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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
【ちなみに、揉めている原因は、自分の管轄エリアを広げると捜索範囲が増えるから嫌だそうだ】
「・・・・・」
それで、事故なんかが起きて、人の生き死にに繋がったらどうするんだろうな?そうなる前に、こちらからアクションはしておくけど。
ゼルセルタ航空宇宙軍に救援管轄エリアの拡大だけでも上申しておこう。戦艦蒼一同として・・・
それから、さらに観測を続けること3時間。変化が見られない事から準警戒態勢を取るつもりだったが、この宙域で何かあれば、クロが知らせてくれると言っていたから各自6時間交代で休憩を取ることにした。
それから、4時間後。
布団の中で微睡に体をゆだねて、眠っていると・・・・
!?
急に艦内に鳴り響いた緊急アラート
艦内に第一種戦闘配備発令を知らせるアラートが鳴り響いた。
「な、なんだ!!アラートが響いていたのにって、第一種戦闘配備のアラートも続けざまにだと!?ちょ、クロ!いったいどうしたんだよ!!」
クロ!!
【ハイハイ、さっそく報告するとだな、
惑星が二つに融合しかかっていた星が今にも融合しようとあのあたりにあった物質をすべて飲み込もうとしている。各員所定の配置で待機したほうがいいと思うぞ。それと緊急アラートは鳴らしたが、第一種戦闘配備発令は鳴らしていないぞ。誰も鳴らしていない】
「・・・・確認を急げ。誰が鳴らしたか申告を急がせろ」
【わかった】
それにしても、一体何があったんだ?おかしいよな、
「って、何悠長に考えているんだよ!融合?それって、超新星爆発に」
【ならないぞ】
「えっ?なんで?」
【爆発出来るほどのエネルギーがもう残されていない。出来て小惑星帯を巻き込んだ対消滅。できなければ、またこの辺りに小惑星をまき散らすだけだ】
「星の一生とは、いったい」
【そんなこともあるだろう】
なんか、かなしいな。
星に生命が生まれ、育み、・・・・・そして、
「巣立った星には最後にすべてを記憶の彼方に残して、存在を消すのか」
【最後だけは違うのかもな】
「どういうことだ?」
【最後だけは、違うのかもな・・・・・新たに生命を育むために新しい星になるのかもな】
「お前にしては、哲学的だな?」
【ココに『星の一生と、星の誕生』という電子書籍が有ったので、その一文から持ってきた】
「そんな、感動したのに」
【感動しただろ】
「まぁ、確かに」
【なら、それでよかったではないか?それと、誰も第一種戦闘配備発令スイッチを押した形跡が無い】
「・・・・・、幽霊?」
おれ、ホラー系ダメなんだけどな。
【自動で第一種戦闘配備が入ったそうだ】
「なぜ?」
「現在、確認中ですが、先ほど艦の周辺が一瞬だけ、温度計が上昇したとアラートが上がり、艦の防衛システムが作動したようです」
「それで、なぜ第一種戦闘配備発令する流れになるんだ?」
【簡単だろ?熱質量のあるものが艦の横を掠めたんだから、攻撃されたと勘違いして、アラートが強制的に作動したのだろう。どうする?切るか】
「んー、外の現在と、ココに来たタイミングでの外の温度の誤差は?」
「約、200度以上」
「【・・・・・・・】」
「艦長、副長。進言します。この場からの早期撤退を進言します。絶対この後が危険です」
「だな。・・・・操舵士へ、反転180度。全速で一時この場を緊急離脱」
【小型機の帰投又は、新たな合流ポイントを設定して、その場所からの離脱を決行せよ!】
「了解!。。。反転。180度」
「了解。近くに居る小型機は至急格納。遠くにいる機体には現在地より後方、10,000kmの地点にて格納する命令を送信中・・・・・・送信完了」
【各員へ通達。現在この宙域にて、熱量の上昇が確認されたため可及的速やかに後方への転進を決行中。各員は所定の場所について、事に構えるように】
「艦長から乗組員全員に達する。
現在この宙域でのこれ以上の探索は危険と判断したため、撤退を敢行。
第一種戦闘配備の発令については、艦の外側で大規模な温度の上昇が確認されたため、自動で入ったことが確認された。
各員所定の場所で、何かあったときのために、すぐさま対応できるように待機していてほしい。
この状況から脱出出来次第、アラートを2段階引き下げるつもりなので、それまでは現行のまま行かせてもらう。
各員の迅速な対応を求む。
以上だ。」
それにしても、惑星が消滅するのか、融合するのかはどうでもいいが、影響は少なめで頼みたいな。このあたりの宙域は小惑星が多数あるから、ちょっとの爆発だけでも吹き飛んだら、二次災害、三次災害が大きくなるしな。
・・・・?
もしかして、ココにある小惑星の元はあの星の残骸だったりはしないよな?