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「よーし、そろそろ蒼海が後ろから合流するそうだから、航行灯を目一杯点灯してくれ!」


「了解しました、艦長!・・・・航行灯点灯!」


【航行灯点灯確認。後方で船舶を確認。トレース開始】



「レーダー上でこちらに接近中の物体を確認。距離がまだあるため大きさの把握は困難」



そろそろ追いついてくることだけは連絡受けていたから、蒼海だと思うんだけどな。



「了解。向こうからの通信が入るかもしれないから気を配るようにしてくれ」


「ハイ艦長。・・・ん?艦長。連絡が、来たようですよ」


早いな。


「早速だが、通信回線を開いて、彼らの船かどうかの確認を頼む」


「了解です!」







【どうやら、向こうは接舷を新人候補生たちに任せるそうだぞ】


何!それはマズい。


「航行灯以外にも誘導灯も点灯しておいてくれ」


【了解した。牽引ビームはどうする?】


「今回は無しで行こう。たぶんあっちは、あっちで今回の最終試験を目的としている気がするからな。邪魔すると後が怖い」


【わかった。格納庫のハッチを開けて、あの戦艦を入れる準備をしないと入る物も入らないからな。最悪船の横で接舷させてもいいのだが、スペースもあまっているのだから格納庫内に艦を入れてから接舷させて、物資の搬出作業にかかることにしよう。さぁて準備を開始しよう。


それと智也】


「なに?」


【あっちに向かう準備はできてるか?】




あっ

「・・・・・・忘れてた」


【さっさと準備を】



「ちょ、ちょっとココ頼んだ!」


ヤッベー。あれに乗っているのは母親。

ならば、今回の案件を強引に計画し、説明も全て丸投げしている自分にはクリス艦長の怒りの矛先をどうにか誰かに移行させねば!!





それにしても、脱落者が誰もいないなんてな。いったいどんな訓練をすればそんなことが起きるんだろう?脱落者が出ないように緩く訓練する部隊もあると聞くが、あの艦の中がそんな生易しい訓練なんかしていないだろうし・・・・謎だ。







えーと、とりあえず現在の乗組員一覧で今確認したら、実際には艦を降りた者もいたらしい。だが、幹部候補生学校出身者からは一人も脱落者が出てないとは。スゴイことなんじゃないだろうか?




彼らと別れてから早1か月。早いものだ。


緊急案件ですぐに出発したとはいえ、いまだに送り届けていないことは仕方が無いとしても、追いつかれるとなると、どこで時間を浪費したのかな。。。やはりあそこなのか?それともあの場所でなのか。まぁそれだけ理由があるとどれもこれも全てが悪く見えてしまうな。





まぁもしくはDrナグタと鳳京介かな。なんかあのあたりが一番時間食ったのかな?



いや、やっぱり兄貴とシチューのほうがヤバかった気がする。





っと、そんなことを考えていたら、接舷まで数百メートルまで接近しているな。


【今回接舷している人物は】


「なんと、有紗、じゃないのか?」


【そんな棒読みやめてほしいものだがな】


ハッ


「バレバレなんだよ。ココまでの習熟度の成果を見せるこれ以上ないタイミングだろ?母さんからのスゴイだろって胸を張っているのが目に見えるようだ」



『実際、彼女たちはすごかったからねー』




・・・・。



「・・・・」

アレ?なんで、わかったんだろ?



『なんでって顔してるけど、貴方のすぐ横のモニターに全部映ってるわよ。それはもう』



はぁ?なんでいきなり接続させてるんだよ!許可は?オレに対しての許可は!?


「・・・・・ク~ロ~」


【そんな怖い声を出すな。さぁ彼女たちを迎えに行ってきな】


「あぁ。いってくる」





いまライブをみながら格納庫まで来ている。


「慎重な操作で進入しているな」

【それは当たり前だろ。だいたい、君が悪いんだ。君が!

接舷に慣れたからって、車感覚と同じで駐車するような感覚で、止めようとするからスピードが速いんだ。


絶対という法律の観点から言えば接舷に最大スピードも最低スピードも決まってはいるが、その範囲なら好きなだけ出せると思わないようにな。法律云々の前に規則っていうのもそんざいしているんだから・・・


あれは本来、緊急性と通常の接舷の2種類で考えて規則と法律を作っているのだから、彼女が正しいんだぞ】



「ハッ、そんなことは分かってはいても、ベテラン・・・・軍のベテランたちはあんまり守っていないさ」

【言い淀むな。豪華客船や一般航路の船舶は規則通りに接舷しているからな】

「あぁ、はいはい。お!?もう格納庫内手前に到着したようだな。ランプが付いた」


【まだオレンジだ。緑じゃない。それに最終進入については私がやるのだから、もう少しまて】

「わかってるよ。それにたしかオレンジは接舷用のシールドの中に入ったことを示している時だったよな」

【そうだ。あれが付かないと、接舷していても、ハッチを開けた瞬間空気漏れで一気に向こうの(戦艦 蒼海)もこちらの(戦艦 蒼)も大事故になる】


「たしかにな」



それにしても、綺麗に止まったな。クロもこの展開ならさっさと最終ロックまで持っていけるだろう。


軽いショック振動を受けて、最後の警告灯も消灯した。





さぁお出迎えをしよう。



誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。

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