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誤字脱字、もし見つかればご報告、よろしくお願いします。
【蒼海艦長より達する。この宙域にいる者全員至急退避願います。このブラックホールがある地帯にて超新星爆発の発生の恐れあり。至急退避を。繰り返し連絡します。蒼海艦長より・・・・・・】
まだこの宙域には軍関係の者くらいしかいないからよかったけど俺たちも逃げないと危ない。
「相当ヤバいだろうな。おい、お前らすぐに逃げるぞ」
「どっちに逃げますか?」
「そりゃ、本来の経由地ドラゴンナバロニクスハウウェザー星系にたどり着ければいいが、俺たちが今使ったワープ燃料の残量は?」
「・・・・たぶん、ドラゴン星系には到達しないと思います。たぶんその半分」
・・・・半分か、
「どうするか・・・・あとどれくらいの時間がある?」
確実に逃げないとこの宙域で超新星爆発に巻き込まれると・・・・ん?
「3時間くらいはあると思いますが、プラマイ2時間くらいですかね」
「なぁ、永久牢獄の裏手ならもしかして、助かるのでは?」
「『・・・・・あそこ、超危険で航空機では』」
まぁ、牢獄のある位置がすでにブラックホールですよ。あの監獄は特殊な方法で吸い込まれないようにしてるだけで、俺たちの立ち入り制限してるし、緊急時だから停留させてもらえるけど・・・・行けるか?
「永久牢獄の通信室に緊急連絡を入れてくれ」
「え、え?」
「俺たちが緊急避難できるスポットを開けておいてほしいと連絡してくれ!艦に連絡ができるなら、俺たちは」
「わかってる!今緊急電文送った!」
「永久牢獄から連絡が来た!【ポイント“α28γD3・t-42・ZEBRA”をワープ装置に入力後、ワープ到達の瞬間にスピードを00に設定してワープせよ】って連絡が来たがこれって!?」
さすが軍人。緊急時マニュアルは徹底されてるってことか。さすがだな。
「さっき言われたとおりに行え。ワープ装置にZEBRAを入力する項目が無いのは分かっている。こいつは実行画面でのワープ到着時のコマンド入力設定になっているから、俺の言うとおりに機械を操作しろ!いくぞ」
これだけお膳立てができていれば・・・・・
「まず、ワープ装置の目標設定画面から座標コードを手打ち入力を選択しろ!続いて座標が出るから永久牢獄の座標であるα28・γD3を入力したら座標が選択される。普通はこれでワープすればいいが、今回はさらに詳細設定ボタンが左下にあるからそれを選択。選択したら詳細コード入力ってところで、T-を入力次に指定ポイント座標の入力があるだろ、それを選択。最後の入力に42を入力し、確定を押すと到着時の機体の設定という画面に飛ぶ。本来なら自動モードを選ぶんだが今回は指定された格納庫に直接入るからその画面でZEBRAを入力、確定。。。。。ココまでで、できなかった奴いるか?」
「隊長、最後に誤差修正って設定が出るんですが、これは?」
「ワープしたところに機体が飛んだ時、機体に被害が出る場合、避ける動作をするかどうかを聞いてきているんだ」
「ココは飛ばすんですか?」
「いいや、誤差修正は機体周辺に対して2mの感覚で横方向に移動するように設定を行う。たぶん俺たちが行く場所は特殊格納庫だから、第七の戦艦ですらスッポリ入る大きさだろうから、そんなに大きな修正設定はしなくていいぞ。わかったか?」
「了解、設定完了。残るはワープのみですね。誰が最初に行きますか?」
「ヤーハー、まずはお前からだ。お前が持っているデータが今後の役に立つからな。到着したらすぐに現状把握に努めろ。たぶんそのポイントから周囲に着陸ポイントが設定されているはずだから、到達後すぐに向こうの指示に従って遠い場所から止めろ。2番手はお前が飛んでから1分後に行かせる。全員が行くのに15分くらいだが、もしも超新星爆発の兆候が見られたら、全員一緒に飛ぶからな」
「了解です。お気をつけて」
「行け!」
っと、そういってからすでに6分44秒が経過。次は7機目が飛ぶとこだ。今のうちにあの星を眺めていてもいいだろう。
そう思って振り返ったら・・・・・・・・・・そこには、
あの黒かった星が、オレンジの光をまとっている。そう、爆発する兆候に・・・・・兆候?なんだ、何かおかしい。さっきより天体が大きくなっていないか?大きく・・・・・・!?
「総員、ジャンプしろ、急げ!!!すでにあの天体は爆発している!距離があるせいでゆっくり膨れてるように見えるだけだ!!あの星はすでにない!」
「【!?】」
俺も急いでワープしなきゃ・・・・、ワープ!
アレ、おかしいな。あいつらはワープしていたのを確認していたのに、俺はなぜ?
ヤーハー達は無事にたどり着けたかな?
ごめんな、俺だけ行けそうにないわ。
でも、俺だって、死ぬわけにはいかない!
なんとしても、最後の最後まで諦めないで生きる道を模索してy・・・・
クッ!天体が!それに、衝撃波警告灯が点灯しただと!?
残り、30秒だと!




