当面の目標は京介・・・鳳京介を地球に送り届ける任務だったんだけど、話を聞く限り俺たちが認識しているであろう地球ではないことが確定して居そうなんだよな。そうなった場合どうするか・・・だよな。どうしようか。
~皇歴世界~
「皇帝陛下」
「うん。いい出来だ」
はぁ、この方は相変わらずこの聞き方をすると耳を傾けてくれないな、仕方ないな。
「殿下・・・・いや、坊ちゃん。聞いていますか」
「ん?どうしたんだいハイネ君」
相変わらず僕より年下なのに違和感が無いな。
「もうすぐ第一便の星間航行用の船が上がりますが、坊ちゃんは乗れませんよ」
「・・・・・!?
嘘だ!」