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俺は冒険がしたい!冒険ものだけど。SF?ファンタジー?それとも?  作者: Nobita
第九章 先行・星の航路 地球編
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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。



「さぁ、目的地に向けて出発するか」


【最初からえらい目に合ったな。彼ら楽しかったが後処理が大変だったな】


「ほんとだよ。」

ただ、これからこの星系(ブラナルズミナス)は変わるから、俺たちが変えたんだ。だからそれでよかったんだ。


「【無茶苦茶忙しかったけどなー】」





「(それは、こっちのセリフですけどね。なんで、私がこの人たちの見張りをいまだにさせられているのか納得いかないんですが?そこのところどうなんですか?)」


「(それは、貴方が一番よくわかってるでしょ?)」


「(それは・・・・)」


「(勤務時間内にお酒なんか飲むからこんなことになるのよ。私だって、連帯責任だからってこの席に座らされているんだからね)」


「(それは、ごめんってば)」


「(ハァー。もういいけど、次の休みはそっちが奢りでお酒のもーっと)」


「(それ、絶対高級品飲む気でしょ?ダメだからね!わたし、今月からお給料も減るんだかた、無駄遣いをしたら金欠になっちゃうじゃない)」


「大丈夫だよ。」


「なにが」


「ずーっと、艦内に居ればお金なんか使わなくて済むよ」


「ねぇ、食堂でご飯代は出さなくてもいいけど、嗜好品の類は自腹なんだよ?どうするの?分けてくれるの?」



「ふくかんちょー、この子全然諦めてませーん!」


「!?」


【そうですか。それなら、もうあと2-3か月引き伸ばしをしましょうか?きっと誠心誠意反省してくれるでしょうから】


「!?


反省しているのでそれ以上は何卒許してください!」




【それはよかったです。では、引き続きその席にて通信士の仕事を継続してくださいね。それと、見張にはあなたを起用させていただきますね】





「クロ〜。もう出発したいのは分かったが、後処理がまだしばらくかかるそうだ。ついでにシチューが星系内にある惑星にも手を伸ばそうとしていたから、それについては、シチューの古巣に頼んできたけど、それでももう少し待って欲しいんだとさ」



【何かあった時の抑止力が今いなくなると、また協力しなくなる恐れがあるからだろうな】


「それにしては、差別やハラスメント行為が横行しすぎてお腹がいっぱいなんだが」

それも、取り締まる立場の者たちすら、それが通常だと思って何も対策すら立てていなかったんだから腹が立つな。


「私のためにありがとうございます。艦長」


「!? ネーニャさん、いつからそこにいたんですか!」

ネコ科だからって、忍び寄るのは勘弁してほしい。


「そんなに驚かれても・・・・私は、」


「まぁ、いいですけど。。。。シチューは、っとどうしました?」



「私は、


そんな優秀なんかじゃないんです。なのに皆さんなんでそんな私に優しくしてくれるんですか?



おかしいじゃないですか。ずっと、ずっと、私はあの場所で耐えてきたんですよ。それを今になって手を差し伸べられても、何かあるんじゃないのかと、ずっと思っていたんです。



なので、聞きます。







なぜ、私を助けたんですか?」






私は、この星の中でも最悪の場所と言われるゴミ溜めの中で生きてきました。


さすがに体を売り買いするのには抵抗・・・・というか、そこまでしてしまうと、すぐに命を落とす場所でしたので、最後の自殺する手段として、その場所があったように当時は思っていました。


あの場所から這い上がって来れたのは、ひとえにある人物からの勧めでした。





もう今となっては、恩人の顔さえ思い出せませんが・・・・・





当時、スラムにおいて殺しや暴力をしないで生きていけるだけの実力を持った私でしたが、さすがにそんな生活をしていれば、当然目をつけられるに決まっています。



それでも、裏路地に逃げ込めば、と幼い自分は思っていました。



それが、組織だって動いていた者たちからはすぐにわかったのでしょう。


すぐに先回りされるか、既に見張っているかで逃げ道なんてなかったんです。




そして、捕まり、体を売らされる直前になり、舌を噛みちぎろうとしたところで、恩人が中に入ってきて私を救ってくれました。




そして、この星の差別を快く思っていない老夫婦のもとに養子に出されて、学校に通わせてもらい、ご飯を食べさせて貰い、寝る場所、住む場所、全てをくれた人とたちでした。最後は、亡くなる直前に、親戚も子供もいないので、遺産相続して欲しいと言われ、恩返しだから遠慮なく受け取れとそう言ってもらって、その 2ヶ月後に亡くなりました。




世間一般では、私のような物は殺処分扱いだと聞き、彼らのような方達はもう絶滅したと思っていました。



なのに、あなた達は簡単に私の予想の斜め上をゆきますね。


私が、憧れていたその場所に手を差し伸べてくれるだけじゃなく、一緒に肩を並べあえるようにしてくれた。







でも、私は、皆さんが思っているほど、綺麗な人生を送れていないんですよ?


そんな私が、皆さんと一緒に夢を掴みに行っていいのでしょうか?

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